- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087813722
作品紹介・あらすじ
今を生き抜く新しい知恵。渡辺流!男と女の人生講座。
感想・レビュー・書評
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些細な事で揺るがない鈍さやおおらかに受け止める鈍さといった鈍感力が有用だということは理解できたが、やや決めつけるような文章に疑問を抱く部分もあった。
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参考図書
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かれこれ15年前に話題になった本だったなぁと読んでみた。
んー勝手に私が思っていたのとは違った。かなり男性よりの見方で…今の時代では、当時のような反響は起きなかったのではないかな?
せっかく読んだので参考になったところは素直に受け入れてみたいと思います。 -
「鈍さ」こそ、生きていくことの源になる才能
【感想】
筆者が考える鈍感力について、17の章で論説する。鈍感力を発揮するいろいろな事例についてのエッセイ。読んで分かるのは、「どうしたら鈍感力が身につくか」ということではなく、「どのような場面で鈍感さが大切になるのか」ということ。日々、神経質に生きている中で、手に取って読めば、どうしたら鈍感であれるか、ということを考えるきっかけになる。鈍感力について著者のなかで練り上げられているコンセプトあるわけではないので、読みながら自分にとっての鈍感力を考えていくといいと思う。
著者は女性を特別視している。文庫版の序説で、鈍感力を身に着ける方法として「おおらかなお母さまに育ててもらうこと」と説く。女性は男性よりも鈍感力があり、「母としての愛」は、男性や出産を経験していない女性には持ちえないものだという。「出産を経験している女性とそうでない女性では、鈍感力が決定的に違う」というこの論説は、今の時代では言いにくいものであり、過去の本だが新鮮に感じた。
本書を読んで考えたのは、「鈍感力」というコンセプトが流行するということは、問題が起きても、当人にとって本質的に、生命や社会生活に甚大の影響の与えるような事態は、めったに起こり得ないのだな、感じた。「敏感」であることよりも、「鈍い」ほうが、心地よく生きていくにあたって、都合がいいなぁと感じているから、この本が100万部も売れるのだろう。 私も、もっと、防御的に、自己中心的に、生きてもいいのかもしれない。情報過多で刺激が多すぎる現代においては、周りの感情や要望を敏感に感じ取る力よりも、自分が大切にしていること、大事にしたいことをじっくり推し進めていく鈍さも養いたい。10代から20代前半にかけては、周りの要望を感じ取る、推し量って動く敏感さばかりを磨いてばかりきたような気がする。 -
参考になった。
鈍感力は精神的なタフさで、落ち込んでも切り替えができる。
二章より
『あまりくよくよせず、他人に嫌なことを言われてもすぐ忘れる。このいい意味での鈍さが、精神の安定と心地よさにつながり、ひいてはそれが血の流れをスムースに保つことにもなるのです』
この章で、手術時に一番叱られているS先生が、いつでも「はいはい」とひょうひょうとしており、そのうち医局で一番手術が上手くなり、今では大きな病院の院長先生になり、今も元気との話が面白かった。
私は肌が弱いが、肌が敏感ということかと実感。
鈍感力を身につけて、心身共に健康に生きていきたい。 -
ストレスが重なり、イライラが続いている時に読むといいのではと感じる一冊。
ちょっと強引に鈍感力と結びつけている面もあるのは確かだが、様々なことが過敏すぎるとも言える今の世の中で、自分自身も過敏になりすぎていると感じたなら、この本を通して中和するといい。
何事も中庸がちょうどいい塩梅なんだと思わせてくれる。 -
少し強引なところが感じられる箇所があった。多少気を楽にさせてくれる1冊。
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鈍感力が素晴らしいことは分かっていたから、どうしたら鈍感力がつけられるのかを知りたかった…
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「鈍感力」は生きていく上で大切な才能。
しかし、コロナ禍においては、鈍感力は最大の敵になるかもしれない。鈍感な腸をもつ男の章で、日本は清潔過ぎてあらゆる病気に敏感だ、と記されていたが、確かな治療法もワクチンもない新型ウイルスに対しては、公衆衛生に鈍感だった国から医療崩壊が起こった。
渡辺淳一さんが生きていたらこの現状をどう捉えるだろう。
ともあれ、恋愛や会社(集団生活)、そして母性に関する鈍感力はとても勉強になる。
エピソードも多く読みやすい文章なので、普段読書をしない人にもおすすめ。