脱・限界集落株式会社

著者 :
  • 小学館
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本棚登録 : 513
感想 : 67
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  • Amazon.co.jp ・本 (381ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093863988

作品紹介・あらすじ

TVドラマ化原作、待望の続編!!

多岐川優が過疎高齢化に悩む故郷を、村ごと株式会社化することで救ってから四年の歳月が経った。止村は、麓にある幕悦町の国道沿いに完成したショッピングモールとも業務提携するほど安定的に発展していっている。
そんな中、かつて栄えていた駅前商店街は、シャッター通りになって久しかったが、コミュニティ・カフェの開店や、東京からやってきた若者たちで、にわかに活況を呈していた。しかし、モールの成功に気をよくした優のかつての盟友・佐藤の主導で、幕悦町の駅前商店街の開発計画が持ち上がる。コミュニティ・カフェを運営する又従兄弟を手伝っている優の妻・美穂は、商店街の保存に奮闘するが、再開発派の切り崩しにあい、孤立していく。
開発か、現状維持か? 日本のそこかしこで起こっている問題に切り込む、地域活性エンタテインメント! 信州、東北で大ヒット、17万部突破シリーズ待望の続編です。


【編集担当からのおすすめ情報】
TVドラマ化決定! NHK土曜ドラマ 2015年1/31~全5回 放送予定

感想・レビュー・書評

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  • スローライフに憧れてましたが、
    進化を求めない生き方になると
    途端 退屈になり衰退するのだろう...

    とても勉強になりました。

  •  前作を受ける形を取っているが、まったく違った問題を取り上げ、そこに新しい登場人物を噛ませることで、十分に楽しめる内容になっている。

     しかも、1作目で見せた「主人公側が苦戦しつつも最後は成功を収める」という基本線は予想できるため、ハラハラする展開ながら半ば安心して読み進められた。

  • 予想通りの結末。でも老人が生き生きしていて存在感あった。

  • 郊外には大型ショッピングモールのある駅前シャッター通り商店街。ここを第二のショッピングモールとしようとする業者と市を相手に、商店街を活性化させることで闘おうとする人たち。都会で疲れて移住してきた無気力の若者の再生も絡めて、頑張る彼らを気持ちよく応援しながら読みました。今回も上手く行きすぎと思える部分もありますが読後感もいいですし、軽く読みやすくても商店街やショッピングモールの意味やからくり、盛衰についてとても勉強になりました。前作の彼らも登場し、前作のあれこれや人物のその後がわかる所もとても良かったです。

  • モール街建設の陰謀。テナントとして入っても、結局は地元商店街は結局はさびれていくという仕組み。町おこし、コンパクトシティー構想に一考の余地あり。

  • 止村を飛び出してきた美穂さんに温かく接する優さん、地域のためのビジネスにまい進する駅前商店街の人たちを信じられる気持ちが素敵だなと思った。
    血の通ったビジネス、気持ちの感じられる投資が、優さんがビジネスに感じる魅力なのかな。
    他と競い合うのではなく、自分の土俵と自分の尺度で結果を求めていくことの良さも感じた。
    なんといっても、おじいちゃん、おばあちゃんがかっこ良くって素敵でした。

  • 日本の田舎って、難しい部分もあるだろうけど、良いところいっぱいあると思う。心温まる地域創生物語。

  • 現段階で高齢者が多い。人口減が始まったらどうなっていくのか?若者が増えるのか、そこのところが心配になりました。

  • ・都会的なモールよりも、昭和の雰囲気が残った町並みに魅力。

    ・日替わり店舗

    ・プロダクトリーダー:高級戦略
     オペレーショナルエクセレンス:効率戦略
     カスタマーインティマシー:交流戦略

    ・乗合ワゴン

    ・違う土俵で、共存する。

  • 今作は駅前のシャッター通り商店街が舞台。
    町は過疎化が進んでいる。
    近くに巨大ショッピングモールができて、なけなしの客も従業員も持って行かれてしまう。

    しかし、店が利益を出すために客を呼ぶのではなく、客が満足できるサービスを提供することで年寄りを中心に徐々に人が集まってくる。

    コミュニティカフェに集まる年寄りたち。
    ショッピングモールで働く母親の帰りを待つ子どもたち。
    人手がないため畑に放置されている野菜を、農家の人に代わって収穫する若者。
    足のないお年寄りのために、車でゆる~く送迎をする若者。

    みんなが他人のためにできることをする。
    その事によって自分の居場所ができる。
    感謝もされる。

    読んでいてすごく元気になれるんだけど、こんなに上手くいくわけないじゃんと思う部分も多い。
    コンパクトシティ構想って、役場がこんなに無責任に外部に丸投げでできるんだろうか?
    ショッピングモールの店舗デザインがこんなにいい加減なわけないんじゃない?

    でも、日本のあちこちにある過疎の地域。
    元気になってほしいんだ、本当に。

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著者プロフィール

黒野伸一(くろの・しんいち)
一九五九年、神奈川県生まれ。『ア・ハッピーファミリー』(小学館文庫化にあたり『坂本ミキ、14歳。』に改題)で第一回きらら文学賞を受賞し、小説家デビュー。過疎・高齢化した農村の再生を描いた『限界集落株式会社』(小学館文庫)がベストセラーとなり、二○一五年一月にNHKテレビドラマ化。『脱・限界集落株式会社』(小学館)、『となりの革命農家』(廣済堂出版)、『長生き競争! 』(廣済堂文庫)、『国会議員基礎テスト』(小学館)、『AIのある家族計画』(早川書房)、『グリーズランド1 消された記憶』(静山社)、『お会式の夜に』(廣済堂出版)など著書多数。

「2021年 『あした、この国は崩壊する ポストコロナとMMT』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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