オババの森の木登り探偵

著者 :
  • 小学館
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本棚登録 : 101
感想 : 25
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  • Amazon.co.jp ・本 (413ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093876636

作品紹介・あらすじ

森の管理人としてツリーハウスに寝起きする中里翔平。ちょっと情けない、ご近所の珍事件を解決する探偵でもある。ある日、彼の住む「オババの森」に開発の魔手がしのびよる…ケータイ発・野外ミステリー小説。

感想・レビュー・書評

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  • 東京、目黒の都会に大きな森が広がっている。
    そこにはオババが1人で住んでいたけど・・・

    子供の頃、オババの森で遊んでいた少年が大人になってオババの森を管理する事に。

    そこにはいろんな人たちが絡んできて、
    森を愛する人、邪魔と思う人達との争いなんかもあったりして、
    今の世の中、自然をそのまま残して置く事の大変さや、
    森を愛する人たちの葛藤が読みやすく書かれていて、
    虫やカエルは苦手だけど、
    気持ちのいい森の空気を吸いたいな~って思いました。

    マリエと中里の今後も気になるわ。

  • 2018/12/6
    元々、気持ち悪いからって虫を殺すのってどうよ?と思っている。
    そりゃ家にいるのはお互いのためにもならないので外にお引き取りいただくし、刺してくるタイプは退治する。
    そういう姿勢なので気持ち悪いから退治しろと言ってくる人にはやっぱり腹が立つ。
    そもそも自信満々で他人に強要する人が無理。
    それと同時に自分もそうならないように気を付けないとなと戒める。
    森が注目されだして文句言ってたおばさんたちはどうしてるんだろう。
    ツリーハウス、一晩くらいは泊まってみたいけどずっと住むのは無理だなぁ。腰が痛くなっちゃう。
    羨ましいけど。

  • 東京の住宅街にある数少ない森の管理人になった中里。少年時代この森によく忍び込んでは所有者のオババに追いかけられていたため、「オババの森」と呼んでいます。副業でなんでも屋のような探偵をやりながら愛着のある森で暮らしていたけれど、ある日森に開発の危機が迫る。都会に自然は不必要なのか・・・?

  • 都会の真ん中に残った小さな森――別名オババの森。
    都会の真ん中という環境ゆえの周辺住民との悩みとかリアルで、口うるさいおばさんがすごく想像に易かった。
    でも奈々の日記や、ちょっとした自然を感じる出来事が浮き世を思わせる。ふとした瞬間になんか癒されたわ。
    少し終わりが弱かったかなとは思うけれど、もしかしたらと匂わせるような終わり方も悪くない。
    オババの葬儀のところは胸が熱くなったよ。

  • 都会の真ん中にある森や自然を巡る人たちのお話。

    はじめは小さな事件とかほのぼのとしたお話だったけど、少しずつ森の将来・今後のコトについて話が深くなっていく感じ。

    思ったよりもスラスラ読めて良かった(*´艸`)話も読みやすかったのかな( ´ ▽ ` )ノ 自然のコトや自然を守ろうとする人・邪魔だと思う人、それぞれだけど、最後のオババのお葬式はちょっと泣けた。微妙な血縁関係が入ってきて、なんかよくわかんなくなった時もあったけど、全体的にほのぼのとしてておもしろかったし、読みやすかった。

  • 便利と快適性と効率を重視した生活を求めてしまっている現代社会では、よく理解できるストーリーである。しかし、人の温か身と自然のあるがままは、やはり恋しい。
    短編ぽっく、読みやすかった。

  • 見た目で手に取った本。

    手書きのような文字にイラストの雰囲気も良かったので。

    最終的にはおババの森の外まで話が行ってしまうし
    探偵、というからミステリーかと思いきや
    それほど旨みのある謎も事件も起こらないし
    確かに主人公は「おババの森の木登り探偵」かもしれませんが
    その人の物語、というには広がりすぎている感じを受けるし

    もっと他に内容に合う良いタイトルがなかったものかと思いました。
    …そう簡単に思いついたらそうしてますよね^^;

    じゃあどういう本かと言えば
    人との繋がりと自然の本、でしょうか?

    主人公が良い歳のわりにちょっと配慮の足りない所などが
    実際にいそうで親近感が持てました(笑)

    厚い本ですが字数はさほど多くなく
    短い章で区切ってあるので読みやすくはありました。

  • タイトルが良くて読み始めた
    最初は短い章や話が簡単に進んでいく感じが物足りなかったけど、後半になるにつれてちょっとずつ深みが増して来た。
    森がどうなっていくのかとドキドキしながら読んだんだけど、やっぱり最後はなんか簡単におさまっちゃって拍子抜け…
    途中の展開は面白かったなぁ〜

  • 表紙に惹かれて。

    ごくふつうのサラリーマンだったオレこと翔平が小さい頃に遊んだ雑木林の管理人になり、ツリーハウスをつくってそこで探偵業をしながら暮らしていく。森を気に入る人もいれば、虫や湿気の原因になると嫌う人もいる。オババの森の存続危機にどう立ち向かうのか…という話。

    なにもかも上手くいきすぎていて、その点ではあまりにご都合主義。本当にそこで暮らしていけるのかとか、不良のたまり場になりやしないかなど、現実味があるかといえば、ファンタジーじみていると言わざるを得ないかもしれない。
    だが、ツリーハウスでの自然豊かな暮らしやメダカや蛙の描写がありもしない郷愁を誘って暖かい。
    近所にこんな森があったらと思い、いい話だなぁ、とひどく懐かしくなる。

  • 都会のまん中の森にツリーハウスなる木上に基地をつくる小学生たち。近所に住むオババとともに揉め事を解決していく。面白かった。

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