ダークサイド (小学館文庫 ハ 8-2)

  • 小学館
3.67
  • (3)
  • (7)
  • (3)
  • (1)
  • (1)
本棚登録 : 51
感想 : 9
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (554ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094086256

作品紹介・あらすじ

ロンドンから遥か西へ三百キロ、エクスムーア国立公園にある寒村シップコットで寝たきりの老女が殺害された。村で唯一の巡査ジョーナスは、州都から来た刑事の指揮下、犯人を追う。迷走する捜査のなか、彼は「それでも警察か?」という挑発的なメモを受取る。近くであざ笑う犯人の影に怯えるも手がかりのないままさらなる殺人事件が起きる。そして最愛の妻にも魔の手が伸びた時、ついにジョーナスは驚愕の真犯人を捉えた。デビュー作『ブラックランズ』(小学館文庫)でゴールド・ダガー賞受賞し、クライムノベルの超新星となったベリンダ・バウアー、待望の第二作。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • デビュー作「ブラックランズ」が好評だった作者の2作目。
    舞台は同じ村で、4年後。
    筆力ありますね~!

    イングランド南西部のエクスムーア国立公園の中にある寒村シップコット村。
    村でただ一人の巡査ジョーナス・ホリーは、美しい妻ルーシーが難病にかかったため、故郷に戻っていた。
    寝たきりの老女が殺され、息子が疑われる。
    州都から刑事が数人やって来て、捜査に当たることに。

    マーヴェル警部は都会育ちで田舎嫌い、傲慢な男だが、その強引なやり方で結果は出してきた。
    思い込みが激しいので、たまに見当違いの方向へ突き進む始末に、部下達もうんざりしている。
    ジョーナスはマーヴェルにいじめ同様に見張りに追いやられ、いつもの巡回すら出来ない。
    ある日、「それでも警察か?」というメモを受け取る。

    連続する事件、迷走する捜査。
    ジョーナスは彼なりのやり方で、捜査の糸口をたどることに。
    難病のルーシーのもとに新聞を届けに来る少年は、スティーヴン・ラム。
    探偵役が同一というシリーズではありませんが、1作目の主人公だったこのスティーヴンがあれからどうなったかを作者自身も知りたかったそう。

    イヤな男も、憎みきれないような描き方。
    脇役のちょっとしたシーンまで含めて、それぞれが人間らしく色々な面を持っている様子が、温かく描かれます。
    それが偶然だったり必然だったりしながら絡み合っていく~面白さ。
    1作目のスッキリ集約された完成度とはまた違った才能を見せてくれました。

  • 田舎の本屋じゃ、どこでも売ってなかった。隣りの県の某大型チェーンで購入。海外翻訳物だけど小学館文庫だぞ。何ということだ。

    ジョーナス・ホリー、何と頼りない巡査だろう。田舎で発生した殺人事件、中央から来た警察に指揮られ、あたふたするばかりのジョーナス。

    犯人は誰か。こいつも怪しいし、彼奴も怪しい。しかし、驚愕の真犯人が…

    やられた。作者の術中にハマった。ベリンダ・バウアー、やるなぁ。

  • 三部作の二作目
    主人公が変わった。
    そして…まさかの展開
    そういうのはアリなの!?

  • 片田舎の村で寝たきりだった老女が殺された。
    村で唯一の巡査ジョーナスは州都から来た刑事に疎まれながらも独自の捜査を続けるが…。

    今回も人間描写が秀逸。
    嫌味な警部は本当に憎たらしく、それに振り回され苦労する部下たちの様も実に面白い。
    前作で出てきた人々の後日談があったのもよかった。スティーブンが成長していて感慨深かったし。
    そしてそんな中にさりげなく伏線を貼っておく作者の達者さ。
    スゴイわ。
    こうであって欲しくないというラストをきっちり迎えて胸が痛むのだけど、ラスト1行が痛みに勝る怖さを与えてくれる。
    なるほど。このタイトルであるわけだ。

  • どことなくユーモラスな描写で笑みを誘われます。
    犯人は予想通り、ずばり的中しました。

  • イギリスの作家「ベリンダ・バウアー」の長篇ミステリ作品『ダークサイド(原題:Darkside)』を読みました。
    「ジム・ケリー」、「ジョアンナ・ハインズ」に続き、イギリスの作家の作品です。

    -----story-------------
    ロンドンから遥か西へ三百キロ、エクスムーア国立公園にある寒村シップコットで寝たきりの老女が殺害された。
    村で唯一の巡査「ジョーナス」は、州都から来た刑事の指揮下、犯人を追う。
    迷走する捜査のなか、彼は「それでも警察か?」という挑発的なメモを受取る。
    近くであざ笑う犯人の影に怯えるも手がかりのないままさらなる殺人事件が起きる。
    そして最愛の妻にも魔の手が伸びた時、ついに「ジョーナス」は驚愕の真犯人を捉えた。
    デビュー作『ブラックランズ』(小学館文庫)でゴールド・ダガー賞受賞し、クライムノベルの超新星となった「ベリンダ・バウアー」、待望の第二作。
    -----------------------

    2011年(平成23年)に発表された作品で、「ベリンダ・バウアー」の第2作目にあたる長篇作品です。


    英国の寒村シップコットで老女の殺人事件が起き、村で唯一の巡査「ジョーナス・ホリー」は州都トーントンから来た殺人課の警部「ジョン・マーヴェル」に田舎者と馬鹿にされながらも捜査に加わる… 素朴な村の中で警察が犯人の確定に決め手を欠く内に、やがて「ジョーナス」は自分に向けて書かれた「それでも警察か?」と叱責するメモを受け取る、、、

    村の治安を預かる巡査でありながら、住民を守れなかった自分を、誰かが蔑み、非難している… 焦る「ジョーナス」をあざ笑うかのように、村では老人ばかりが被害者になる第二、第三の殺人事件が起きるのだった、、、

    犯人は村人なのか、なぜ弱者ばかりを狙うのか… 病状が悪化し、じわじわと死に向かっていく妻「ホリー」、混迷を深める捜査、そして、姿の見えない人物からの脅迫的なメッセージ、大きな不安を抱え、時には挫けそうになりながら、それでも妻と村を守ろうと奔走するb>「ジョーナス」を待ち受けるものとは……。


    うーん… 住人の限られた小村での連続殺人事件なので容疑者が限られ、犯人は、ある程度予想できることや、犯行の遠因となる過去の事件が明確に説明されずモヤモヤ感が残ること、スッキリせずキレの悪い幕切れ等々、面白さよりも物足りなさが大きかったですね、、、

    あと主役級の人物に魅力を感じないんですよねー 登場人物に共感できなかったので、いまひとつ物語に入り込めなかったなぁ… ちょっと残念。



    以下、主な登場人物です。

    「ジョーナス・ホリー」
     シップコット村の巡査

    「ルーシー・ホリー」
     ジョーナスの妻。難病を患っている

    「ジョン・マーヴェル」
     トーントンから来た殺人課の警部

    「マーガレット・プリディ」
     落馬により全身麻痺になった老婆

    「ピーター・プリディ」
     マーガレットの一人息子

    「マーク・デニス」
     村の医師

    「アネット・ロジャーズ」
     マーガレット・ブリディの訪問看護師

    「ゲーリー・リス」
     マーガレット・ブリディの訪問看護師

    「リン・トゥイッチェット」
     マーガレット・ブリディの訪問看護師

    「ミセス・パドン」
     ホリー夫妻の隣人

    「グレイ」
     マーヴェル警部の部下

    「ポラード」
     マーヴェル警部の部下

    「ライス」
     マーヴェル警部の部下

    「シン」
     マーヴェル警部の部下

    「レノルズ」
     マーヴェル警部の部下の巡査部長

    「ジョイ・スプリンガー」
     農家の民宿の家主

    「ロバート・スプリンガー」
     昔、火事で亡くなったジョイの夫

    「スティーヴン・ラム」
     新聞配達の少年。叔父(当時11歳)を連続殺人鬼に殺害された

    「ルーバート・クック」
     老人ホーム<サンセット・ロッジ>の経営者

    「ロニー・トレウェル」
     カーマニアの若者。あだ名は"斜めのロニー"

    「タギー・トレウェル」
     ロニーの弟

    「ダニー・マーシュ」
     ジョーナスの幼なじみ

    「イヴォンヌ・マーシュ」
     ダニーの痴呆症の母親

    「アラン・マーシュ」
     自動車修理工場を営むダニーの父親

  • そうきたか…。

  • [ 内容 ]
    ロンドンから遥か西へ三百キロ、エクスムーア国立公園にある寒村シップコットで寝たきりの老女が殺害された。
    村で唯一の巡査ジョーナスは、州都から来た刑事の指揮下、犯人を追う。
    迷走する捜査のなか、彼は「それでも警察か?
    」という挑発的なメモを受取る。
    近くであざ笑う犯人の影に怯えるも手がかりのないままさらなる殺人事件が起きる。
    そして最愛の妻にも魔の手が伸びた時、ついにジョーナスは驚愕の真犯人を捉えた。
    デビュー作『ブラックランズ』(小学館文庫)でゴールド・ダガー賞受賞し、クライムノベルの超新星となったベリンダ・バウアー、待望の第二作。

    [ 目次 ]


    [ 問題提起 ]


    [ 結論 ]


    [ コメント ]


    [ 読了した日 ]

  • 長かった。登場人物はみんな特徴あって面白い。謎解きというか結末は... 好みの問題ですねえ。

全9件中 1 - 9件を表示

ベリンダ・バウアーの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×