血の轍 (1) (ビッグコミックス)

著者 :
  • 小学館
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本棚登録 : 1179
感想 : 55
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784091896230

作品紹介・あらすじ

「惡の華」押見修造 最新作は究極の毒親!

「惡の華」「ハピネス」「ぼくは麻理のなか」「志乃ちゃんは自分の名前が言えない」など、傑作を次々と世に送り出してきた鬼才・押見修造氏が、ついに辿り着いたテーマ「毒親」!

母・静子からたっぷりの愛情を注がれ、平穏な日常を送る中学二年生の長部静一。しかし、ある夏の日、その穏やかな家庭は激変する。母・静子によって。狂瀾の奈落へと!

読む者の目を釘付けにせずにはおけない、渾身の最新作!!



【編集担当からのおすすめ情報】
「惡の華」が大ヒット。「ぼくは麻理のなか」の実写ドラマ化も決定した押見修造氏の最新作です。ストーリーはまだ序盤ですが、「毒親」に興味関心のある読者の方は必見です。心を抉る傑作になる予感がしています。

感想・レビュー・書評

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  • キャラクターの表情や、コマ割りの間の不穏さにドキドキしながら読んだ。
    台詞が少なく、読むのに時間はかからない、というか‘嫌な予感’が現実になるのを‘期待して’しまってページをめくる手が止まらない。
    イヤ~な漫画(誉めている)です。

  • 父一郎、母静子、息子静一。。。一見平和そうな仲のよい家族。しかし何かヘンだ。特に母静子の息子への過剰なほどの愛。美しい母静子はとんでもない事件を起こしてしまう。それも息子の前で。これからの展開が気になるところで終わってしまうが何かぞっとした。何か禁断のニオイがする。「血の轍」、悪夢の予感。

  • 怖いけれど、怖いもの見たさで次々と読んでしまう感覚。話が進むにつれて、どんどんと読み進めたくなってくる。今後の展開がとても楽しみ。

  • 序盤は普通の家族のやりとりなのに、どこか不穏でこれからなにが起こるのか不安な気持ちにさせられる。
    お母さんがとてもきれい。
    過保護、毒親ってなんだろうな、と考えさせられる。
    どんな展開になっていくのだろう、続きが楽しみ。


  • ⚠️最終巻までのネタバレを含みます⚠️





    筆致がエドワード・ゴーリーの絵本のように細かくおぞましさを含んでいて、母親と静一の精神の異常性がよく描かれていた。特に発狂した時の線のぐちゃぐちゃ加減はまるで幼稚園児が書いたみたいに崩れていて、他の漫画には無い狂気を感じさせた。
    あとは目や口といった体の部位の描写が生々しくリアルで、台詞がなくとも表情で感情がこれでもかというほど伝わってきて緊張感がとても伝わってきたので、あぁ、次のページを捲るのが怖い……と躊躇う瞬間が度々あった。

    内容については、静一が母親からされた虐待じみたことを恐怖し、恨み、自分の精神と人生を殺した母親を自分の中から殺して生きることになったけれど、再会して母親の過去を聞いた時に”あなたも殺されたんだね”と、第三者からみれば決して消えないであろう憎しみに折り合いをつけて、母親を介護する選択をしたことには色々考えさせられました……最期の最期には本音を言い合って笑い合って”母と子”になっていた……。
    そして自殺未遂を繰り返していた静一が最終話で綺麗な風景を見て「綺麗だ」と思える心を持つことができたことには、一人の人生が救われたというか、生きていてくれてありがとうと言いたくなった。最後母親の顔を思い出せなかったのは、きっと静一がちゃんと静一自身の人生を歩むことができているからだと思いました。
    年の瀬に素晴らしい漫画を読むことができて嬉しいです。私も自分の人生を歩んでいけるようになりたい。怖いものみたさから読んだ漫画でしたが、私に生きる勇気をくれました。

  • 母・静子、息子・静一
    そして影の薄い父親の存在

    愛情を息子にそそぐ静子に狂気の予感しかない1巻!

  • どくおやーーーーーーうちが知らないタイプのね、羨ましいと思っちゃうあたり俺は捻くれてるぜ

  • 血の轍(ビックコミックス)
    著作者:
    発行者:
    タイムライン
    http://booklog.jp/timeline/users/collabo39698
    facecollabo home Booklog
    https://facecollabo.jimdofree.com/
    数々の衝撃作を紡ぐ怪奇サイコホラー!

  • 完成度が非常に高い、吐気を催す程の繊細な描写。それほどまでに没入感がある。
    精神分析と共に見るとまた違った視点で見ることができる為、よりその表現力に圧倒される。

  • パラパラ一瞬で読めるからストレスはないけど、今回は訴えてくるものが乏しそう。不気味な母がどうなっていくのかってことだけど、正直、ミステリ界隈では使い尽くされた題材じゃないか?読み続けるかはちょっと微妙。

  • 表情というか、口の描写がすごく好き。

    テーマは毒親、らしいけど、母親以上に父親とその親戚の方が毒が強い気がするけど。

    自分も男の子の母親だけど、息子って無条件に可愛いんだよね。
    ついつい過保護になっちゃうのもわかる。

  • 綺麗なお母さんは好きですか?自分は好きです(笑)。自分は雑誌でも単行本でもこの作品を読んでいますが、普段は美しくて明るい世の理想的な母親なのですが、ふとしたきっかけで突然変異する母親の二面性に毎回引き込まれます。この漫画を通じて押見作品を知ることになるのですが、自分はすっかりファンになってハマりました。

  • 背筋にゾクゾク来るなあ。
    静かな画面が怖さを煽る。
    第2集買わないと。

  • レンタルで借りて読みました。

    まずもって、母ちゃんやけに若いヴィジュアルなんだけど……
    大丈夫ですかね? 本当に母?

    まぁ、例によってこういうこじらした暗さのある作品というか、業が深い作品というは読んでいて好きです。

  • 魅せるマザコン漫画。

  • 家族と言う閉鎖された関係性の中で、底の方に流れている歪さがぞわぞわ感じられる。押見修造さんにはBLと言う前提で真っ向から漫画描いて貰いたい。

  • 押見さんの作品はどれも似たような雰囲気が漂っていますなぁ…まあ、別につまらなくはないんですけれども、この作品も毒親? とかいうのがテーマなんでしょうが、全体的に漂う雰囲気は悪の華なんかと似ています…まあ、別に悪くはないんですけれども…。

    ヽ(・ω・)/ズコー

    これからの展開が気になるか!? と問われれば答えは否! ですけれどもまあ、惰性で読み続けてしまいそうですねぇ…。

    それにしてもこの表紙の母ちゃん、いくつなんでしょうねぇ…いい年こいて母ちゃんにナデナデされてもまんざらではない、みたいな表情を浮かべる主人公…。また押見氏の個人的な好みが反映されているんじゃ? と邪推しつつ、様子見ですかね…。

    さようなら…。

    ヽ(・ω・)/ズコー

  • 見開きのページのお母さん、とっても丁寧に描かれてる。
    この先どうなるのだろう。
    気になる。

  • 押見修造はほんとうにこういう緊張感出すのがずば抜けて上手い。普通に家族っぽいのに段々怖くなってくる。

  • 押見修造 作品
    凄いものを読んでしまった。
    思春期の少年の私小説的で叙情的な苦しい物語。
    見ている私も登場人物もその罪に縛られ
    思考停止させられてしまったのか。
    ページをめくる手が止められなかった。

    希望や絶望で記憶をすり替えても、
    記憶にモヤをかけても
    人は生まれ変わる事も、
    人生を巻き戻すことも出来るはずもなく。
    終わらせ方にフォーカスして
    収束して
    ボヤッと消えて行ってしまう。

    一人称視点で語られる内容に
    ついつい自分を重ね合わせてしまった。

  • えぐい漫画なのに映画みたいに間がある

  • 面白いけど
    続き読むのが辛いよ母さん

  • 毒親?の物語

  • 最新刊まで読了。
    毒親って言葉、今でこそよく聞くようになったが、物語はそんな言葉がまだない時代。

    "うちのママ、なんか......"

    この、母親に対して抱いた違和感に自責や反発を繰り返す思春期の子どもの葛藤はまだ見てられる。
    それに漬け込み、我が子を無意識下で洗脳しようとしている母親がマジでこわい。

    よく『トラウマ作品、自己責任系』として紹介されていて、気になるけど読む勇気がでないでいたが個人的には読んでよかった。人に勧めたいかとなるとまた話は別だが。

    私みたいに1人で読む勇気がないという方にまずはこの動画をオススメしたい。

    https://youtu.be/Ivin4VET0Y8

    1~3集を専門家のプロファイリングに添って丁寧に分析されていて、1人で読むより確実に面白く読み進められるしなにより心強い。

    動画にもある通り、いち"解釈"なのでこれが全てではないということを念頭に置いて物語の理解を深める手助けにして欲しい。

  • 怖い…。

  • 13才の静一は一人っ子で週末になると従兄弟のしげちゃんとおばさんが家にやってくる。
    夏には家族で、山に旅行へ。
    そこでしげちゃんが崖から転落したのだが。


    はじめからタッチがホラーっぽくて、何か違和感を感じつつも初めての作者さんだし…
    と読み進めていたら衝撃のラスト。

    先が気になるけど怖い。。。

  • トラウマ


    家庭環境(特に母親と)に問題があった人が読むと結構キツい

    押見先生の独特な間の描き方と表情と説明し過ぎない倫理描写がリアル

    キツすぎて途中で読むのやめた

  • 田舎の閉塞感

  • 押見修造著『血の轍1』(ビックコミックス)
    2017.9.13初版発行

    2022.8.6読了
     主人公の静一は端正な顔立ちの美少年。母親は美人でやさしい。好意を寄せてくれる同級生がいて、体育以外はオール5の秀才。一見して誰もが羨ましく思うような境遇である。
     ところが、どうにも拭い切れない死臭のようなある種の不安定さが作品全体に漂っている。戦前の古臭い学年誌のような表紙デザインもさることながら、読者はある違和感を覚えながら読み進めていくことになる。
     その違和感の正体は、静一が母親の本性を目撃することによって明らかとなるのだが、とても「過保護」という言葉で回収できるような性質のものではなかった。
     つまり、この母親が漂わせている雰囲気は性的なものであり、しかも、それが息子の静一に向かっているという、究極的な母子密着の願望を母親が抱いているのではないかという疑念だ。性倒錯者かどうかは分からないが、他人の死を間近で見ることによって性的絶頂感を獲得しているような描写も散見される。ヒステリーのような錯乱状態に陥っている描写もあり、母親の発育・養育歴が気になるところである。なお、ヒステリーはギリシャ語で「子宮の病」という意味がある。
     母親の異常性に比べて、父親はほとんど存在感がない。義姉親子は土足で自宅に入り浸り、陰で母親の悪口を叩いている。自然/不自然で二分しようとするなら、義姉親子が自然ということになろうが、明らかに読者が義姉親子に不快感を抱くように誘導している。
     今後、どのような展開を見せるか分からないが、母親が密かに抱いている願望は「息子を殺して独り占めする」という方向に転がりかねない危険性をはらんでいる。可能性として、息子を殺すかのが先か、母親を殺すのが先か、といったキテレツな展開も期待できそうだ。

  • 結局押見修造本人が1番不気味。

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著者プロフィール

★漫画家。2002年、講談社ちばてつや賞ヤング部門の優秀新人賞を受賞。翌年、別冊ヤングマガジン掲載の『スーパーフライ』にてデビュー。同年より同誌に『アバンギャルド夢子』を連載した後、ヤンマガ本誌にて『デビルエクスタシー』などを連載。2008年より漫画アクションに連載した『漂流ネットカフェ』は、テレビドラマ化された。翌2009年より別冊少年マガジンにて『惡の華』を開始し、大好評連載中。

「2011年 『NEMESIS No.5』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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