三四郎 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 627
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  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101010045

感想・レビュー・書評

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  • 古い文体に初めは慣れず、なんにも起こらない話だな〜と思って我慢して読んでいたけれど、やがて文章の端々にユーモアが散りばめられていることに気づいて面白くなってきた。美禰子さんとの関係は三四郎が最後まで情けない感じだった。ドキドキしながら読んでおり、ラストの急展開に悲しくなった。美禰子は無意識では三四郎に惹かれていたのだという解説を読んでなるほどなと思った。偽善家と露悪家の話が面白かった。

  • 三四郎が里見美禰子に恋する。結局実らない。佐々木は適当な人間。stray sheep

  • 一番いいなと思った表現は

    「青春の血が暖かすぎる」

    夏目漱石から出てくる言語表現に美しさを感じずにはいられない物語。

    目まぐるしい毎日と戦う三四郎はとにかく純粋すぎてかわいい。
    美禰子さんをみていると、当時の女性の息苦しさの規模がよくわかる。

    また歳をとってから読みたい一冊です。

  • 「それから」「門」へと続いていく3部作の1作目。地元九州から上京して東京帝国大学に入学した三四郎のキャンパスライフを描いたもの。与次郎との付き合い、美禰子との恋、広田教授のための運動など、様々なことが起こる度に懊悩する三四郎に注目されたい。

  • 今年の初めにA君に「おもしろいから読んだら良いよ」と言われて読んでいたが、どうしても没入出来ず、挫折し、暫く部屋の端に放っておいたのを、今回再び手に取った。良かった。

    今の世と変わらぬ問題が多々見えて、そうなんだと思った。

    それにしても文体がすごい。若くして自覚して、これを読んだら堪らないだろうな。

    昔の人が書く女性ってのは、どうしてこうも魅力に溢れているのだろうか。

    角川文庫版で読んだが、アプリ内で検索しても、出てこなかったので、新潮文庫版で記録。

    • 室園元さん
      忙しいとは言え、ひと昔前の本とは言え、読むのに一週間掛かっている。これは如何なものでしょう。
      忙しいとは言え、ひと昔前の本とは言え、読むのに一週間掛かっている。これは如何なものでしょう。
      2021/06/06
  • 時代が古いので価値観や考え方にイマイチピンとこない部分もあるけれども、三四郎の周りに流されながらもマイペースに生きる生き方や、それぞれの行動から感じとる心の動き、会話の面白さはスゴイと思った。夏目漱石の本がずっと読まれ続ける理由の一端がわかったような気がします。

  • 前期三部作の一つと聞いていたので、何やら難しいのかと構えていたら、意外にとっつきやすくて面白かった。坊っちゃんほどは明朗ではないけど、これも一つの青春小説。

    与次郎のキャラが気に入った。金城一紀のレボリューションシリーズに出てくる高校生みたいだ。

  • 「三四郎は切実に生死の問題を考えた事のない男である。考えるには、青春の血が、あまりに暖か過ぎる。眼の前には眉を焦す程な大きな火が燃えている。その感じが、真の自分である。」

  • 理解できなかった、、、ということは、まだ未熟なんだな私は。

  • (個人的)漱石再読月間の8。(15作品中)

    5年ほど前に三四郎池に行くことになり、その際に再読しているので3回目か。赤門近くの万代フルーツパーラーでカレーとミックスジュースもいただきました。聖地巡礼?

    今回は美禰子の心理が痛いほど刺さった。
    明治の女は、いかに(当時として)現代的で最先端の心根を持っていたとしても、それを口にすることは出来なかったのだなぁ。

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著者プロフィール

1867(慶応3)年、江戸牛込馬場下(現在の新宿区喜久井町)にて誕生。帝国大学英文科卒。松山中学、五高等で英語を教え、英国に留学。帰国後、一高、東大で教鞭をとる。1905(明治38)年、『吾輩は猫である』を発表。翌年、『坊っちゃん』『草枕』など次々と話題作を発表。1907年、新聞社に入社して創作に専念。『三四郎』『それから』『行人』『こころ』等、日本文学史に輝く数々の傑作を著した。最後の大作『明暗』執筆中に胃潰瘍が悪化し永眠。享年50。

「2021年 『夏目漱石大活字本シリーズ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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