西の魔女が死んだ

著者 :
  • 小学館
3.96
  • (339)
  • (245)
  • (333)
  • (18)
  • (3)
本棚登録 : 1702
感想 : 311
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (205ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784092896109

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 話の筋だけを言えば、不登校になった中学生がおばあちゃんちでしばらく過ごしてみる、という話。
    庭に生える木いちごだとか、あらったシーツはラベンダーの茂みの上に広げて乾かすだとか、素敵なことが沢山描かれていた。

    現実は現実だし人間は完全ではないし、戦うんじゃなしに時にはいなして生きていく…しかない。みたいな、そういう生々しい現実を生きる話だった。

    描かれる魔女の超能力も、なんだろう、「気のせい」とか偶然とか、冷静になればそんな風に説明できる奇跡しか一貫して行われないのに、それでも魔法にかけられたみたいになってしまう。
    清濁併せ呑んで大人しく大人になっていくしかない、そういう「ピュアな子供じゃいられない」という変化や成長が、きらきら輝くものに感じられる。そんな素敵な物語だった。
    読んでよかった。

  • 最後は感動しました。

  • 10年ぶりに再読。

    分かっていて読んでいても終盤の描写(演出?)が神懸っている。これ以上温かくひきしまったラストの物語を他にまだ知りません。

    まいの近所のおじさんへの嫌悪感が好意に転じない、というのも意味があることなんだろうな。安易に実は良い人でしたってならないところが現実的だと思う。おばあちゃんの魔女の修行・あり方も現実的というか読み手の世界から離れることはない。ファンタジーだけど今ある心と体を自分で動かすということが魔法以上に力を持つ(必要なこと)というところが好き。

  • 新潮文庫のものも、両方買った。
    新潮文庫のではまいのその後を読めてよかった、嬉しかった。

    いつまでもきらきらひかり続ける、わたしのたからものです。

  • やるせない哀しさではなく、
    希望のある哀しさを感じる良本。

    一生忘れられない本。
    年間数百冊単位で読書を楽しむ私が
    お勧めの本を、といわれると
    一番に思い出す本。

  • 梨木香歩さんはすごいっっ♪

  • 学生の頃、学校に行きたくないと感じてた頃に支えとなった本。

    今読むと、なかなかきつい話でしたね。

    ただ最後のおばあちゃんとの約束には感動。

  • 自然の中にいるような、爽やかな風が吹くようなそんな本でした。知らず知らずのうちに自分が癒されている。不思議な本。魔女の修行、面白い。

  • とても有名だし、「魔女」というキーワードにひかれて読んでみた。結論からいうと、わるかないけど、それほど好きではなかったデス。

    梨木果歩さん、すばらしいプロフェッショナルな作家さんだと思っているけど、今の私のメンタリティには響かなかったようでございます。タイトルがよくないんじゃないかしら。西の魔女が死んだ、なんて、もっと波乱万丈どきどきワクワク冒険ストーリーを期待しちゃったじゃん。大仰だよ。なんてことのない日常を丁寧に暮らす、そのありさまをそれこそ丁寧に、一瞬一瞬の光のかげん、音、心のうごきなどを描写している、そういうお話だっていうタイトルじゃないやん。そこがいいって人もおるんかな。好みやな。

    思春期のややこしいお年頃の女子、学校でのややこしい女子の人間関係、それに付随する悩みと、美しい自然の中で昔の人みたいに手を動かし体を働かせて暮らしをつくりあげるおばあちゃんとの日々。それによってささくれた心が癒され、体も元気になる。梨木さんのお好きな『ひみつの花園』ちっくなストーリーやな。うん、そういう話なんやと初めから知って、そういう物語を自分の心が求めているときに、手に取るべきやった。時機をまちごうたわ。

  • 何度読んでも、ちゃんと分かってるのにラストで泣いてしまうよ。おばあちゃん、大好き。

全311件中 21 - 30件を表示

著者プロフィール

1959年生まれ。小説作品に『西の魔女が死んだ 梨木香歩作品集』『丹生都比売 梨木香歩作品集』『裏庭』『沼地のある森を抜けて』『家守綺譚』『冬虫夏草』『ピスタチオ』『海うそ』『f植物園の巣穴』『椿宿の辺りに』など。エッセイに『春になったら莓を摘みに』『水辺にて』『エストニア紀行』『鳥と雲と薬草袋』『やがて満ちてくる光の』など。他に『岸辺のヤービ』『ヤービの深い秋』がある。

「2020年 『風と双眼鏡、膝掛け毛布』 で使われていた紹介文から引用しています。」

梨木香歩の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
ZOO
乙一
梨木 香歩
森 絵都
荻原 規子
コルネーリア フ...
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×