ドラえもん短歌 (小学館文庫 ま 17-1)

制作 : 枡野 浩一 
  • 小学館
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  • Amazon.co.jp ・本 (160ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094086331

感想・レビュー・書評

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  • 2022.10.06
    言葉が五七や七五にまたがっている短歌にはあまり惹かれないかも。すぱっと五七五七七でリズムが決まる短歌は気持ちいい。

    これだけ様々な切り口で短歌が集まるドラえもんの懐の深さよ…個人的に「ねぇドラえもん」の章が好き。最後の河原涼太郎氏の解説も面白かった。

    ◎「タケコプターは力学的にありえない」野暮な男と朝焼けを見る 〼あー、夕焼けだったら、とりかえしがついたのに……。
    ※枡野さんの解説込みですげー好き

    ◎ドラえもん 話を聞いて そばにいて ひみつ道具は 出さなくていい

    ◎大丈夫 タイムマシンが なくっても あの日のことは 忘れないから

  • 2011/11/24読了

    ドラえもんがいたらなあ。
    何でも出来るし悩みも苦しみもきっとなくなるんだろうなあ。
    そうでなくても、「うん、うん」と、私の悩みを聞いてくれるんだろうな。
    そしてあの丸い手で握手してくれるんだよ。

    でも…。でも、ドラえもんはいない。
    大人になってからと、子どもの頃の『ドラえもん』は違うことを、最近になって知ってしまった。でもね、夢としていつまでもある「ドラえもんといつか会ってみたい」という気持ちは、消えることは無い。

    そんな詩がたくさんある。みんな、考えることはきっと一緒なんだね。

  • ドラえもん愛が溢れてる。
    ドラえもんやアイテムものも面白いけど、個人的には脇役をメインにしたものがツボ。

     中学に はいり変声 期をむかえ
     剛田たけしの 歌に深みが  (篠田 算)

    表紙もすてき。その一首も。

     青空の 入道雲は それはもう
     配色として ドラえもんです (辻 一郎)

  • 駄短歌率高めだけど何個かは好きなのあった。
    ・ドラちゃんの「えもん」を「エモン」と書くような人とは結婚したくないです/沼尻つた子
    ・君とした「ひみつ道具でどれが好き?」みたいな話ばかり思い出す/仁尾智
    ・ドアじゃなくタケコプターで会いに行く「今出ました」とメールも入れる/樫子麻理
    ・なんとなくどこでもドアに似てたのでこのアパートに住むことにした/緒川景子
    河原涼太郎の解説文がいい味出してる。
    全体的に感動がTVサイズでその丁度よさがドラえもんらしい。

  • ドラえもんだけで、こんなにたくさんの短歌が生まれるとは!!ドラえもんが、こんなに心に生きているのは本当にすごいなあと思う。

  • 「ドラえもん 話を聞いて そばにいて ひみつ道具は 出さなくていい」
    この詩がいちばん心に残った。

    時が経てばまた違ったふうにとらえているだろう、それがいい。

  • 何度も読み返している。
    中でも、この歌が好きだ。
    「ドラえもん 話を聞いて そばにいて ひみつ道具は 出さなくていい」

  • 僕たちが今進んでいる方向の未来にドラえもんはいますか
      仁尾 智

     藤子・F・不二雄原作の「ドラえもん」。言うまでもなく、1970年代にテレビアニメ化され、長く愛され続けている漫画だ。未来から来たドラえもんは、失敗続きののび太少年を、ポケットの「ひみつ道具」を出して助ける。たとえば、どこにでも行くことができる「どこでもドア」。

      なんとなくどこでもドアに似てたのでこのアパートに住むことにした
         緒川景子

     その「ドラえもん」の題で短歌を募ったのは、NHKのテレビ番組で枡野浩一が短歌塾講師をつとめた折である。ユニークな作品が寄せられ、その後ブログに場を移し、さらに多くの投稿歌が集まった。その中から、傑作選「ドラえもん短歌」が単行本になり、このたび文庫本にもなった。漢字はふりがな付きなので、子どもたちと一緒に読むのも一興だろう。
     それにしても、「ドラえもん」で描かれた子どもの風景は郷愁を感じさせる。

      ジャイアンがもうこの町にいないのは空き地が消えたせいなのだろう
        佐々木あらら

     いわゆるガキ大将的な腕白少年も少なくなり、「空き地」よりも、塾やスイミングスクールなどに子どもたちは集う。
     掲出歌にも、はっとさせられる。ドラえもんという「未来」は、弱い存在ののび太を助けてくれた。「今進んでいる方向」の日本に、はたしてドラえもんはいてくれるのだろうか。幸福な未来像を描きづらい若者たちの、心の声のようでもある。

    (2012年7月8日掲載)

  • ジャイアンの 短歌がもっと あったらと 思ったけれど 仕方がないか

  • どらえもん短歌ということで、

    さらっと読めてしまう。

    何度も読み返すと、それぞれの良さが改めて見つかったり、

    前の時には特に意識しなかったものが

    次の時には違って見える。

    その時その時でいろいろな読み方ができる。

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