保育園義務教育化

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  • 小学館
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  • Amazon.co.jp ・本 (191ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093884303

感想・レビュー・書評

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  • そうなんです、母親だって人間なんです!!
    今は共働きも増えているし、正社員でバリバリ働きながら家事も育児もワンオペでやってる人結構いると思います。
    男性も昔に比べて家事育児に参加してるとか言うけど、育児って結局最高責任者が母親だって世間はみんな思ってますよね。
    なんでもかんでも母親に押し付けすぎ!なんなら少子化問題の産む産まない、産めないも女性のせいにしがちだし。
    日本ってやっぱり男女差別の国だなと思います。
    この本が出版されたのが2015年。政府はオリンピックに夢中で少子化なんて対して対策してないですよね。一応保育園は3歳から無償化になりましたが、我が家は1歳の時に保育園入れるのにものすごーく苦労しました。

    いつか男女、子あり子なし関係なく安心して働ける国になる事を祈ります。

  • ・乳幼児期に教育(社会性)をする事が大事
    ・一般日本人の、赤ちゃんを取り巻く環境の理解が大事


    ・日本は「お母さん」を人間扱いしない国
    旅行に行くと、子供が可哀想。
    保育園に預けると、子供がかわいそう。
    仕事で残業しまくっても、子供がかわいそう
    新幹線で泣き喚く我が子を無視すると、子供がかわいそう
    お父さんだったら、そうはならないよね?

    ・ペリー幼稚園プログラム
    アメリカの貧しい地区に生まれた3歳〜4歳の子供を対象に、素晴らしい幼稚園に通わせた58人と入園を許可されなかった65人を比較。
    素晴らしい幼稚園に通った子の19歳時点での高校卒業率が高く、27歳での持家率が高く、40歳時点での逮捕率が低かった。
    単なるIQの差は8歳頃で無くなるが、「非認知能力」が一生の差となる。

    ・5歳までのしつけや環境が、人生を決める

    ・子どもの頃「うそをついてはいけない」「他人に親切にする」「ルールを守る」「勉強をする」という四つのことを教えられた人は、大人になってから、そうでない人と比べて平均年収が約57万円高かった

  • 子供の教育は、乳幼児期に一番お金をかけるのがいい
    良質な保育園に行った子どもは、人生の成功者になる可能性が高い
    意欲や忍耐力といった非認知能力が、人生の成功につながる
    非認知能力は集団の中で磨かれる

    知らなかった。15年前に知りたかった。まあ、自分の子育てに後悔はしていないが。

  • はじめに、を読み終わったところで、、読んでてすごいスカッとしている。政治家の人に意見してほしいと思うくらい。。

    続きが楽しみだ

  • 読んで良かった。「お母さん」にはぜひ1章を読んで欲しい。個人的に衝撃だったのが、古市さんが好きで、よく人に聞いてしまう質問。「親が人間だって何歳のときに気づきましたか?」というもの。自分も母親になった今でも、自分の「お母さん」が「人間」かどうかなんて考えたことがなかった…
    あとは出生率を上げようとしている割には打ち出される政策のなんと的外れのことか。現役世代に対する社会保障支出が多い国ほど、出生率が高くなることが分かっているのに、日本はどこまでも若者にお金を使わない国。出生率が上がるはずがない。

  • 少子化に歯止めをかけるための提案が盛り込まれた一冊。内容はいたってシンプル。母親ひとりへの育児負担の集中、保育所の不足、経済的負担など子どもを産みにくい、育てにくい現在の環境を変えるため、0歳からの義務教育化を行うべき、というもの。良質な幼児教育は意欲の向上や感情の制御、大学進学率の向上、犯罪率の低下などプラス面が多いというデータがその根拠にある。子どもに公費を投入する方が、結果的には生産性の向上や社会保障費の削減などに繋がり、コストパフォーマンスが良いというものだ。
    確かにその通りで、今の日本は子ども関連への公的支出が高齢者関連や他国と比較して少ない。その理由が政治家の票に結び付きにくいから、というのも有名な話である。本書で繰り広げられる現状の課題認識や分析については同感できる。
    しかし、古市節もあってところどころくすっと笑いたくなるが、内容としては目新しい情報は少ない。待機児童問題の解消策として保育所の増設は早くから言われてきたことだし、保育現場の事故の情報公開や情報共有だけで保育の質が向上するとは思えない。時には物議を醸す発言で知られる著者だけに、他の専門家や政治家が指摘する内容ではなく、もっと振り切った内容が欲しかった。また、「建設業などの『男性』の職業が減少し、福祉分野などの『女性』の職業が増加しているため、女性の社会参加が必要」という論理展開は、ジェンダー的観点からもやや強引な気がした。
    個人的には、少子化を止めるためには、ワークシェアリングの導入や公費負担あるいは子育て世帯への支給金額の拡大、子育て世帯を応援する社会的気運の醸成など、社会全体でダイナミックな動きを行う必要があると考えており、本書で提案されている内容はその一側面に過ぎないと言えるだろう。

  • 出産してから初めて読んだ本がこれでよかった!
    ポエ、あなたを誤解していました!
    ポエ、全国のお母さんの味方!
    ポエ、ありがとう。
    まさかあなたに共感する日がくるとは。がはは。
    うん。お母さん神話、はやく消えてくれ日本よ…。

  • 乳幼児期の教育ってとっても大事だと思うし、改めててそう感じた。
    でもなんでも親の責任になる日本はとっても異常だ。

    集団の中で、様々な世代との関わりの中で「非認知能力」 を育てるのはとっても大切だと思う。
    私もベビーシッターをやっていて、その大切さは理解したし、周りの反対があることも知った。
    もっと社会全体で子どもを育てたい。

    保育園義務化はその1つの手段になると思った。

  • 読みやすかった
    要約すると「世の中のお母さん頑張りすぎ、社会的にもそれが当たり前と思われすぎ、もっと社会全体で育てた方がいい、けどそんなフワッとした感じだといつまで経っても実現しないからもう義務化しよーぜ、あと子育ての経済負担もなくそう、実はその方が親だけじゃなくて国にとっての経済発展にも良いんだぜ、あと子供に教育するのめっちゃコスパいいのよ、なので小学校より前の年齢に対する教育を義務化しよーぜ、メリットたくさんよ」って感じですね
    まあそうだよね〜って感じでした

  • よくテレビで見かける古市さんの著書、ちゃんと社会学者としての姿を一度見てみたくて本書を読んでみました。
    正直、メディアでの物言いを見ていると、「この本でも無茶苦茶なこと言ってるんじゃないか」と思っていましたが
    、育児を担う母親に寄り添う内容になっていて驚きました。
    子供を持たない、結婚もしていない著者がここまで書けるのは、やはり取材の賜物だろうと思います。
    むしろ、子供のいる方は自身の経験談にまみれる傾向にあるので、この本はある種客観的に書かれていて読みやすかったです。
    内容も章立ての展開がわかりやすく、言いたいことも絞られていました。
    これに賛同するかは人によるかと思いますが、
    現状の母親というものの辛さを少しでも多くの人にわかって貰えたらな、と思いました。

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著者プロフィール

1985年東京都生まれ。社会学者。慶應義塾大学SFC研究所上席所員。2011年に若者の生態を的確に描いた『絶望の国の幸福な若者たち』で注目され、メディアでも活躍。18年に小説『平成くん、さようなら』で芥川賞候補となる。19年『百の夜は跳ねて』で再び芥川賞候補に。著書に『奈落』『アスク・ミー・ホワイ』『ヒノマル』など。

「2023年 『僕たちの月曜日』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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