不毛地帯(二) (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (592ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101104416

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  • 11年のシベリア抑留から帰国した壱岐正は、商社の世界にドップリと浸かってゆく。2巻では、防衛庁の発注する航空機の受注に関する攻防が中心になっている。壱岐は日本国のためを思い、もっともふさわしいと思われる航空機を防衛庁に納入しようとするが、利権がらみの問題で別の航空機を納入しようとする東京商事・鮫島と鋭く対立する事になる。
    商社、内閣、防衛庁、アメリカの航空機メーカーを巻き込んだ泥仕合は本当に凄まじい。防衛庁の極秘資料を持ち出して逮捕者が出るなど、皆すさまじいまでの執念を見せる。商社の仕事は本当に命がけだな、と思った。

  • もう新作が読めないのは悲しい。

  • 「不毛地帯(2)」山崎豊子
    社会小説。濃紺。

    大本営参謀の頭脳をもって熾烈な商社の争いにどっぷり漬かっていく壹岐正。
    昭和戦後の日本商社、今で云うところのCSRのシの字もない、泥沼の金仕合、出し抜きあいの世界です。
    本当にこんなんだったのかな。昭和って。

    物売りってなんだろう。利鞘稼ぎってなんだろう。(4)

  • ようやく商社の話。

    色々な利権を巡るドロドロとした生々しさが良い。
    やはり、リサーチ・取材の量が凄まじいのだろう。

    主人公がこれまで冴えなかったが、だんだんと能力が開花されてきたという感じか。

  • 常務取締役業務本部長 壹岐正

  • 戦闘機、中東戦争編

  • 一気に読んでしまった…軍と商社(会社と読み替える)の相違点に触れたあたりが、当たり前のことなのだけど、妙に印象に残った…「軍では国家目標を達成するためには、命令によって兵隊を動かすことができるが、商社は自由意志を持った意思の人間の集団であるから、社員が納得し、自覚して案件の遂行に持っていかなければならない。」これが文化も含めたバックグラウンドが違う人達の集まりになるとなおさらのこと。そこが強くないとこの先ホント生き残れないな、と日々思うことと合致。

  • 川又が死んだときは衝撃的だった。

    商社の争いは本当に相手をだまし合う戦争。

  • どんどん商社マンになっていく壱岐正……。
    Fx攻防は読んでてわくわくどきどき、、、
    後味の悪さというか、やるせなさというか、社会の辛さというか、
    壱岐さんに人間味が出てきた気がする
    続きが楽しみ

  • キャラクターを例えば軍人の出で立ちのようとか描写されても軍人がどんなものかわからないし、僕にはキャラクター描写が雑に書かれてるように思える。だがその反面想像力をかき立ててくれる。壱岐のバックグラウンドは軍人というより国家に役立つという信念で行動を説明できると言ったほうがよりしっくりくる感じがある。、

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著者プロフィール

山崎 豊子(やまざき とよこ)
1924年1月2日 - 2013年9月29日
大阪府生まれの小説家。本名、杉本豊子(すぎもと とよこ)。 旧制女専を卒業後、毎日新聞社入社、学芸部で井上靖の薫陶を受けた。入社後に小説も書き、『暖簾』を刊行し作家デビュー。映画・ドラマ化され、大人気に。そして『花のれん』で第39回直木賞受賞し、新聞社を退職し専業作家となる。代表作に『白い巨塔』『華麗なる一族』『沈まぬ太陽』など。多くの作品が映画化・ドラマ化されており、2019年5月にも『白い巨塔』が岡田准一主演で連続TVドラマ化が決まった。

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