積極―愛のうた― (クイーンズコミックス)

著者 :
  • 集英社
3.98
  • (186)
  • (108)
  • (184)
  • (4)
  • (2)
本棚登録 : 1104
感想 : 113
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・マンガ (179ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784088653686

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 「死んだ妻が悲しみますから」-と、女子学生とは授業外で一切交流を避ける鳥野教授。
    そんな教授が気になる助手の美幹。
    やさしい時が流れてゆく表題『積極』、他『スパイラルホリディ』、『風の道』+おなじみエッセイ漫画『告白物語』が収録。

    *****

    おじいちゃん教授と女子大生。
    ちょっと川上弘美さんの『センセイの鞄』を思い出しちゃった。
    おじいちゃんのような年齢のセンセイと生徒、という設定だけの話ではなく、谷川史子さんの作品はゆる~りと、柔らかい空気に包まれている。
    それが川上弘美さんの作品と共通性を少し感じた。
    切ないお話、『積極』。

    対照的にコミカル!な『スパイラルホリディ』は賑やかでどたばたしていて、読んでいて楽しくなっちゃう。
    とある1日を色んなひとが一生懸命に過ごしている姿が描かれていて、愛おしい。

    初めてりぼんコミックスではなく、少し対象年齢が上がるクイーンズコミックスから刊行されたこの作品。
    今後も楽しみ。

  • あー。よい。谷川史子全部読んでみよう。特に表題作、よい。

  • 集英社が発行する大人向け女性漫画誌の「コーラス」に掲載された読み切り三編収録。どれもほんわかした画にぴったりな話で癒されます。

    ベストは河野裕子の一首の短歌をモチーフに作られた作品【積極】。青林檎と短歌に込められた鳥野教授の真意が明らかになるラストが秀逸。深い余韻に浸れる傑作です。
    複数の登場人物の視点から物語を紡ぐドタバタ・コメディ【スパイラル ホリディ】も妙味があって面白いです。
    【風の道】は付き合い始めてから10年経ちマンネリ化している主人公が10年前にタイムスリップしてしまうというSFの王道テーマですが、お話自体はよくまとまっていると思います。

  • 表題作の由来になった俳句がよい

  •  表題作の「積極」がすさまじく好み♪ あとの2編は、正直いってそこまで…だけれど。青林檎の短歌、ステキだな〜。短歌の本、たくさん読みたくなっちゃった。

  • 退官間近の老教授と学生の話。

    枯れセンではないのでイマイチおじいちゃんにときめく部分がよくわからず、あまり好みの話ではなかった。

    センセイの鞄を思い出す、というコメントを見て納得。そっちは好きなのになぁ。

  • とても好きな作品。

  • 谷川さん漫画~

    「積極」
    愛に年齢は関係ない、っていうけど、実際は結構なハードルになってしまうものだと思う。
    そしてその恋愛の様相も、そのハードルにあった色合いになると思うんだ。
    奥ゆかしい別れの言葉に、切なさを感じます。

    「スパイラルホリデイ」
    小説にありがちなこの連鎖的ハッピーコメディ
    谷川さんの絵だからなんかほわほわしちゃうやつー

    「風の道」
    昔に戻りたい、戻ったら、って考えてしまう
    あの人に伝えたら、みたいなこととかねー。
    やっぱり大人向けかな、大人の女性の少女の部分。
    懐かしむばかりが、大人じゃないけど。

  • ※河野裕子/森のやうに獣のやうに

  • このストーリーは河野裕子さんという方の「青林檎与へしことを唯一の積極として別れ来にけり」をモチーフにしています。ですが内容は少し複雑で、普通の男女ではなく(だいたい普通の男女ってなんだろねヾ(▽^;)ゞ)定年間近の大学教授と学生。ラストは私にとってはちょっと衝撃だったな~(・_・、)。ただ、彼女に同棲していた彼がいて、彼から別れを言わせてしまったことや、ラストの展開を考えると、ちょっとチクリと心が痛むストーリーだったな~と思います。

全113件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

5月8日生まれ。長崎県出身。1986年に「ちはやぶるおくのほそみち」(りぼんオリジナル)でデビュー。可愛くて親しみやすい絵柄とストーリーで、男性にもファンが多い。2007年12月発売のアニメーションDVD「東京マーブルチョコレート」のキャラクターデザインを担当。現在Kissで「おひとり様物語」シリーズ連載中の他、Cookie、コーラス(共に集英社)などで執筆中。

「2011年 『おひとり様物語(3)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

谷川史子の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×