猫にはなれないご職業 (ガガガ文庫 た 4-1)

著者 :
  • 小学館
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感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・本 (305ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094513448

感想・レビュー・書評

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  • おお、GAGAGA文庫だ。小学館の少年向けノヴェルという設定らしいが、なかなか面白い。俺も少年だからね。
    祖母が亡くなり、陰陽師の家系の女子高校生の桜子と猫のタマが残され、八尾の狐や呪術で死期が身になった犬神(このいきさつが結構えぐい)と対決することになるが、桜子は前面に出ることはなく、桜子の親友の命(みこと)と陰陽師でもある猫又の猫が活躍する。ヤクモという穴熊の妖怪も出てきて、三者のやり取りがなかなか楽しい。実は命は腐女子という設定で、この命の描写がくすぐりとなっている。八尾の狐と犬神との対決はなかなか迫力あり。

  • 吾輩は猫又である.名前はあるけどヒミツである.

    というわけで猫又陰陽師と少女二人による妖怪退治.
    あと狢が一匹.

    この狢って謎だよな.
    と思って調べてみましたら
    ムジナって動物が居るわけじゃなくて
    タヌキとかアナグマとかハクビシンとか
    そういう感じのを纏めてムジナと呼ぶのだとか.
    ナルホド.

  • 割とガチの陰陽バトルものだった。…腐ってる以外は(笑)設定も背負ってる過去も重めだったし。…腐ってる以外は(笑)そんな感じで緩急はシリアス寄りながらバランスとれてたと思います。清十郎の話は壮絶ながら引き継がれる家族の温かみのある話で。P235のタマの決意の一言がすごく痺れました。王道な流れだけど、それだけに響くセリフでよかった。

  •  『売れないラノベ5大ジャンル』というのを思い出した。
     ロボットSF、魔法少女、時代劇、百合、〝女主人公〟
    ——らしい。

     本作は、霊感はいいけどずぶの素人の神波命と、陰陽師な猫又のタマが交互に視点を担当します。ようは〝女主人公〟です。笑いあり、涙あり、アクションあり、それでいてよくまとまっているのに、私の中に滞留する微妙感。
     たぶん、女性が可愛く思えないからなんだと思います。主人公は腐女子だし。さらにヒロインの桜子はお子様過ぎる。サービスシーンもサービスにならないし、感情の起伏にもついていけない。あざとく登場した妹キャラは、なんだか滑ってるし。

     ……イケメンが出るとか、女性の機微を描いているとか、そんなことはないのだけど、女性向けなんだろうなと思います。私はすごくモヤモヤする。変な感じです。容量用法を間違えて薬を飲んじゃったような胸焼け感。しっくりこなかったのに、その理由を理路整然と言えない。なんだろなー。

    ※追記:なんでしっくり来ないのか分かった。
     ライトノベルとしてあまりに王道な展開で進むため、どうしても私の中では、男性主人公の姿を幻視してしまうのだ。あられもないヒロインの姿に赤面したり、敵妖怪に立ち向かったり。正規の主人公である命は、私の中では主人公をからかったりする賑やかしポジションにしか見えない。その幻視が違和感になって、物足りなさにつながっていたのだ。タマは猫だから男性じゃ、ないもの。
     お約束としてありそうな視点が、ない。だからモヤモヤしたんだ。

  • 10年前のラノベなので語りが古く感じたが内容はしっかりとした作品でした。

  • 話は好きだけどなんでもかんでも説明しすぎてテンポがわるい

著者プロフィール

竹林七草(たけばやし ななくさ)
1976年生。埼玉県在住。
うっかり社畜の姥皮をかぶったばかりに、すっかり脱げなくなってしまった兼業作家。
最近はもう少し執筆の時間を捻出する方法はないか、真剣に悩んでいる。
第六回小学館ライトノベル大賞 優秀賞受賞。
主な著書に『お迎えに上がりました。国土交通省国土政策局幽冥推進課』シリーズ(集英社文庫)、『ホラー作家八街七瀬の、伝奇小説事件簿』(集英社文庫)などがある。

「2021年 『ヒルコノメ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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