重版出来! (6) (ビッグコミックス)

著者 :
  • 小学館
4.10
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感想 : 55
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784091872562

作品紹介・あらすじ

気づかれない事が求められる仕事があります

『重版出来!』第6集で描くのは…
四代続く地方書店の店主と町の人々との繋がり、
黒沢心が担当する新人作家・中田伯と共に
初連載を勝ち取るまでの奮闘。

そして、書籍を陰で支える校閲者。
誰にも気づかれない心配りが求められる彼らの仕事ぶり、
職人たちの心意気をぜひご覧あれ!



【編集担当からのおすすめ情報】
プロフェッショナルな方々のお仕事を取材するたびに興奮しますが、
校閲者の方々の「日本語に対する向き合い方」には
大いなる矜持を感じて震えました。

「日本語を守る」ということは、どういうことなのか?
読者の皆様にとって大切なもの、
それをきっと思い出させてくれるのではと思います。

感想・レビュー・書評

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  • 毎回毎回、心に響くエピソード満載だが、今回もまたビリビリと痺れました。
    新米編集者・心ちゃんとデビューしたての漫画家・中田君の、連載を勝ち取るまでの二人三脚。頑なだった中田君が少しずつ変わっていく過程、中田君の熱意と努力に応えようと全力で連載プレゼンに取り組む心の真摯さ。ほとばしる情熱に、涙搾り取られました。
    webコミック誌の罠、地方書店の苦悩、校閲の奥深さ…今回も出版界の様々な側面を丁寧に取材し描いている。特に校閲…最近校閲に関する作品をいくつか読み、大体のことは知ったつもりでいた自分が恥ずかしい。校閲専門の会社が存在し、その仕事は多岐に渡り、書籍のみならず広告やパンフレットまで手掛けるほど幅が広いことも初めて知った。地方書店編や校閲編では、出版界を越えて日本の今や世界の今にまで思いを馳せ、それはもう色んなことを考えさせられて切なくなった。熱さ・シビアさ・哀しさ・温かさ…様々な感情が渦巻き、気持ちの収拾がつかなくなるほど。
    改めて今回も、それぞれのお仕事の達人に対し、深く深くリスペクト。こちらまで背筋が伸びる思いです。
    「人が動く。人のために動くのが、日本の『働く』
    人のために動けば、
    きっと誰かも自分のために動いてくれていて、
    そうして毎日は動いているんだ。」
    日々しんどいことはあっても、折れない心で、地道な努力を積み重ねながら、自分も「働き」たい。

  • 黒木華のドラマが面白くて、6巻まで一気に読みました。正直、絵がごちゃごちゃしていて、ドラマの方がキャラ立ちしていて、漫画は3巻目まであまり乗れなかったのですが、出てくる人物たちがどろどろに悪くもなく、善人すぎるわけでもないのがリアルです。作り手、出版社、編集者、書店販売者、読者、はては校正者などいろんな視点から作っていて、見事なお仕事漫画になっています。

    重版出来(じゅうばんしゅったい)!の儀式は、最初に出てきただけで、あとは知られざる漫画編集の世界が続きます。元漫画家志望の私にとっては、発見の連続。何時の間にか時が過ぎていました。

    ドラマがこの複雑な世界をどう料理するのか、愉しみです。

    それにしても、この漫画表紙もいろいろ編集者たちと知恵を絞った結果なんだろうな、と思いました。本屋の棚においた時の色のことも考えているんだ、と発見しました。
    2016年4月読了

  • う~ん、今回はどうなんだろう。後半の第三十四刷以降はちょっと…。いかにも「取材して描きました」という感じがあって、こういうのを期待してるんじゃないなあと思ってしまった。心ちゃんを中心として、その周辺の話が読みたいんだけど。

  • 漫画編集からは少し離れた内容でそれぞれいまどきな話。ネットの感想、ネットコンテンツ漫画、地方の本屋さん、漫画校閲。校閲という仕事、漫画でもあるのですね。勉強になります。

  • 201510/色んな立場(職業的にもキャリア的にも)から描かれているのがいい。胸アツ展開が続いて何度読んでも泣ける…

  • 奥さんに悪気が無いのは分かるのだが、
    次はお嫁さんだね、とか彼女作らなきゃねとかは
    本当に言わないであげて欲しい。
    正直、自分は触るなと怒る中田くんの方に共感してしまう。
    酷い言い方をしてはいけないけれど、
    悪気がなくても奥さんは十分中田くんの気に障ることをし続けていると思うのに
    中田くんだけが謝るし、尚奥さんは踏み込んでくるのに驚いてしまった。
    ひとつ多めにサービスとか、それが優しさだと思っているのは、奥さんは幸せな家庭で育ったのだろうな。

    戸井さんが非常に優秀な店員さんで素晴らしい。
    こういう人ばかりではないのが残念ではあるが
    知識があってプライドを持って働いている人というのは
    どの業界でも恰好良い。

    中田くんは未熟だから怒りでしか表現できない訳ではなくて
    奥さんにされたことが不愉快なだけだし、
    泣くほど嬉しい感情を持てるような出来事が単純に今までなかったのだと思う。
    連載が取れて叫ぶ姿に思わず泣いてしまった。
    ここまで親身になってくれる黒沢さんが担当で本当に良かったと思う。
    三蔵山先生も、新人作家は業界の宝だと漫画界全体のことを考えているところが流石だ。

    ダメ出しが続いて心が折れるのはよく分かる。
    ウェブが全て悪い訳ではないし、
    お金がちゃんと払われて作品が載って名前も出るのは
    正直大きいと思う。
    契約書は慣れていないにしてもちゃんと読んでほしかった。
    政岡さんが電話をくれるのは有り難いな。

    広告炎上、GOを出すのがおじさんたちでセンスが更新されていないというの、本当によく分かる。
    これではダメだといくら若手が言っても話を聞かないからどうしようもない。
    それで炎上しても始末を押し付けてくるだけで自分たちは責任を取らないし。
    日本語はいろんな時代の文化が染み込んでいるから大事な日本という国の地層でもある、というのは共感する。
    日本が植民地になったことがなく、日本語を取り上げられたことがないのは本当に貴重なことだと思う。

  • ここはしたらねなんだ
    別の漫画はしたっけだったと思うけど、北にはそういうのがあるんだな
    校正やることがある身としては作品に触れるなは本当に大事だと思う、正しいだけが大事じゃないし、指摘漏れもしたくないから、受け取るかどうかはお任せしますのスタンスなんだ

  • ただ楽しく読む漫画(そもそも本が好きすぎてそんなスタンスでは読んでいなかったが)ではもう絶対なくなった。
    1冊1冊が本気の大人がたくさん関わった大切な作品たち。
    この本買う。絶対買う。
    本棚整理しなくては。

  • ちょっと特別編っぽいね。
    心ちゃん視点の展開だけじゃなくて
    地方の本屋さんの現状とか
    校正の仕事にスポットをあててる。
    でも、そういうすべてが
    漫画という出版物を支えているのね。

    あと、ネット配信のリスクも。
    良い面と悪い面と
    どんなものにもつきものだけど。

    ちなみに、私もむかし
    校正の仕事をかじっていましたが
    極めなくて良かった…。
    本の内容より間違いが気になるなんて
    そんな職業病は本好きだからこそ辛そうだぁ!

  • 中田くんの連載が決定。嬉し涙が止まらないことを初めて知った中田くんに、こちらも涙が出てきました。がんばれ!
    校閲のお仕事の話も、普段何気なく使っている日本語についての学びが多くて面白かったです。

  • p. 186
    いろんな時代の文化が染み込んでいる日本語は、我が国の大事な記憶の地層でもあるんです。

  • 中田伯、連載決定。
    三蔵山先生アシスタントの栗山さん、Webマンガの波に踊らされる。
    北の大地の本屋さん&ここにもいた!校閲ガールの話。

    たまにポッと出てくる、サブキャラですらないゲストみたいな登場人物の回、結構好き。
    人気出たら後から出番増やせるし、上手い手だな。

  • 中田クンの表情がどんどん変化してきた♪
    特に連載が決まったときの滂沱のの涙!
    人の感情だだ漏れになってるじゃないですか\(^o^)/
    彼の今後が楽しみです。
    本に関わる仕事の大切さがわかるのもこの作品の良さ。
    小さな本屋さんの頑張り、校閲という実に大変で
    大事な仕事、そして文字と文の奥深さを知りました。

  • 中田くんの連載決定、北の書店のショートストーリー、そして校閲の3本立てで楽しめた。漫画の分野で校閲は珍しい作業だが、本や出版社の信用に結び付く重要な仕事だ。ポスターの校閲が話に出てきたが、消防関係のポスターで女性のセクシーポーズと標語が問題になったことを思い出した。仕事マンガ堂々1位も納得!

  • お仕事図鑑的にも興味をそそられる巻。
    アシスタントの生き方、その想いを搾取する非道な会社の存在、校閲の仕事の在り方など、出版業界の裏方の仕事に思いを馳せた。
    また、東京でも地域の書店が消滅し続ける時代になり、地方ではさらに深刻な状態であることを実感をもって読めた。

  • 誰かを何かを憎むことで、やっと立っていられるような精神状態では、はじめこそブースターになるが、だんだん自分自身が憎しみに侵食されて、そして朽ちる。

  • 6巻は校閲さんのお話。校閲の仕事も憧れるなあ。

  • 読了。最後の話の「…懸命と悲惨とが繋がった奇蹟であることに。」のところが背中からゾクリとした。よくしびれるとの表現があるが、自分にとってゾクリである。なんでしたのかわからない。

  • 人のことはよくわかる。
    が、自分のことはわからない。

  • 校閲の話、とても面白かったです。

  • 校閲ネタきましたか。さすがに印刷会社と出版社では、抱えているスタッフがちと違いますね、同じ校閲でも守備範囲が違うというか

  • 連載を決めた中田の喜び。
    やったぁ、
    と読む側も叫びたくなった。

  • 乱取り
    お互いが技を掛け合う自由練習のことです。乱取りは、柔道の練習の中心となるもので、打ち込みで磨いた技や約束稽古で身に付けた投げ方や抑え方を駆使して相手を攻撃したり、掛けられた技を防いだりする実践的な練習方法です。

    えんどう豆×
    重言になる。豌豆豆×。

    重言の例:頭痛が痛い

  • 中田さんの話と、校閲の話が面白かった。色々な仕事があるもんだなあ。

  • このマンガを読むと自分が人としてまだまだ未熟やなぁっていうのを感じる。
    深みがある先輩上司たちがたくさん出てきて羨ましくなる。
    なんでこんなマンガが描けるんやろう。すごい。

  • 中田くん魂の叫び。連載決まって良かった。今までほとんどの感情を知らなかった彼がこれから色んな感情を知ってどう成長していくのか気になる。今後もちょいちょい出てくるだろうし。web漫画など最近の漫画事情に触れていたり、逆に過疎地における本屋事情にも触れていたりと幅広い内容。校閲の話も面白かった。根気がいる仕事。1冊の本が出来るまでにも色んな職人さんたちの力が必要なんだな、と。

  • TSUTAYAでレンタル。校閲のお仕事も大変。漫画が世の中に出てくるまでに本当に本当に多くの人の努力の結晶が積み重なってるんだなぁ。

  • 【最終レビュー・冊数カウントなし】

    ゲオ・店内レンタルコミック貸出。

    4月クール(TBS系・火10)連ドラ化原作本。

    ※第三十一刷~第三十六刷

    作家としての『2つの「素質」』とは…

    人を育てる〈最低限の四大条件(どれも必要不可欠)〉とは…(by:編集長)

    地方書店の姿を通しての人間模様…

    『校閲』という『きめ細やかな役割』を通しての

    〈日本語の奥行きある言葉の持つ存在〉

    あらゆる資料だったり、実際に上記に携わる方々がいて、こうして作品を通して未知=陰日向の『姿そのもの』に触れられること。ただただ、感謝の一言でしか言い切れないぐらいに…

  • 予約不可の雑誌を取り置きした件についてトラブルが起きるのかと思ったらしれっと別のエピソード始まって面食らった。

  • webコミック、校閲、地方書店と今回も読みごたえありました。中田くんの連載どうなるかな。

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著者プロフィール

漫画家。1996年デビュー。『えへん、龍之介。』『花吐き乙女』など独特の感性が光る作品を多数発表。2016年春にドラマ化された『重版出来!』で一躍人気作家に。2016年、デビュー20周年を迎えた。

「2017年 『【特典付き】レタスバーガープリーズ.OK,OK! 完全版 【全3巻】』 で使われていた紹介文から引用しています。」

松田奈緒子の作品

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