舞姫 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 71
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101001074

感想・レビュー・書評

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  • 敬愛する川端康成、唯一この作品だけは自分にハマらなかった。
    説明を省いたシンプルな文体は相変わらずだが、この作品からはテンポも省かれているのか掴み所が無い。
    古風な日本人家族、そしてそこから広がらない閉塞的な舞台が要因なのかと推察。
    景色や人の機微の美しさをもう少し感じたかった。

  • 主人公波子、その夫・矢木がそれぞれ自己中過ぎて感情移入しづらかった。モヤモヤするな…と思いながらも、ラストを知りたくて意地で読了。
    三島由紀夫の解説が分かりやすくて「なるほど、そういうキャラ設定だったのね…!」と納得。

  • ワクワク感がなく、ダラダラと読み進めてしまったので、作者のキラキラとした抒情が感じられなかった。家族のわだかまりをよく表している作品だとは分かったが、事実を史実に擬えて表現しているとは飲み込めた。
    読者が古典文学や仏教美術史に詳しかったらもっと深く感銘を受けるような内容だったと思う。個人主義的な家族が、離散するとも元に戻るとも言えないどっちつかずの表現が多く、結局はそのようなわだかまりを、どの家庭も持ち続けていると言う家庭内の問題提起、役割家族と言う戦後家庭のあり方を、よく表している。

  • ただの陳腐な不倫ものだな。「みずうみ」以来のハズレ。全部が波子につごうよく動きすぎてる。

  • なんとなく引き込まれるストーリーではある。
    けど、ただそれだけ、な、感じ。
    無気力、倦怠感が全編にわたって支配していて、
    読んでいてげんなりする。
    登場人物に共感できないのは時代のせいだけではないと思う。
    美しいといわれる文章だけど、読んでいてイライラした。
    単にスキ、キライの問題だと思うんだけど。

  • プリマになれなかった母とプリマを目指す娘。一緒に住んでいるのに分かりあえない妻と夫。一緒に住むからこそ離れている様に感じる家族の距離。妻のエゴイズム丸出しの謝罪(?)独白の固まりのような作品。川端作品の中では、あまり好きじゃないな。妻の考え方と云うか優柔不断で自分勝手な所がイライラする。

著者プロフィール

一八九九(明治三十二)年、大阪生まれ。幼くして父母を失い、十五歳で祖父も失って孤児となり、叔父に引き取られる。東京帝国大学国文学科卒業。東大在学中に同人誌「新思潮」の第六次を発刊し、菊池寛らの好評を得て文壇に登場する。一九二六(大正十五・昭和元)年に発表した『伊豆の踊子』以来、昭和文壇の第一人者として『雪国』『千羽鶴』『山の音』『眠れる美女』などを発表。六八(昭和四十三)年、日本人初のノーベル文学賞を受賞。七二(昭和四十七)年四月、自殺。

「2022年 『川端康成異相短篇集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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