先生、それって「量子」の仕業ですか?

著者 :
  • 小学館
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本棚登録 : 195
感想 : 22
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  • Amazon.co.jp ・本 (190ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093885157

作品紹介・あらすじ

文系でもわかる世界一やさしい「量子力学」

「スマホ」「レーザー」「リニアモーターカー」「MRI」「「光合成」・・・すべてが「量子」の仕業、です!
目の前にある紙も、私たちの体もその動きも、実はこの宇宙のすべてが「量子」の世界に操られていることを知っていますか?
人工知能や機械学習など、人類の未来に関わる科学技術の大元にあるのが、「量子力学」。複雑な数式や専門用語が溢れるこの分野を、新進気鋭の科学者がその一切を省いて解説します。
私たちの常識とはかけ離れたふるまいを見せる、小さな小さな「量子」の世界。まずはその不条理な世界を、楽しい例えを使って紹介します。
そして、宇宙の誕生から生命の不思議、ドラえもんのひみつ道具や「マトリックス」まで、「量子」の仕業を知ることで目からウロコの理解に導きます。
かつてSF小説に夢中になった文系の大人も、これから科学の世界を目指す子どもたちにもぜひ楽しんでほしい、これまでなかった科学読み物です!

目次
第1章 量子の素顔
第2章 量子で考える、宇宙と生命の謎
第3章 藤子・F・不二雄と量子の世界
第4章 未来への挑戦



【編集担当からのおすすめ情報】
量子力学は、日本が世界をリードしている分野のひとつです。特に最近よく使われる「最適化問題」をより迅速に解く「量子アニーリング」という計算方法を提案したのは日本人で、近い将来このことでノーベル賞受賞者が出るのでは、とも言われています。
量子の仕業で飛躍的に進化する科学技術の世界。その新たな舳先に立つのは、この本を読んだあなた、もしくはあなたの子どもたちかも知れません。

感想・レビュー・書評

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  • 一言結論:量子の話を平易に書こうというアプローチに大変意義があるものの、それに成功しているのかは少し疑問が残りました。主観も強め。

    感想:量子に関する本はいくつか読んできましたが、元々の理論が複雑なので本当にどれも難しいです。この本にはそういうとっつきにくさを打破しようという意志が見られます。数式はいっさい出てこず、ある程度イメージしやすい例えをふんだんに用いたり、皆が知っているようなアイテムが出てきたりと工夫の跡が見えるので、読んだ後「量子?関係ないよね」とはならないと思います。

    そういう意味で素晴らしいアプローチですし、難しい学問分野こそこういうアプローチが必要であると思いますが、この本に関しては残念ながら個人的にはやっぱりよう分からんかったなと…
    やはり核となる例え「光の粒=忍者」はちょっと失敗してませんか?観測者がいてはいけないというところからの発想だと思いますが、常識と異なる現象を人間で例えるのはイマイチぴんとこないというか。
    あと、これは超個人的な好みですが後半くらいには著者の主観、意見がよく入ってたなという違和感がありました。それは「おわりに」くらいだけにしておいて欲しいです。

    というか、せっかくこのタイトルなら先生と生徒の掛け合い方式だったら良かったのになあと思いました(というか実際読むまでそうだと思ってました)

  • 難しいことを比喩で説明していたが、よくわからないところがままあった。

  • 量子力学に少し興味があり,図書館でなんとか自分にもわかりそうな本を借りてみました。が、初心者に分かりやすく説明しようとすることが逆に混乱してしまう、という初心者あるあるで、何回も同じページを読み返すハメに。ぼんやり素粒子などの世界を感じることはできたのですが、マジでぼんやり。ただ、二重スリット実験のことは、二男に教えられて、面白いなと思いました。少しずつ分かる様になりたいです。

  • 初心者にはとっつきやすいと思う。
    量子(の考え方、とらえ方)を使うと何ができるの?ってところを身近な事例で(適切かどうか、正確かどうかは置いといて)表現してるところがよい。
    理屈はわかったけどこれがある意味ってなんなの?って感じてるところにコレがあったので、さらに知見を深めようというモチベーションにつながった。
    タイミングがよかったともいうか。

  • スゴく読みやすくて楽しかったです!
    私は文系だったのか…という新たな気づきを得ました…

  • 《小さな粒は、複数の場所に同時に存在する》

    不思議すぎる!

  •  著者は取っつきやすく書いたつもりなんだろうけど、回りくどい。

  • ●「時間を止めたらどうなるの?」という問いに対して、「世界が凍りつく」という解答はなるほどと思った。

  • いよいよ量子コンピュータも本格的な商用化か、というニュースが流れる昨今だが
    「それで、量子とはどのようなものなのか」
    ということは誰も知らなかったりする。

    数式を排し、専門用語を極力避けた本書は
    そんな「量子ようわからん」な私にはとてもありがたい一冊だった。

    余談だが、「量子のふるまいって藤子F不二雄の漫画にでてきそうだな」と思っていたらそういうくだりも出て来てなんだか嬉しくなった。

  • あまりに文系?向けというか、普段科学に関心のない人向けなので、自分にはかえってわかりづらかったかも。

    ひとつ面白い話があった。

    今まで光合成のあまりの効率の良さが長いこと謎だったらしいんだけど、これを量子重ね合わせで説明する説が登場したと。当初はかなり批判されたものの、いろいろと検証してみるとどうも確からしいということがわかってきたんだって。

    へー。最初はトンデモ扱いされてたものが、どうも正しいっぽいなんて、今まさに新しい学問の分野が誕生するかしないかって場面に居合わせるなんてラッキーだね。といってもさっきの説が発表されたのが2010年だからもう8年前だけど。

    でも量子生物学に関する本とか記事って、ネット探してもまだまだ少ないよ。wikiなんてちょぴっとしか書いてないからね。

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著者プロフィール

現在、東北大学大学院情報科学研究科応用情報科学専攻
准教授、博士(理学)/東北大学量子アニーリング研究開発センター
センター長/東京工業大学科学技術創成研究院
准教授/株式会社シグマアイ代表取締役/専門は統計力学、量子力学、機械学習

「2019年 『スパースモデリング 理論、アルゴリズム、応用』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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