迷わず働け (小学館文庫 や 2-7)

著者 :
  • 小学館
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感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094085761

作品紹介・あらすじ

頭で勝ち残れ!仕事が楽しくなる痛快小説。

ヤクザに借金返済を迫られていた三川哲司は、中学の同級生伊部に偶然会う。これから入社するという会社に嫌気がさしていた伊部とうりふたつだった三川は、身代わりで、その会社で働くことにする。
しかし、そこでは派閥争いもあり、リストラが行われようとしている会社で新入社員から既にお荷物扱いだった。今まで取引のない会社の常務と、どうやって知り合うのか。
八方塞がりのなか、大ファンの歌手の歌詞が、仕事をするうえで啓示となった。
奇想天外な発想で仕事を開拓していくことで、ふたりは成長していく。働くことが楽しくなる痛快小説。文庫書き下ろし。

感想・レビュー・書評

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  • どう収まるのか状況にハラハラしつつも温かいところもある話で読んでよかった

  • ヤクザに借金返済を迫られていた三川哲司が、偶然出会った三川と見た目が似た中学生の同級生でこれから入社する会社に嫌気がさしていた伊部大生の代わりに建設系の会社に入社し、伊部とも協力しながら奮闘するというストーリー。
    主人公の三川のやんちゃぶりにはあまり感情移入できなく、ちょっとご都合主義的な展開すぎるところはあったが、2人の青年の成長物語として爽快で、読後感は悪くなかった。三川の逆境でもめげない行動力には見習いたいところがあった。

  • 『ALWAYS 三丁目の夕日』(2005)など映画のノベライズも手がける作家・山本甲士。隣人と凄絶な嫌がらせの応酬をする『どろ』がかなり面白かったので、本作もタイトルに惹かれて買ってみました。

    主人公の三川哲司は、高校卒業後に実家の塗装屋を継ごうとするも堪え性なく、父親と喧嘩して家を飛び出す。文中に年齢は出てこないけど、おそらく25歳を過ぎたあたり。行き当たりばったりの生活で借金をつくり、ヤクザから返済を迫られる。このままでは大阪湾の底に沈められそうだが、どう考えても金を用意できそうになく、焦っていたときに見かけたのが中学の同級生・伊部大生。伊部とはさほど仲が良かったわけではないが、好きな歌手が一致していたという点でのみ繋がっていた思い出がある。お人好しの伊部ならば金を貸してくれるにちがいないと、下心ありありで声をかけると、伊部は悩み事がある様子。一流大学を出て大企業に就職したはずの伊部は、メンタルを患って退職したらしく、体裁を気にする父親から無理やりコネで別の会社に就職させられたのだ。新しい会社に行きたくないと言う伊部に、三川は自分が伊部になりすまして働くことを提案。それを実現させてしまうのだが……。

    この三川という奴が最初は恐ろしく腹黒くていい加減な奴。こんな奴とは絶対友だちになりたくありません。が、伊部と共に暮らしながら働くうち、かつての自分がいかに逃げてばかりだったかを思い知るようになります。読んでいると、営業という仕事の面白さも感じるように。

    いささか柄の悪い大阪弁が飛び交う会話に、著者はてっきり大阪の人だと思っていたら、関西は関西でも滋賀出身、しかも九州の大学にかよっていたそうで。それが信じられないほど、出てくる地名はピンポイント。三川が住んでいたのは吹田、伊部が住むのは高槻。足を運ぶのは平野で、呼び出されるのは東大阪、飲みに行くのは十三と、大阪に土地勘のある人なら読む楽しさ倍増であること太鼓判。ぐだぐだ迷わずに働きます。

  • テーマがありがちだし、キャラクターにも
    惹かれず、ストーリーも想像通り。そこまで悪く無いけどなんか消化不良。

  • ヤクザに借金返済を迫られていた哲司は、中学の同級生伊部に偶然出会う。これから入社する会社に嫌気がさしていた伊部。彼とうりふたつだった哲司は代わりにその会社で働くことにする。伊部と偽って会社に職を得た三川だったが、知略と要領の良さを発揮して続々と大きな仕事をものにしていく。実家が裕福な伊部とは口裏を合わせて順調にいくかに見えた偽会社員生活だったが…読むと仕事をするのが楽しくなる小説。

  • ありえない!と思いながらもあったらいいなと思う、爽快な読みごこち。

  • またもや一日で読んでしまった。
    通常ではありえないドタバタなコメディーだが、非常に親近感が持てる。
    たぶん映画化してもいけんじゃね?と思うのは自分だけか!?

  • プー太郎で借金取りに追われる主人公がひょんなことから、同級生の替え玉社員として働くことに。

    最初の設定に「ありえねー」って叫ぶ間もなく、次々と「ありねー」出来事の連発。そんな都合の良い人生なんてありえないけど、働けば何とかなるというのはそうかもしれない。

    日曜日の夜、月曜からの仕事のことを考えるより、「笑点」を見て、この本を一気読みすれば、ハッピーな1週間を送れるかも。

  • おもしろい。

  • 借金取りに追われた男がうり二つの同級生と出会う。新しい就職先に気が進まない同級生の身代わりとなって入社した男は…。またまた「白山本」。「ひなた弁当」同様のハートウォーミングなお話でほっこりさせられるのですが、「人生こんな簡単にいくはずないよね」という読後感もまた同様です(笑。

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