- Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101001418
作品紹介・あらすじ
僕とクミコの家から猫が消え、世界は闇にのみ込まれてゆく。-長い年代記の始まり。
感想・レビュー・書評
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村上春樹にハマったきっかけになった本‼
めったに本は読み返さないけどこれは二度も読みかえしてしまった
村上春樹の作品には本当に不思議な魅力を持った女性が出てきます。
ヴァン ヘイレンの黄色いTシャツを古着屋におもわずさがしに行っちゃいました
好き嫌いがハッキリ別れる作品だと思います詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
不思議な人たちがたくさん出てきました。
ねじまき鳥も変わってるのでしょうね。
深い井戸と、そこに底まで差し込む光。
深ければ深いほど、差し込む光はほんの一瞬。
それで何が変わったのか。
なにもかも、だったのかもしれない。
しかし、怖い。怖すぎる。トラウマになりそう。 -
56冊目『ねじまき鳥クロニクル 第1部 泥棒かささぎ編』(村上春樹 著、1997年10月 初版、2010年4月 改版、新潮社)
90年代の村上春樹を代表する『ねじまき鳥』3部作の第1作。失業中の主人公を中心に、奇妙な人物や事象が渦を巻くように現れては消えてゆく。
「ノモンハン事件」という実在の戦争を扱うというのは、これまでの村上作品から考えると少々異質である。
序破急の序が徹底的に描き込まれているという印象。これから物語が動き出すのだろう。
〈私はここで死なないのではなくて、ここで死ねなかったのです〉 -
ときは1984年、超個性的な登場人物たちが紡ぐ不思議な物語。
比喩表現などの日本語の文章の美しさは後年の長編に比べるとあまり目立つものはないが重層的に織りなすストーリーはさすがとしか言いようがない。
今後の展開に期待。 -
久しぶりの村上春樹の長編。
じっくりと読んでいきたい。
なぜ、ノモンハン事件を村上春樹は描いたのだろうか。 -
本田さん。
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色んな謎ばかり。第2部を読むのが楽しみです。終盤の間宮中尉のノモンハンでのお話はただただ怖かった。
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コロナ騒動の直前に、舞台版「ねじまき鳥クロニクル」を鑑賞。その衝撃冷めやらぬ中、何度目かわからない再読。
以下、実況風ひと口メモです。
「ねじまき鳥クロニクル」再読、その1
「人間の運命というのはそれが通りすぎてしまったあとで振り返るものです。先回りして見るものではありません。」
(「間宮中尉の長い話」より。)
間宮中尉の長い話。この章を読むためだけにでもこの小説を読む価値がある。と、私は思う。
舞台では、吹越満さんが、かなりの程度原文通りのスーパー長台詞をめくるめく照明効果のなかでひたすら独白した。
このシーンを見るためだけにでも舞台を観に行く価値がある。と、私は思う。
まだ第一部。まだまだ楽しめるぞー -
不思議な、何か狐につままれたような時間が続く。この小説には人の心をとらえて離さない魅力がある。何ら解決していないのに。
間宮中尉の話は想像して読んではいけないと思いつつも目に浮かんでしまう惨さがある。 -
村上春樹の小説は理屈や論理を超えた予知能力を持つ「わたしにはわかるのよ」系の人物が出てくることが多いがこの作品はそのオンパレード。クミコ、メイ、加納姉妹、本田さん。こんな人たちに囲まれて生きてたら、自分が自分の人生を生きてる実感なんて持てやしないだろうな、、。それこそ海辺のカフカのカフカくんみたいな感じで。
巧妙な思想的順列組み合わせなんていう表現は人生をどういうルートで歩んだら紡ぎ出せるのだろうか、、。見てくれだけ良くて言ってることはどうにも薄いやつをちくりと刺すのにとっておきの言葉を手に入れた。
クミコと主人公双方に段々と秘密が堆積していく様子があまりにもリアル。香水の件もそうだけど相手に疑わしいことがあってもわざわざ詰問するのも気が引けて、だからといってそれを見つけてしまった以上心の方はどうもおさまりが悪くて。結婚生活はこういうことの連続ですと村上春樹が諭してくれているようでクスッときつつ、ゾクっとした。
他の作品の傾向からみれば家の近くにある枯れた井戸を伝って、いつものファンタジックな世界に旅をするのが大筋だろうけど道中に散らばった素敵な表現を拾いつつ、第二部、第三部も大切に読み進めていきたい。