さくら

著者 :
  • 小学館
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本棚登録 : 3996
感想 : 711
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  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093861472

感想・レビュー・書評

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  • 兄弟妹 三人兄弟と父母・飼い犬の「さくら」
    幸福な思い出の後に起こる不幸の話
    良い所もあったが共感出来ない部分が上回る感想

  • 薫くん(次男)を主人公に、長谷川家の家族の模様を描かれている。サクラは長谷川家の
    いつも安定してみんなを癒している。
    最高に幸せな瞬間から最高に悲しい瞬間がこの一冊につまっていると思う。
    一(長男)くんのまっすぐな真面目さに切なくなって、いびつな一途さのミキ(妹)の思いに苦しくなった。
    世の中にはいろんな家族がいて、幸せいっぱいのかぞくにも悲しい悩みはみんな持ち合わせてると思う。どんな家にも幸せの象徴はあるはず。サクラはそれをおしえてくれた。

  • 終わりはなんとなく予想していたけど、やはりその通りで辛かった。
    救いは感じられなかったです。

  • 直木賞受賞作家の西加奈子さんのデビューから2作目の作品『さくら』を読了。久しぶりに読書の最中に涙を流してしまった。”さくら”はこの物語の主人公の家族が買っている犬なのだが彼女の存在が暗くなりそうな物語の各所で光を照らし落ち込む気持ちを持ち上げてくれたのには少し救われた。お話はとても恵まれた状況にあった家族・家庭に不幸が襲い、その不幸によりバラバラになりそうな家族が再生に向かおうとするものだが再生に向かう人のもつひそかな力を感じさせてくれる。誰にとっても平坦ではあり得ない人生という荒波のなかで前向きに生きることとは、その力の原点は?という処世の問いかけに答えは無い事はとっくにわかっていながらも答えを見つけようとした著者のチャレンジに心動かされた。そんなさらっと読ませる軽やかな文章の中にしっかりとしたテーマが練り込んである家族小説を読むのに選んだBGMは

  • 優しい母に頼りになる父、ハンサムでモテモテの兄に美しい妹、そして主人公の薫と飼犬のサクラ。大阪の新興住宅地に住む一家の物語。
    幸せに暮らしていた一家がある出来事によって変わって行く。それまで幸せだった分変わっていく家族の様子が読んでいて辛い。しかし、最後にはまた希望を見つける。
    終わりの章では感動で涙があふれた。

  • 愛し合う父母と、太陽のような兄と美しい妹をもつ主人公。
    平穏で幸福な生活を経て、兄の交通事故、兄の自殺から家族が離散していく不幸を飼い犬のさくらが、また幸福への再生へと取り持つ。

  • 2015.10.25

  • 家族の崩壊と再生がさくらという犬が導くと。何気なくだけどさくらを守るということでみんなの心がまたひとつになっていく。

  • 幸せだった家族を襲った不幸はあまりに大きくて痛々しい。
    けれど、そこから再生しようとする人間の強さと、そんな彼らを見守る大きな「何か」と作者の底なしの優しさが感じられる。
    家族をつなぐ犬のサクラの無邪気な目が、物語全体を流れている底なしの優しさが、私は好きだ。
    http://matsuri7.blog123.fc2.com/blog-entry-198.html

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著者プロフィール

1977年イラン・テヘラン生まれ。2004年『あおい』で、デビュー。07年『通天閣』で「織田作之助賞」、13年『ふくわらい』で「河合隼雄賞」を、15年『サラバ!』で「直木賞」を受賞した。その他著書に、『さくら』『漁港の肉子ちゃん』『舞台』『まく子』『i』などがある。23年に刊行した初のノンフィクション『くもをさがす』が話題となった。

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