- Amazon.co.jp ・本 (621ページ)
- / ISBN・EAN: 9784094063592
作品紹介・あらすじ
カタルシスNo.1のハードサスペンス!
ガレージで発見された、黒焦げの男の遺体。殺したのは、男にさらわれ全裸で監禁されていた20代の女性フローラ。現場に駆けつけた女性刑事D・D・は、フローラの素人離れした身の守り方に不信感を抱く一方で、男と3人の女性失踪事件との関連を疑う。そして、フローラもまたかつて世間を震撼させた誘拐監禁事件の被害者であることを知る。ところがその矢先、フローラがまたも失踪する。未解決失踪事件の被害者、フローラを取り戻そうとする母と彼女が唯一頼るFBI捜査官、そしてかつて彼女を監禁した男。一見バラバラだったピースがつながった時、あまりに壮絶な過去が浮かび上がる。そしてすべての謎が解けた時、震えるラストが……!
米国のヒットメーカーが新境地に挑んだ、カタルシスNo.1のハードサスペンス。
感想・レビュー・書評
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初読み作家。シリーズ第1作らしいが、なかなか読み応えのあるハードなサスペンス・ミステリーだった。冒頭に描かれた事件は物語のほんの導入部に過ぎないことに驚かされる。リアリティのある事件の描写、予想を覆す、展開の連続に600ページでは物足りないくらいの面白さだった。
過去に472日間に亘る監禁・暴行事件から生還した二十代の女性フローラは再び、バーテンダーの男に監禁される。過去の監禁から生還後にサバイバル技術を身に付けていたフローラはバーテンダーの男を黒焦げの死体に変え、再びの生還を果たす。この事件の現場に駆け付けた主人公の女刑事D・Dは事件の捜査を行うが…
と、これだけでも凄い物語なのだが、ここまでのあらすじは物語の導入部に過ぎない。過去のフローラの身に一体何があり、この先、何が起こるのかが、物語の本筋なのである。 -
『棺の女』…すごいタイトルだなぁと思いましたが、タイトルに偽りありません。(原題は "FIND HER" ...こっちの方が希望がありますね。)
棺の女・フローラの目線で読むと、本当につらいです。でも、私は勇気ももらいました。どんな状況になっても「生きよう」と思い続けるフローラの、強さの源は一体なんなのか、興味がある方はぜひ読んで探ってください。なかなかに分厚い文庫本ですが、一気に読めちゃいます。 -
ブクログで自分と同じ本を高評価にしている方が★5つだったのが読むきっかけ
生還はゴールではなく苦難の始まり
かなりボリュームがあったけど、飽きずに読んだ
想像すると苦しくなるような描写もあったけど、ドキドキを楽しめた -
主人公フローラは、かつてある男にさらわれ棺に監禁され虐待された後、1年以上経て生還した女性だ。そんな彼女がまたもやさらわれ監禁される。かつてさらわれていた間何がありどうやって生き残ったのか。せっかく生きて戻れたのに、なぜ無謀な行動の上にまた同じ目にあうのか。彼女の事件を追う女性刑事にもしっかりドラマがあるし、誘拐犯も単なる怪物とは描かれない。何よりフローラがさらわれている間の心の叫びが痛切で胸が痛くなる。テレビで母親が誘拐犯に娘を返して欲しいと訴えるのを見て、フローラは母を憎む。あまりにも辛くて生きるのを諦めたいのに、母親がそれを許してくれない。母親に会いたくてたまらないのに憎むという感情は、想像の域を超えている。
新たに誘拐されたフローラは、何度も心が折れそうになりながら生還しようと懸命に行動する。正直快楽犯のはずの犯人についてもう少し説明が欲しかったが、とにかく主人公の人物造形と描写が圧倒的に素晴らしくのめりこんだ。 -
ボストン市警の刑事が主人公ということで、ボストンの風景描写が楽しめるかと思い、読んだ。その点では、ガッカリ。風景などの描写はほぼ無し。けれども内容は、ハード。監禁しようとしていた女性に焼き殺された男性。男を焼き殺した女性は、以前に1年以上もの監禁に耐えた生還者だった。彼女は助け出されたその日に、また姿を消す。彼女は、女性が行方不明になっている事件にとても関心を寄せていたようだった。またも誘拐されたのか?女性の行方不明事件との関わりがある? 以前の監禁事件と関係ある? 事件の真相は、なかなかわからない。監禁という犯罪の被害者は、その家族は、その後に生きていくのは並大抵なことではないとよくわかった。
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リサ・ガードナーといえば、ヴィレッジブックスのロマサスだが、小学館から本格サス出版。新境地開拓でも、さすがリサ様、ぐいぐい読ませる
ボストンが舞台 誘拐監禁から生還したフローラ そのフローラが又もや災難に巻き込まれる(またか…もう、勘弁したってくれ)監禁中のフローラの心情をこれでもかとえぐる筆力に圧倒される。
それにしても、女刑事D・Dさん、フローラに冷たすぎませんか? D・Dの家庭は幸せそのもの。そんな、D・Dにフローラの何がわかるっちゅうねん⁉ムカムカ
Dr.サミュエルがフローラのママに恋してるってくだりいるのか? 全然いらないです。まったくもって余分です。リサ様のロマの血が騒いで、ちょこっとロマ要素を入れちゃったってことですかねw -
惹かれたのは、誘拐された女が長期間(この場合472日間)拘束され生き延びて生還したものの、彼女の周りに不穏な事件がという話らしい、という展開で、です。
確かにその通りなんだけど、やっぱり翻訳物は私は好きではないと認識するばかりで(^_^;)
つまらんのです。なんというか。勿体つけた話運びとか。
きっとストーリーは面白いんでしょう。
映像化意識してるかな、とか。
でも、もっと心理戦とか、そういうのが読みたいのに意外にそうでもない。
『怪物』は誰なのか。
そこは確かに面白かった。でも説得力はなかったな。 -
誘拐され箱の中に閉じ込められ、一年以上も連れ回され人格も感情も破壊された女性の話。
サスペンス仕立てなのでいかにもストーリー、というところもあるんですが、内面の心理状況などはエグくて良かった。
母娘の愛 というテーマも難しいところはあると思いますが、救いになってくれてるんじゃないかな。