ねじまき鳥クロニクル〈第1部〉泥棒かささぎ編 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101001418

感想・レビュー・書評

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  • ・ノモンハン

  • 分からないけど謎が気になって読んだ。

  • 「巻かれなくなったねじ」

    巻かれなくなったねじは、
    誰かによって巻かれなければならない。

    個人的にはねじまき鳥がいなくなったのは、社会がとか誰か、じゃなくて主人公がいい加減自立して自身のねじを巻く必要があることを作者が表現している気がした。

    フリーターでぷーたろーの彼は意思がなくて、なんか気ままに流されていっている。
    それに気づいたかどうか分かんないけど、だから途中で彼は無意識に、自身をねじまき鳥呼びさせたんじゃ。

    あと本著が発刊された時期がバブルの前後だから、社会に流されてあれよあれよって言う間に自分を失った人が多かったんじゃないかなー。
    そんな日本社会の退廃的な雰囲気を風刺してる説。

    ここの感想にもあったユーモアが少なめってのもそういう理由も一因かな。

    とにかく面白かった。
    もう第2部読んでるけど引き続き面白いからおすすめ。

  • 完全な春樹ワールド。
    日常と非日常が隣り合わせで、何が当たり前なのかがわからなくなる。
    当たり前だと思っている日常の積み重ねに垣間見える違和感ある出会い。今後の展開が気になる。

  • 7年?ぶりの再読。
    大学生だった当時の私に最も強い印象に残ったのは皮剥ぎのシーン、そして井戸に光が射すシーンだった。
    それらはもう一度読んでももちろん素晴らしかったけど、当時の自分がなぜあんなにも惹かれたのかはちょっとわからなかった。
    当時私はたしかモンゴルに行った直後だったし、中国にも行っていたから、大陸のあの荒涼としたかんじとの心理的な距離が近かったのだろうか。
    今の私は仕事をして結婚もしていて、なのでクミコが出ていってしまった事件そのものの方が実際の自分に引きつけて考えてしまった。
    クミコはなんで出ていってしまったのだろう?
    考えてもよくわからないまま。

    とても面白い小説。
    読み手のその時の状況で惹きつけられる箇所が変わるのはその小説世界の豊かさの証。
    ただ、春樹作品はいろんなことが起こりすぎるね。
    私も大人になったのか、今はたとえばカズオイシグロの『日の名残』のような、
    大きなことは何も起こらないのに強く心を揺さぶられる小説の方が好ましく感じるな。
    それもまた今後の人生で変わるかもしれないけれど。

  • 世界観が唯一無二で引き込まれる。
    皮を剥がされる場面はかなりキツかった。。

  • 多くの登場人物とともに不思議な世界が描かれるというのは、作者らしいなと思いながらも他の作品とはまた違ったとっつきやすさがあって、物語に入っていきやすかったです。

  • これまで読んだ村上春樹作品の3作よりかは圧倒的に読みやすい。
    流れ、本田さんとマルタの予言、綿谷ノボルとワタヤノボル、久美子とクレタの類似点、笠原メイと井戸、など気になる点がたくさんあり、第2部以降が楽しみ。

  • ちょっと前に読みはじめ、余裕がなく期間があいてしまったので、珍しく、冒頭を読み直しました。
    そうしていたら、丁度、舞台をやるというじゃないですか!
    舞台を観る前に読破しておきたかったので駆け足で読んでいます。

    グロい、とはレビューで聞いていたけど、確かに。
    猫を探していて、どういう話の流れでそういった描写が出てくるのかと思ったら、登場人物の回想でしたか。
    世代的に、戦争の話を描写に入れたくなるのかな…?

    また魅力的な登場人物が。メイちゃん。
    若い女の子が主人公の心を少し癒すようなパートナーとして登場するのが、なんかいいなと思います。

    夫婦の会話ややり取りも、リアルな感じで好きです。

    ねじまき鳥っていう描写がそもそも好きです。
    一日分の世界のねじをまいていく…笑

  • タラタラ綴られる主人公の呟き、日常が今後どうなるのか

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著者プロフィール

1949年京都府生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。79年『風の歌を聴け』で「群像新人文学賞」を受賞し、デビュー。82年『羊をめぐる冒険』で、「野間文芸新人賞」受賞する。87年に刊行した『ノルウェイの森』が、累計1000万部超えのベストセラーとなる。海外でも高く評価され、06年「フランツ・カフカ賞」、09年「エルサレム賞」、11年「カタルーニャ国際賞」等を受賞する。その他長編作に、『ねじまき鳥クロニクル』『海辺のカフカ』『1Q84』『騎士団長殺し』『街とその不確かな壁』、短編小説集に、『神の子どもたちはみな踊る』『東京奇譚集』『一人称単数』、訳書に、『キャッチャー・イン・ザ・ライ』『フラニーとズーイ』『ティファニーで朝食を』『バット・ビューティフル』等がある。

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