くーねるまるた (10) (BIG SPIRITS COMICS SPECIAL)

著者 :
  • 小学館
3.56
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本棚登録 : 200
感想 : 12
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (130ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784091892744

感想・レビュー・書評

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  • ついに、このグルメコメディも(10)、大台に乗ったか!!
    でも、驚くほどのコトじゃないな
    こんだけ面白くて、読み手のお腹を空かせる事が出来る漫画なんだから、(10)に到達しない方がおかしい
    これからも一読み手として支持し続けるので、(20)まで頑張って欲しいもんだ(しかし、私がこの手のコメントを下手に書くと、ギリギリで届かないってパターンがあるので、結構、デカい不安が胸の中にあったり)
    並みの漫画だと、(10)に至るまで、マンネリ感が漂い出し、惰性で描いてるのかな、と読み手に思われそうになるもんだが、この『くーねるまるた』に関しちゃ、だらだらしている感じはない
    正直に言えば、巻を重ねる度に成長している、とは言えないのだけど、質が唐突に落ちている訳でもないので、問題なし
    日本で暮らす外国人の日常、そのテーマを基盤に、日本食とポルトガル料理の調和を主軸にしているのが、この『くーねるまるた』
    日本の美味しい食べ物を、ポルトガル人であるマルタが食べ、美味しそうなリアクションをすると、ホント、嬉しくなる。やっぱ、日本食って凄い
    今更ながら偉そうに言う事でもないが、基本的に、ストーリーはほのぼのとしているのだけど、時おり、フッと現れるシリアスな面がスパイスを効かせており、作品に安定感を与えている
    外国人が日本で暮らす、それは「楽しい」だけじゃない。毎日、笑顔で暮らせていても、ふと、自分はこれから、どんな風に生きていくべきなのか、身の振り方を考えねばならない瞬間がやってくる。そこを誤魔化さず、漫画としてのリアリティを保ちつつ、丁寧に描いている高尾先生、イイなぁ
    どの回もお腹が空いてくるものばかり。個人的な食と話の嗜好でお勧めさせていただく。食べ物では、第143話「桜の頃」の牛肉の桜チップ燻製だ。まだまだ寒いからこそ、桜の開花が待ち遠しい。桜を愛でながら、この牛肉の桜チップの燻製を堪能する、春にやりたい最高の贅沢だ。ストーリーで選ぶなら、第150話「夜間行軍#2」だ。(11)への引きが実に巧い。この手の美味しいトラブル(?)を引いちゃうマルタ、持ってるなぁ。きっと、マルタはこの二人とも、何だかんだで友情を築き、旅を楽しんじゃいそう。彼女の最も素晴らしい才能は、もしかすると、ここかもな
    この台詞を引用に選んだのは、先にも書いたが、読み手の空腹感を強烈に掻き立てるからだ。こんな最高のリアクションをされたら、食べたくなっちゃうじゃないか、氷り出しの新茶茶漬け。お茶漬けをかっこむ美女ってエロくね?

著者プロフィール

高尾じんぐ: 「第5回YGコロシアム」でブロンズ賞を受賞し、デビュー。その後、ヤングガンガン(スクウェア・エニックス)にて『んぐるわ会報』『オシエシラバス』を連載。現在は「ビッグコミックスピリッツ」(小学館)にて『くーねるまるた ぬーぼ』、「ゼノン編集部」(コアミックス)にて『土曜日のランチメイト』を連載中。

「2021年 『土曜日のランチメイト』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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