絶望に効くブックカフェ (小学館文庫 か 49-1)

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  • 小学館
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  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094064186

感想・レビュー・書評

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  • 失ってなお、私の中に根を張る思い。
    思い出になると思ったら甘かった。
    執着ともちがう。ただ…。

    いや、この先は書くまい。

    ともかく、この本にさえ目が向かず、
    やっと手が伸びる状況になり…。
    ページを捲るのも苦しく、何日もかけて読んだ。

    結果として…

    押し付けがましくなく、良いブックリストである。
    変に救おうともしていない。淡々と紹介されていく本。

    本ごときでどうにかなるものかとは思うが、あれか、これかと差し出された中に、はっと読んでみようかと思うものがあるのはさすがだった。

    筆者ご自身もかなりの読書家であろうし、選んだ本の抄録は、確かに、紹介された心理に添うものがある。

    どれがあなたの苦しみに、伴走してくれるかは、わからないが…少なくとも、ろくに読んでいない本でなく、ちゃんと内容をわかって勧められる本ばかり、気になるものがあればご覧になると良い。

    私が読書案内的な本を、無意識に好むのは、自分の気づかない、何らかの明かりを、こっちはどうかな?あっちはどうかな?と差し出され、自分がそれをためつすがめつする間に、自分でも色んな道を探って自分の心に降りていくからかもしれない。

    まして、絶望している折。

    本を読んでもマシにはならない。
    まえがきを裏切って悪いが。

    それでも…どうにか二週間でやっと一冊。息も絶え絶えでも読んだ私を、私は抱いてやりたい。

    同じだ、という方がいらしたら…よかったらお試しあれ。変な前向きになる本より、ずっといいから。

  • 面白かったです。
    最近は地の底まで凹んだりすることはあまりなくなりましたが、ここで紹介されている本があればこれからもなんとかなりそうです。
    読んだ本読んでない本…一周目では、マルクス・アウレリウス「自省録」、辺見庸「もの食う人びと」、G、ガルシア=マルケス「予告された殺人の記憶」、アントニオ・タブッキ「インド夜想曲」、スティーブン・ミルハウザー「魔法の夜」が読みたいです。
    著者の言葉も優しくて落ち着きますし、購入して手元に置きたいです。

著者プロフィール

河合 香織(かわい・かおり):1974年生まれ。ノンフィクション作家。2004年、障害者の性と愛の問題を取り上げた『セックスボランティア』が話題を呼ぶ。09年、『ウスケボーイズ 日本ワインの革命児たち』で小学館ノンフィクション大賞、19年に『選べなかった命 出生前診断の誤診で生まれた子』で大宅壮一賞および新潮ドキュメント賞をW受賞。ほか著書に『分水嶺 ドキュメント コロナ対策専門家会議』『帰りたくない 少女沖縄連れ去り事件』(『誘拐逃避行――少女沖縄「連れ去り」事件』改題)、『絶望に効くブックカフェ』がある。

「2023年 『母は死ねない』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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