- Amazon.co.jp ・本 (252ページ)
- / ISBN・EAN: 9784093897631
作品紹介・あらすじ
これが「無」から「有」を生み出す思考法だ
【15の発想法】を身につければ、新しいビジネスアイデアが次々に湧いてくる!
大前研一氏が、イノベーションを生み出すための発想法を公開する。
ビジネス・ブレークスルー大学大学院で必修の「イノベーション講座」を待望の書籍化!
●SDF(戦略的自由度)
●Fast-Forward(早送りの発想)
●Idle Economy(アイドルエコノミー)
●Interpolation(中間地点の発想)
・・・・・・15の発想法により、新たな商品やサービスを生み出すことができるビジネスパーソンへと飛躍せよ--。
【編集担当からのおすすめ情報】
<近年、「国家」や「企業」の枠組みを越えた「個人」のアイデアと実行力ひとつで新しい商品やサービスが生まれ、社会が大きく変わるようになった。 今年もその傾向がより加速することになるだろう。ビジネスマン個々人が、商品開発でもエンジニアリングでも、あるいは営業でも、新たなビジネスを切り拓く能力が必要になる。無から有を生み出すことを「ゼロイチ」「ゼロワン」と呼ぶが、いま「0から1」を生み出すためのビジネス環境が激変していることを、まず知らねばならない。意欲と能力のあるビジネスマンにとっては大きなチャンスが到来しているとも言える>
大前研一氏は、そう語っています。
本書で「0→1」の力を身に付けていただきたいと思います。
感想・レビュー・書評
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事業の作り方を実例を用いて紹介する本。
起業や新規事業を作る際に参考になる。 -
非常にわかりやすく、参考になる例が多くあった。とは言え実戦に移せるかといえば、ハードルが高いのも事実だがそれは私自身の問題ではある。
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感想
周囲の、社会のそして自分の壁をぶち破る発想法。大量のインプットと観察力でシーズとニーズを結び、新たな価値観を提供し利益も生み出す。 -
2022/6/8-15読了
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ビジネスアイデアを発想するための有用なテクニックについて書かれた本。戦略的自由度や固定費に対する貢献の話ほ非常に勉強になった。
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戦略的自由度
ユーザーが求めているものはなんですか?
アービトラージ
固定観念にとらわれず外からものを見る
空いているものを有効利用する発想
もしもあなたが〇〇だったら、が思考を変える
その時、注意点はデータを集めて考えること
つねに職位を2つ上げて考えるスタンス
横展開
かんぱん方式
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消費者のニーズを正しくとらえる。
情報格差を利用する。
掛け算の組み合わせをする。
稼働率向上と付加価値の両立。
変化のスピードについていく。
業界のスタンダードを捨てる。
もし自分が、その立場だったら。
全てが意味することは、何か。
構想力。
感情移入すること。時間軸をずらす。横展する。 -
既存のビジネスを大きくする「1から2」の発想ではなく、何もないところからビジネスを創出する「0から1」の発想法についての、大前さんからのアドバイス。
長年、大前さんの本を読んできたので、どれも馴染みのあるアドバイスだが、事例が新しく、かつわかりやすい。脳に刺激を入れて、あとは実践あるのみですね。 -
◆読んだ目的
0から1を生み出す発想法を知りたい
◆ひと言でまとめると
各事象を足し算ではなく、高い次元で新しい絵が描けないか質問してみる
◆どういう事か
①各論を見たときに「それら全てが意味するものは?」と質問し、抽象化させ高い次元で捉える
②各事象をそのままみるのではなく「あなたには何が見えるか?」と質問し、人の思いつかないような絵=構想を描くと
③異業種に学び、勝つまで試す -
大前研一の73歳2016年の本。図書館で借りた。70代かつ16年にこれを書いたのはさすがだが、本書はいつものキレキレ大前節が少ない感じはある。
以下メモ。
●ネット検索に長けている、で「自分はITに強い」と勘違いしている人は少なくない。プログラミング言語を駆使して自分で検索サイトを立ち上げるような「創造」をした人間を「ITに強い」という。SNSを使いこなす程度で自慢するのはカラオケ上手となんら変わらない。伴奏なしのアカペラでも上手に歌えるのか?
●無から有を生み出すイノベーション力①戦略的自由度②アービトラージ③ニューコンビネーション④固定費に対する貢献⑤デジタル大陸⑥早送りの発想⑦空いているものを有効利用する発想⑧中間地点の発想⑨他人の立場に立つ発想⑩全てが意味することは何?11構想
●亀山モデルはもはやブランドではなくなったにもかかわらず、技術者は、技術の差を「差異化」だと思い込んでしまった。価値に反映できない、ユーザーから見ればどうでも良い技術は差異化ではない。ブランド化できない。
●自分たちの最高の技術をユーザに届けることが全てだと勘違いしている。自分たちがユーザに何を提供したいか。というところから発想してしまっている。「ユーザは何を求めているのか」が命題。常に自らに問い続けること。
●戦略プランニングでまず肝要なのは正しい問題と目標の設定。コーヒーメーカーの場合は「おいしいコーヒーを淹れる」という目標設定ができなかった。先行他社との比較のみで開発を進めると、省エネや時間などさほど求めていない技術的な差異をだそうとしてしまう。
●ユーザが求めているものはなんですか?私たちはそれを十分提供していますか?ユーザが満足していない部分の原因はなんですか?それを解決するにはどういう方法がありますか?
●食洗機に求めているものは何か?楽をしたい時間短縮したいなどが挙げられる。しかしこれだけでは戦略的自由度の軸を立てられない。どのように利用しているかまで踏み込む必要がある。家事のストレスを減らしてくれることを期待しているため「食器を一晩中食洗機の中に浸けておく」
●アメリカで豚肉といえばポーランド。スペインのイベリコ豚はイメージ戦略がうまくいった例。ポーリッシュベーコン。
●ソニーが大きな視点を持っていたならばFelicaは共通化されて世界標準を取っていたはず。しかし単なる「部品」として安売りして楽天に売却してしまう。JR東日本も同じ。日本最大の決済銀行あるいは決済のプラットフォームになる機会を逸した。
●ユーザの立場から考えればすぐ思いつくアイデアだが実現できていないところに担当者たちの構想力や、野心不足が透けて見える。
●限界利益の計算はさほど難しくない。足し引きのみ。
●平日ガラガラの観覧車の稼働率を上げるため、平日の料金を下げるというのが最も多い誤り。週末に来た人は高いと感じるスピルオーバー効果。不公平感だけが残り、一律戻すか、赤字覚悟で一律値下げか。どちらにしても利用客は減る。
●大前研一が2001年に「プラットフォーム」という言葉を使って表現した。
●5年後はどうなっているか?この商品をどうするかというプロダクト発想ではなく「5年後にリビングルームはどうなっているか」と生活全体から発想する。その中で自分たちができることは何かと発想していく。プロダクト発想では技術の予測に過ぎず、生活やライフスタイルの予測ではないから。
●先行的な企業を見つけ出すのに「デロイトテクノロジーfast500」ランキング。テクノロジーメディア通信業界の急成長企業を収益成長率でランキングしている。
●2つ上の立場で考える。部長は社長として案件を検討し、結論を社長にぶつける。役員として考えるならお荷物部署を売り払って自分の得点にするという発想もあるかもしれないが、自分が経営者なら。安易に売却するとライバル企業が買収しますます苦しくなることもある。コストを下げても勝てない。数年様子を見て営業が死ぬほど頑張っても損益分岐点に届くのは難しい。となると存続はない。売却もない。だったら清算だ。「もはや清算しかありません。これは経営判断の問題で私が判断するレベルにないと思いますが社長はどうお考えですか」。単なるV字回復事業計画を出せば結果が出なかった時に社長から責められるだけだが、このように社長の立場になって出した判断をぶつければ社長も自分の問題として考えざるをえない。すると逆に社長から「営業部隊は優秀だから別の商品の営業を任せよう」という提案が出てくるかもしれない。
●子供の減少。マーケットも縮小。ベットの数は子供より多い。マーケットも成長。子供向けビジネスの見通しは暗い。ペット向けビジネスの見通しは明るい。核家族は両親+子供2人ではなく、両親+子供1人+ペットになった。ペットを家族の一員とみなした商品サービスが機会。子供向けビジネスから「ペットを子供・家族のように考えるビジネス」へシフト。ペット同伴可能の飲食店ホテル。サプリメント。一緒に寝られる布団。一緒に入れるお墓、葬儀や法事。医療用CTスキャン。緊急医療サービス。スポーツクラブ。預かるサービス。見守りサービス。
●レストランを開きたいという人がいるが、厨房で23時間働く覚悟がなければ、そして稼ぎがなくても「この仕事が本当に好きだから」といえるようでなければならない。感情移入。給料をもらって目の前の仕事をこなしている「処理型ビジネスマン」は発想からほど遠い。
●日本企業はカイゼンのように「0.3を0.5」「0.7を0.85」にするのが得意。ゼロからイチを生み出す必要性。そしてイチから100まで一気に広げられるための仕組みと組織が必要。 -
発想のヒントがまとまっており参考になった。
兆しを見つけて早送りするってのは、常にアンテナはってないと… -
1.日本人は0から生み出す力が弱いとよく言われます。いきなりなにかを生み出そうとしても何をしていいのかわからないので、そういうことが得意な人はなにを考えているのか知りたくて購入しました。
2.本書の構成は基礎編で11節、実践編で4節仕立てです。この発想法を学ぶだけでなく、多くの実践を通していく必要があります。
基礎編では、固定費をどのように最大限活用してくか、新しいアイディアを生むには常に周りに気を配ることなど、基本的なことが書かれています。応用編では、論理的思考に感情も加えて考えること、時間軸を考えてビジネスを展開することなどが書かれています。
また、読むだけではなく、各節ごとに「自分ならどう考えるか」という質問があります。ただ読むだけでなく、自分なりに答えを出しながら読んでいくと効果的だと思います。
3.はじめにで述べていたように、良いアイディアは急に思いつくものではなく、データを集めて分析し続けたからこそ出てくるものです。データを集めて満足しても意味がないですし、そもそも集めないというのもダメだと思います。データを集めて、自分ならこうするということの繰り返しが新しいアイディアを生むのだと思いました。
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やっぱり考え続けるって大事よなあ。思考しなければ構想なんて出来るわけないし。
自分もRTOCS見るだけでじゃなくて、毎週考えるようにしよ。 -
頭の良さと発想力の豊かさに秀でた日本人ですが、残念ながら謙虚さがないために都知事選では惨敗に。
謙虚さなど必要もない本書では、大前節全開です。
内容で意外だったのは、音声通話に加えてデータ通信にも利用を広げたのは1999年に登場したNTTドコモのiモードが世界初だったという話(P130)、今やスマホの登場で後塵を拝していますが、当時の日本の技術力は優秀でした。
場所や空間を又貸しする「空きビジネス」は車、駐車場、オフィス、屋上というモノから、個人のスキル(oDesk)まで広がりをみせボーダレス化が進んでいる。(P136~)
もし自分がやれば・・というブレインストーミングの具体例(P159~)などは一生ものです。
とはいえ、日産復活の立役者カルロス・ゴーンへの賛辞(招へいした会長塙氏をほめているのですが)などは、2016年の本だから仕方ないか。
成功者が見えていた景色と凡人の見た景色の差も面白い。(P194~)
大前氏の著書では、「企業参謀」「日本の真実」「日本が見える世界が見える」並みに充実した本でした。