青いリボン (小学館文庫 お 27-4)

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  • 小学館
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  • Amazon.co.jp ・本 (173ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094086706

感想・レビュー・書評

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  • お気に入りの本屋さんのイベント、「選書の冒険」で選んだ一冊。始めての大島真寿美さん作品。

    私の年齢になってくると、子供目線·親目線どちらの視点からも物語を読めるようになってくる。身勝手な親だな…とも思うし、仕事に打ち込みたい、チャンスを逃したくない、夫(妻)に負けたくない気持ちも理解出来る。

    力の抜けた雰囲気が終始心地良く、さらさらと読み終わった。
    後書きをよんで、そうか、新しい環境に触れて依子の価値観が変わった瞬間に触れた作品なんだと気付いた(遅い)。
    それを踏まえて最後の章を読むと、なるほどしっくりきた。読解力を鍛えたい。

    自分ではきっと見つけられなかった作品なので、やっぱり選書してもらうのは楽しい!

  • 離婚調停中の両親を持つ高校二年生の依子の物語。
    父は福岡に赴任中、母親と暮らしていたが、母親も上海に長期出張することになる。
    北海道にある母親の実家へ行けと言われ、途方に暮れる依子に、「うちに来る?」と住みかを提供してくれたのは友だちの梢。

    両親共働きで子供一人の依子の家は、おしゃれなマンション。
    梢の家は、祖父母・両親・子ども三人でにぎやか。
    以前は居候も絶えなかったという。
    あまりの『家庭』の姿の違いにおどろく依子だが、割とすぐに馴染んでいく。

    しかし、立派に仕事をしているにもかかわらず、驚くほど幼稚で身勝手な両親だ。
    (特に、幼稚な父親は嫌だな)
    それに対して、依子は醒めているというか大人と言うか。

    淡々と進む、いつもの大島真寿美の、少女の成長小説。
    透明感がある。

  • 両親が不仲で家庭内別居という環境で育った高校2年生の依子。
    友人の梢の家で居候として暮らし知らなかった家族の形を知る。
    友情や恋の話もあり、すごく読みやすかった。

  • 家庭内別居の中で育った依子が、友人の大家族の家へ居候する中で、もまれながら、家族関係とは何かについて、考え、成長していく様子を描いた作品。『香港の甘い豆腐』よりこちらの方が好きだったかな。そして、上海に引っ越してしまった沖田君との関係は今後どうなるんだろう。沖田君へのもやもやとした気持ちと手紙のやり取りも何だかよかった。

  • 高校時代って、甘酸っぱくていいな。

  • みんないいかんじ。
    私は好き。
    ☆は3.5。

著者プロフィール

1962年名古屋市生まれ。92年「春の手品師」で文学界新人賞を受賞し同年『宙の家』で単行本デビュー。『三人姉妹』は2009年上半期本の雑誌ベスト2、2011年10月より『ビターシュガー』がNHKにて連続ドラマ化、2012年『ピエタ』で本屋大賞第3位。主な著作に『水の繭』『チョコリエッタ』『やがて目覚めない朝が来る』『戦友の恋』『空に牡丹』『ツタよ、ツタ』など。2019年『妹背山婦女庭 魂結び』で直木賞を受賞。

「2021年 『モモコとうさぎ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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