ノッポさんの「小さい人」となかよくできるかな?: ノッポ流 人生の極意
- 小学館 (2016年11月17日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (193ページ)
- / ISBN・EAN: 9784093885225
作品紹介・あらすじ
ノッポさんからの心温まる珠玉のメッセージ
子どものことを「小さい人」と呼び、子どもにも大人にも敬意を持って接するノッポさん。ノッポさんの子どもとのつき合い方、大人とのつき合い方、幼少時の記憶など、ノッポさんの生き方や人生哲学を一冊にギュッと凝縮。『できるかな』のノッポさんに再び出会える懐かしさともに、自分の中の「小さい人」と向き合える感覚を味わえます。インタビューや紙芝居もついて、読み応え十分の内容。
【編集担当からのおすすめ情報】
ノッポさんとお話ししていると、いつの間にか自分が子どもに戻ったかのような不思議な感覚にさせられます。『できるかな』のノッポさんは、我々の子ども時代そのもの。幼少時の記憶を鮮明に、かつ膨大にお持ちになっているノッポさんの文章は、温もりと含蓄、ウィットに富んでいます。かつて「小さい人」だった全ての人に読んでいただきたい一冊です。また刊行記念イベントとして、2016年11月25日(金)に東京堂書店・神田神保町店(03-3291-5181)にてトークイベントが決定。ノッポさんの紙芝居朗読もあります。みなさま、ぜひノッポさんに会いに来てください。
感想・レビュー・書評
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ノッポさんが子どものことを「小さい人」と呼んで、ひとりの人間として対等に、ていねいに敬意を表することに以前から共感していたので、読んでみました。
すごく珍しい不思議な構成の本であり、文章もノッポさんらしい個性的でなかなか馴染みづらく、ナナメ読みになってしまいました。が、
小さい人の褒め方として、
「余計なことはあれこれ言わず、がんばっているねのひと言で十分。」
「子どもをどうこうしようと考えるより、まず大人が、自分自身をどう育てるかを考える方が先。」
というところに共感しました。
とにかく、子どもは賢くて綺麗な存在である。
それが大人の影響で残念なことになってしまう。
そんな残念な大人がなんとか自分を矯正して小さい人と対等に丁寧に接しないといけないですね。。
でもこれが、なかなか難しいです、特に我が子となると。日々反省です。 -
ノッポさん今は90歳近い?
小さい人は身長低い人と思ったら子供のことか。
芸人の扱いだったのに驚き。あとお父さんが素敵。 -
《図書館》【再読】小さい人=子供。大きい人=大人。良い例え。のっぽさん大好き。できるかな、何時も楽しみにしてました。長生きして欲しい。
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ノッポさんは大好きですが、ノッポさんの雰囲気が重視され過ぎていて、文章が分かりにくかった。出てくる子供たちがいくつの時のことを言っているのか、誰目線で語っているのか、など。読む上で最低限知りたいことすらも伝わってこないのに、ね?ノッポさんはこういうふうなんだよ、って勝手に話が進んでいくので、むずがゆかった。あとは急にノッポさんの口が悪くなるのでこわい。結果として話さない方がよかった人なのではと思ってしまった。
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「できるかな」を見ていた世代としては、ノッポさんの本、というだけでテンション上がる。
なかなか気難しいところも見え隠れするも、やはり素敵なノッポさん。
子どものことを「小さい人」とよび、対等につきあう姿勢に共感したり、大人としてちゃんとしている部分には、耳がいたかったり・・・色んな角度からノッポさんを知れる面白い本だった。
『ゴロウ・デラックス』で知り、購入。 -
「小さい人」だったころ大好きだったノッポさんの言葉。 この本を読む前に「ゴロウ・デラックス」という番組に出演されていたノッポさんを拝見していたので、文章を読むというよりはノッポさんの朗読を聴いているかのようでした。 ノッポさんが語られる言葉はシンプルで、相手に敬意を表していればごく普通にできることなんだろうけど、大人へと成長していくうちにそれが難しくなっていくのはなぜなのか。 シンプルだからこそ難しい。でも心がけることで「大きい人」へと成長していく過程で凝り固まった心は少しは柔らかくなってくれるだろうか。
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【図書館】できるかなのノッポさん流の人生の極意。子どもを「小さい人」と呼び、ひとりの人間として対等に、ていねいに向き合う。なるべく自分の信念を曲げない。絶対じゃなくていいところで安心。「多読乱読でいいから、自分で選んだものを出来るだけたくさん読んでほしい。人から言われて読んだものはすぐ忘れちゃうけど、自分で選んで読んだものは、ちゃんと栄養になりますから」わかったよ、ノッポさん。これからもいっぱい本を読む!
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2016年11月刊。81歳になったノッポさんのエッセイ。42歳のときに新しい仕事に踏み出すべきかを「自分の中の2人」が2年間毎日ケンカしていたという話が印象的だった。今の自分の立場と重ね合わせながら読んだ。
◆【引用メモ】42歳の新しい仕事人のその仕事のほどは、あの高見君の言った通りに案外にうまく行った。(中略)ほめられた仕事を前に、「あ〜あ、こんなことなら怖がらずにもっと前からやればよかったのになあ」とノッポさんは何度つぶやいたことか…(中略)”いくつになっても、なんでも出来ますからねぇ!” (p.87) -
そんなお歳なのかあ
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あとがきのあとノッポさんの「小さい人」となかよくできるかな? 高見のっぽ氏 大人にも子どもにも敬意を
2017/1/8付日本経済新聞 朝刊
不思議な着ぐるみの「ゴン太くん」とともに無言で工作する長身の「ノッポさん」を20年近く演じた。NHK教育テレビで1990年3月まで放送された「できるかな」での経験から、コミュニケーションの姿勢や人生哲学をまとめた。
子どものことを「小さい人」と呼び、すぐに仲良くなる。どんなに幼い子にも敬意を表し、ひとりの人間として対等に接することを心がける。「小さい人は経験の浅い、物事をよく分かっていない存在ではありません。大人が思うよりもずっとずっと賢い」と目を輝かせる。
京都・太秦の役者長屋に生まれ、東京の向島に移った。ある日、いつも遊んでくれた近所の印刷屋を訪ねると、大人たちは忙しかったのか居留守を使われた。屈辱感で泣きそうになり、怒りも沸いた。「こうした幼い頃の記憶がたくさん残っていて、子どもにきちんと向き合うようになったのです」と打ち明ける。
実は器用ではない。小学1年のとき模型ヒコーキを作ろうとして母親にブキッチョと笑われた。だから「できるかな」では、工作が上手に見えるよう工夫していたことも本書で明かす。
児童書や絵本の作家としても活躍した。「小さい人にまがい物は許されないので、一生懸命に考えて作ったのです」
このように、子どもを尊重する姿勢は大人と接するときも変わらない。特に、初対面の人には丁寧に。それが「深い友人関係を生む出発点になるかもしれない」と考える。
テレビを見ていたファンは大人になった。「今でも私に気づくとうれしそうな笑顔になるのは、きっと自分が賢くて、きれいな存在だった『小さい人』のころを思い出しているから」と笑う。大人も子どもも互いに敬意を払い、仲良くなってほしいと願う。(小学館・1400円)
(たかみ・のっぽ)1934年京都市生まれ。俳優。NHK教育テレビで70年代から人気を博した「できるかな」にノッポさんとして出演。「高見映」の名で作家としても活動。歌手でもある。