- Amazon.co.jp ・本 (187ページ)
- / ISBN・EAN: 9784094085549
作品紹介・あらすじ
フランス絵画の巨匠を巡る読んで旅するビジュアル文庫
比べるべきもののない都がパリだ~詩人リルケがこう表現した芸術の都へと旅が始まる。「美の旅人スペイン編」に続く、フランス編のシリーズ第一巻。「一枚の素晴らしき絵画」に出逢うために作家・伊集院静が印象派を生んだ世界一の芸術国を巡る。フランス絵画のはじまりといわれるフォンテーヌブロー派から、フランス絵画の父プッサン、風景画の父ロランと、その胎動期の歴史を紐解く。70年前まで時代の闇に埋もれていた謎の画家ラ・トゥール、存在がはっきりせず作品だけが残るル・ナン兄弟などその秘密に迫る。さらに貴族社会の中で生まれた優美さを特徴とするヴァトーやフラゴナール、静物画の巨匠シャルダン、ナポレオンともに生きた行動する画家ダヴィットへと旅は続く。ナポレオンの出現によって芸術国家として飛躍的に変貌をとげたフランス。その中心としてのルーブル美術館の意味とは?オールカラーで楽しむ読んで旅するビジュアル文庫です。
【編集担当からのおすすめ情報】
読んで旅するビジュアル文庫のスペイン編に続くフランス編。既刊「美の旅人フランスへ」より、リーズナブルでポータブル。絵画初心者から絵画ファンまで満足できるオールカラーで読み応え十分の美術文庫です。本書を片手に美術館やフランスへ旅をしましょう。
感想・レビュー・書評
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展覧会に行って、好きな絵、いいなと思う絵を見つけて、この感動を伝えたい!というとき。自分の語彙の少なさや表現の下手さが身に染みます。言葉にしているうちに、絵を前にしたときの気持ちからもだんだん遠ざかっていくようで…。
その本では文章のプロが作品の魅力を教えてくれます。好きな作品が出てくると、それを言いたかったんだよ!と嬉しくなるし、特に思い入れのない絵でも、そういう見方があるのかと勉強になるし。最初に印象派やピカソなど馴染みのある作品を取り上げた上で、フランス絵画の創成期から今日に至るまで、と話を進めていくので大まかな歴史の流れも掴みやすい。何より、まず文章を興味深く読む、その作品の写真を見る、すると写真から目を離せなくなるんです。絵画をますます魅力的に見せる、引き立てるような文章なんですね。
いいなぁ、パリ。行くならゆっくり行きたいなぁ、美術館ももちろんだけど街を歩いてみたい、空気を感じてみたい…と途方もなく妄想が膨らみます。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
絵画の鑑賞法が学べる一冊です。先入観なし自由に鑑賞していいみたいですが、画家の意図を考えることで深く楽しめそうです。フランスの美術館を巡りたくなります。
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伊集院静さんのフランスの美術館を巡る旅のエッセイ。1巻はルーブル美術館で、フランスのフォンテーヌブロー派、ロラン、プッサン、ラ・トゥール、ダビッドなどを紹介。伊集院さんの視点とともに絵画を巡る旅に出た気分になれますね。
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No.37/2022
『美の旅人ーフランス編-』伊集院静
伊集院さんが1点の絵画に出会うべく
フランスを旅する
絵画の内容はもちろん
背景の歴史を学べる点が
非常に面白いです
絵から宗教と歴史を見出せるのは面白い
絵画を勉強する価値は
そこにあるのかもしれませんね
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スペインから読むべきだったけど、フランスを手にとってしまった。
憧れのルーブル美術館、そしてオランジュリー美術館、ピカソ美術館、フランス絵画の歩みを伊集院静氏の案内で旅する。
知らない事が多くてワクワクした。画は見たことあるけど、画家の事については初めて知った事が多かった。
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出てくる画家もすばらしいが、伊集院さんの語りもスゴイ。「絵は自由に眺め、鑑賞者を豊かにしてくれればよい」という作者の言葉に審美眼のないものは救われます。
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2005年刊行のスペイン編が昨年11月に文庫化されたのに引き続いて、2007年に上梓されたフランス編の文庫化がなされました。単なる趣味の域をはるかに超えた彼の審美眼は、まさにこれこそ久しぶりに目の当たりにする真の芸術家の魂を見た気がしてブルッと身震いしたものです。