- Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
- / ISBN・EAN: 9784091925701
感想・レビュー・書評
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史記第10巻
・栄光と恐怖
・直言居士・袁オウ
・呉楚七国の乱(前後編)
・大単于冒頓
・禍の男
相変わらず、権力の維持・闘争のために、殺し合う世界だが、辛うじて、袁オウが誅殺されなくてよかった。
将来、自分の立場を危うくするかもしれない人は、すぐに誅殺するのが普通という状態は異常に思えるが、よく考えたらこれは全部紀元前の歴史物語。改めてすごい世界だと思う。
「大単于冒頓」は、北方民族の冒頓が大単于(大君主)になるまでの話が描かれている。冒頓の、自分の指示が絶対であることを示すために妻も殺して部下の忠信を測ろうとする冷酷さには衝撃を受けた。そのくらいの人だからこそ、千余年もの間、闘争を繰り返していた遊牧民族を1つにまとめ中国に匹敵するような一大国家を作り上げることができたのかもしれない。
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横山光輝「史記」10巻。
呉楚七国の乱、冒頓単于、前漢の武帝。
冒頓の人身掌握のエピソードは、どう評価すべきなんだろう。恐怖での統率なんだと思うけど、軍律の徹底という点では孫子のエピソードと共通するのか。
武帝の匈奴戦線の衛青、霍去病は好きな物語なんだけど、司馬遷と同時代なので収録されていないか。「漢書」になるんでしょう。 -
司馬遷にとっての現代に近づくようにまた1巻にリンクしていく展開が良いです。
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漫画とはいえ、500年に及ぶ中国のしかも紀元前の歴史をつづる作業というのは壮大な作業だ。
はじめは何気なく手に取った史記だが、10巻目を数えた。
漢の悪后による危うい時代が終わり、良臣(史記の中では)による時代が訪れた。
これにより再び安定の時代を迎えた漢朝の出来事が綴られている10巻。
一回りして、1巻の最初に出てきた逸話にたどり着いた。
本というよりも中国の壮大さにただただ驚くばかりである。