社長・溝畑宏の天国と地獄 ~大分トリニータの15年

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  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087805284

感想・レビュー・書評

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  • 文句なしの5。溝畑元社長の誤解されている部分や誤解を招く原因なども手に取るように分かりました。しかし、ブルドーザーのような営業力や周囲の巻き込み力、あつれきが生じてもくじけない力などは本当に溝畑元社長の特筆すべき点だと思います。何にしても著者の木村氏の筆力がさえわたる一冊。地域活性化に関心を持つすべての人にお勧めしたいと思います。

  • 読了。
    溝畑氏の破格の情熱と行動力、営業力はただただ驚嘆するばかり。苦労も多かったと思うが、本当に充実して楽しかったのだと思う。惜しむらくはその突出した力のため引き起こされる他との摩擦。それを調整する潤滑油的な存在が不足していたこと。組織論の勉強にもなった。

    また、著者の木村元彦氏はオシムの言葉などサッカーに関する著書多数。どちらかに偏ることのない客観的な視座が清々しい。

  • ただ絶賛。地域活性化は、このような人がいるから。
    脆弱な地元財界が何を言おうとも、地方のチームでチャンピオンになったのは、トリニータだけ!そのエッセンスと陰湿な地元財界がチームを破壊した真実が書かれた秀逸な書。
    あ。私は、かなりトリサポです。

  • 文句なしの★5つ!。今のサッカージャーナリストの中で木村元彦さんがNo.1と思うな。圧倒的な取材量、登場人物の描写が深い、しかも分かりやすい。これは値打ちだった!。

  • 「大分トリニータを潰して、本庁へ戻っていったキャリア上がりの社長」と評判の溝畑氏を追いかけた1冊。この1冊を通して、彼だけでなく、トリニータを取り巻く大分の政財界が見えてくる。改めて、日本で革命的な行動を起こすことは難しいものだと感じた(まあ、それができる力量がついてから言うべきことのなのだが…)。

    とにかく、マスコミが範囲に付けた評価の薄さを思い切り裏返し、溝端氏の大分での15年をよくも悪くも読みほどく良書である。サッカーファンなら必読。

  • 「スポーツビジネスに潜む様々な厳しさを伝えた一冊」

    オシムの言葉」や「悪者見参」などでしっかりとしたジャーナリストとしての立ち位置を確立した木村さんが次に選んだ題材は、地方プロスポーツチームのあらゆる意味での厳しい現実。
    ・豪腕知事に対する反発からサポートを渋る地元企業
    ・お調子者だがものすごい馬力の元官僚社長
    ・厳しい経済環境
    ・Jリーグの統治方法の有様

    一人のものすごい熱意が奇跡を起こすシンデレラストーリで終わるなら美しかったものの、天皇杯優勝の翌年にJ2降格、さらにチームがJリーグに救済されることになった大分トリニータの15年を追った力作。

    思う事は一つに、日本のジャーナリズムの拙さ。大分トリニータについて著者が調べなければ、どれだけのマスコミが間違った報道のまま終始していたことだろうか。

    そして、まだまだこの国のスポーツビジネスに関する「プロ」の人材不足。スポーツが市場としてさらに拡大し、成熟してこない限り、大分のケースはまだまだ続くだろう。
    溝畑氏のそばに一人でもプロがいれば、今頃大分トリニータの景色は違っていたかもしれない。

    プロスポーツチームの経営、運営におけるプロを育てる事が、実は世界に勝つ一番の近道かもしれないと感じさせる一冊。

  • スポーツと政治の関係性を実例に基づいて学ぶ事が出来ました。

  • 溝畑氏解任のケースは大分県の秩序ー政官財が織り成す権力構造(あるいは権力分配構造)の埒外で動いたことが一番の原因でしょう

  • あらためて溝畑さんのすごさを知ることができました。

  • 天才溝畑宏の大分での奮闘。
    これをみれば、良くも悪くも溝畑宏という人間がわかる。

    かなりの良書。

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著者プロフィール

1962年愛知県生まれ。中央大学卒。ノンフィクションライター。東欧やアジアの民族問題を中心に取材、執筆活動を続ける。おもな著書に『オシムの言葉』(集英社文庫)、『蹴る群れ』(集英社文庫)、『無冠、されど至強 東京朝鮮高校サッカー部と金明植の時代』(ころから)、共著に『さらば、ヘイト本!』(ころから)など。

「2019年 『13坪の本屋の奇跡』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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