犬を飼う (ビッグコミックススペシャル)

著者 :
  • 小学館
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  • Amazon.co.jp ・本 (162ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784091837110

感想・レビュー・書評

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  • 読書録「犬を飼う」5

    著者 谷口ジロー
    出版 小学館

    p52より引用
    “ほら、見てごらんよ。
    毛の色だって、かっこうだって、まるで雑巾
    がころがってるみたいじゃないか。”

    目次より抜粋引用
    “犬を飼う
     そして…猫を飼う
     庭のながめ
     三人の日々
     約束の地”

     著者夫婦が愛犬・愛猫と過ごした日々を描
    いた、エッセイ漫画。
     年老いた愛犬・タムを連れて、久しぶりに
    河原へと散歩にやってきた著者夫婦。足が弱
    り始めているにもかかわらず、タムは二人の
    前ではしゃいだのだった…。

     上記の引用は、成り行きで飼うことになっ
    たペルシャ猫についての著者の良い様。
    ひどくない?(笑)。名前はボロと名付けられ
    ています、これもひどくない?(笑)。
    愛犬・タムを亡くされた後で、新たに動物を
    飼うことをためらっておられたところにやっ
    て来たボロ、人も動物も出会いというのはご
    縁なのかもしれませんね。
     犬と最後まで一緒に暮らすということが、
    穏やかに切なく丁寧に描かれています。これ
    から犬やその他の動物を飼うことを考えてい
    る人には、読んでもらいたい作品です。
     「約束の地」は登山をテーマとした作品、
    主人公の背を押す周囲の人の様子は、うらや
    ましく思わざるを得ません。
    家族というものについて、いろいろと考えさ
    せられる一冊ではないでしょうか。

    ーーーーー

  • 犬を買ったことがない人でも
    最後は号泣だと思います。

  • 全1巻。

    犬を飼う(犬に限ったことではないけれど)って、こういうことなんだよね。
    号泣。

  • はるか昔、まだ本屋さんが立ち読み天国だった頃の話ですが
    私はこの本を立ち読みしてなきました。
    大人になって買って、また泣きました。
    淡々と書いてるだけなのに、魂にまで届くのがスゲーと思うのです。
    ゆるぎない画力が描く細やかなストーリーは
    漫画という「文学」の可能性を見せてくれました。

  •  「たかが犬一匹…しかしなくしたものがこれほど大きなものだとは思わなかった。そしてタムの死が私たちに残してくれたもの…それはさらに大きく大切なものだった。」小学館漫画賞審査委員特別賞を受賞。2001年に文庫化されてます。

  • 犬を飼う。看取る。
    そして悲しみの後にやってきた、最初は迷惑な喜び…。
    動物と生きることの素晴らしさが伝わってくるマンガです。

  • 小学館漫画賞「審査委員特別賞」受賞作品。
    「犬を飼う」ということがどういうことなのか、考えさせられます。多くの人にぜひ読んでほしいと思います。涙なしでは読めません。

  • 号泣しました。久しぶりに号泣しました。
    何でって、おととしの6月に死んだうちの猫もこんな感じだったんです。次第に弱っていって、静かになって。入院させたけど、最後は一緒にいてあげようって家に連れて帰ってきて。朝仕事から帰って抱きしめた、まだ体温の残る彼女の体。
    全部がもう、その場面に今いるかの如く思い出されました。ていうかね、これ書いてても涙出てきます。

    死んでいくまでの様子を淡々と描いているんですけど、そこにはそれまで共有した全てのことも一緒に描かれてました。それは、直接コマに描いてあるわけじゃないのですけれど、一緒に過ごした日々の全てが確かに描かれてました。

    このマンガは商業として成立するギリギリの場所にあります。作者のあまりにも個人的な体験があまりにも個人的な視点で描かれている、ただそれだけなんです。
    でもそのあまりにも個人的な体験が、俺自身の個人的な体験を激しく揺さぶります。
    だからきっと、同じように看取った経験のある人はタムに自分の愛した動物を投影します。
    だからきっと、今犬や猫と暮らしている人は、いつか来るその日をタムの姿に見ます。

    日に日に忘れていってしまうんです。あれだけ泣いたのに、あれだけ悲しんだのに、大好きだった猫の死も、一緒に暮らした日々も。
    けれど、こうやって心を揺さぶられたときにどれだけ愛していたのかを思い知らされます。
    ちっとも色褪せてなんかいないんです。
    これが、なくしたものの大きさと、俺の中に残ったものの大きさなんです。

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  • フェレット関連ではありませんがお勧め本です。ペットを飼うということは、そのペットの最期を看取ることである。そうしたことを淡々と描いた佳作です。

著者プロフィール

1947年、鳥取県鳥取市出身。アシスタントを経て、1975年『遠い声』で第14回ビッグコミック賞佳作を受賞。『「坊っちゃん」の時代』シリーズ(関川夏央・作)で手塚治虫文化賞マンガ大賞、『遙かな町へ』『神々の山嶺』で文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞。アングレーム国際漫画祭最優秀脚本賞など、海外でも数多くの賞を受賞。

「2022年 『サムライ・ノングラータ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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