古代メソポタミアの神々 世界最古の「王と神の饗宴」

  • 集英社
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087811803

作品紹介・あらすじ

『エデンの園』『バベルの塔』『ノアの方舟』などの神話を物語る、まさに起源の書!メソポタミアはエジプトと並ぶオリエント文明発祥の地。そこには日本と同じく八百万の神々が住み、王たちとの壮大なドラマが展開されていた。

感想・レビュー・書評

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  • 図書館の除籍本

  •  シュメール神話上の神にフォーカスを当て、たくさんの図説と写真にて解説をしてくれる一冊。
     とにかく写真が豊富で、写真をパラパラと見るだけでもおもしろい。古代の美術に興味がある方にもオススメ。
     巻末には神々の一覧があり、簡単に調べられるようになっている。

  • 古代メソポタミアの死後世界観はシビアだなと思いました。とりあえず人間は死ぬ(例外はただ1人ウトナピシュティムだけ)。そして神様だって死ぬ。死んだらおしまいで輪廻転生はない。

    その代わりというか、天国も地獄もない。死は本当に無慈悲なほどに平等に人間に降りかかる。どんな良い人も、どんな悪人も、平等にみーんな「冥界」行き。だからこそ一度しかない生を思いっきり生きようぜ!――って書いてあったのは他の本ですが。

    夢は見ない。でも未知の死は怖いからってことで冥界はある。あるけど、それだけ。地に足ついた価値観だなーと思いました。

  • 古代メソポタミアの神々について、書いた本はこのほかに日本語ではあるのかというようなマイナーな本ではあるが、シュメール人などの時代に沿って、王様が神になった例、豊饒神などのことも含めて、図版や写真なども含めて解説している。

    ただ、本を読む前にオリエント史は簡単に頭に入れておかないと、慣れない言葉に振り回されると思う。

  • 大きな文明発祥の地でありながら、どのような信仰がなされ、どんな神が崇められていたのか、情報の少ないメソポタミアの古代神について図版を交えて解説した本だ。
    多くの民族、国家が興っては滅んだ場所だから、耳慣れない地名や固有名詞に最初は戸惑うが、世界史で学んだ事柄をさらっておけばわからないことはない。
    多彩な神の活躍、聖書に重なる部分もある神話、神が都市のシンボルであったこと、文化と信仰が後世の国に受容されあるいは変容して継がれていく流れなど興味深い。
    でも、その面白みよりなにより一番感心したのは紀元前の事柄がここまで研究され明らかになっているということ。人間の探究心って、凄いなぁ。

  • <a href="http://www.bk1.co.jp/product/1959924"><b>古代メソポタミアの神々</b> 世界最古の「王と神の饗宴」</a><br><br> 2000.12<br><br><br>チグリス・ユーフラテス両河の間に生まれ、<br>世界四大文明の一つであるメソポタミア文明。<br>その大部分が現代のイラクに相当しています。<br>ここには自然神や都市守護神を始め、数多くの神々がおりました。<br><br>旅先の遺跡や博物館で、石に刻まれた神々の姿を目にすることが多いのですが<br>余りに数が多く、且つ覚えにくい名前ばかりなので<br>系統立った解説書を読みたいなぁ〜と思っておりました。<br><br>そこで見つけ出したのが、この本。時間を追って説明されているので<br>歴史的な背景と結びつけて神々の盛衰が理解出来ます。<br>143p.には各神々の象徴が掲載されていて、大変参考になりました。<br><br>巻頭には、ウル・ウルク・バビロン・アッシュル・ニネベ等の<br>オリエントファンには「にやり」とくる都市や、両河畔の風景が<br>カラー写真で掲載されています。<br>一方、巻末には参考文献や略年表、そして神々一覧まで!<br><br>今後、旅先での楽しみが更に増えました。

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著者プロフィール

小林登志子
1949年、千葉県生まれ。中央大学文学部史学科卒業、同大学大学院修士課程修了。古代オリエント博物館非常勤研究員、立正大学文学部講師等をへて、現在、中近東文化センター評議員。日本オリエント学会奨励賞受賞。専攻・シュメル学。
主著『シュメル―人類最古の文明』(中公新書、2005)、『シュメル神話の世界』(共著、中公新書、2008)、『文明の誕生』(中公新書、2015)、『人物世界史4 東洋編』(共著、山川出版社、1995)、『古代メソポタミアの神々』(共著、集英社、2000)、『5000年前の日常―シュメル人たちの物語』(新潮選書、2007)、『楔形文字がむすぶ古代オリエント都市の旅』(日本放送出版協会、2009)ほか

「2022年 『古代オリエント全史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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