低欲望社会: 「大志なき時代」の新・国富論 (小学館新書) (小学館新書 お 7-2)
- 小学館 (2016年10月3日発売)
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- Amazon.co.jp ・本 (285ページ)
- / ISBN・EAN: 9784098252862
感想・レビュー・書評
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コンサルタントである著者が統計データや世界中を見てきた所感を混じえ論理的に喝破し日本再生の道筋を展開。
そう上手くはいかないとは思いつつ頷ける点もかなり多い。
不安さえなくせば日本は大丈夫!と坂の上の雲を見よ、君たちは大丈夫なのだよ、と最後にはエールも。
思考停止に陥っている日本人には一読の価値あり。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
著者は“低欲望”とでも呼ぶべき傾向に関して「内向き、下向き、後ろ向き」と纏め、「それで善い筈もないが、事実なのだから、受け止めて“仕切り直し”をして行こうではないか!そして、今やらなければ本当に“機会”を逸してしまう…」としている。
本書では、“声が大きい”人達が声高に主張することに関して、実はかなり多くのことが“見当違い”とか、“小手先”に過ぎて仕様も無いというようなことが、新書の限られた紙幅の中で手際良く指摘されている。一つ、一つ大きく頷ける話しだ。或いは、そういう状態であるのが“危険”なのかもしれない…
“低欲望”とでも呼ぶべき最近の日本の状況は、著者によれば「古今東西に類例が余り思い当たらない」ような状態なのだそうだ。どういう状態か?何故か?そして様々な分野の状況に関して、非常に詳しく解説され、「こういう考え方は如何か?」と提言が在る…大変に有益だと思う。或いは“声が大きい”人達が声高に主張することに対して「こういう少し違う観方」ということを教えてくれる一冊だ。こういう本は“必読”かもしれない…