点と線 (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101109183

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  • 九州の香椎浜で、××省課長補佐・佐山憲一と料亭『小雪』のお時の死体が発見された。
    状況から情死とされるが…

    佐山が持っていた、特急『あさかぜ』の列車食堂の『お一人様』の受取証から事件が動き出す。

    裏には××省をめぐる汚職事件が見え隠れする…

    容疑者と思われる人物は、事件当時は北海道への移動中であり、完璧なアリバイが…
    列車の時刻表を巧みに使ったアリバイ工作。

    飛行機を使えば…
    ここにも見事なアリバイ工作が…

    汽車、電報… 昭和30年代前半の時代背景を感じる。

    なかなか真相にたどり着かない…
    今の時代なら…

    ひとつづつ、地道にアリバイを崩していく。
    点がつながる…




  • 清張さん、文豪

  • 時間と空間をのトリック。主にアリバイ崩しに翻弄する警察側の話です。昭和なので30年代なので、今のような科学的ツールなく。情死からつながる汚職事件への広がりを残しつつ容疑者の鉄壁のアリバイを聞き込みにて潰して行く仮説と文体に宿るスピードに引き込まれる一冊。

  • 解説無用の不朽の名作。
    トリックそのものはその後西村京太郎等々で使い尽くされ、今やトリックと認識すらされないでしょうが、全ては本作が始まりだったと思って読めば感無量です。

    新幹線開通前の話、という程度の認識はありましたが、電話が広く普及していないとは恐れ入りました。電報が普通に使われているんですから、いやはや恐るべし昭和30年代。これはもう、ちょっとした時代劇で逆に新鮮です。

    それにしても、トリックの欠陥を堂々と指摘してのける文庫版解説は凄いなあ。

  • 歴史に残るミステリー…なのにこれまで読まずに来てしまってましたので。
    で、四つ☆か?
    叱られそうですが、ごめんなさいm(__)m

    広く浅くミステリー界を徘徊しておりますので、よく言えば目が肥えてる?悪く言えば擦れてきてるので、いろんなびっくりを知った上でこれぐらいじゃぁ~といい気になってしまってます。
    重ねてすみませんm(__)m

    映像化も何もこれまで見ても来なかったので、本当に初「点と線」でした。

  • 時刻表を駆使したトリックにゾクゾクする。交通網が発達した現在では作りえないミステリーであり、時代を見事に反映している部分が、今読んでも逆に新鮮味を与えてくれる。トリックも見事だが、推理小説にしては短い尺ながら、冒頭から結末まで緻密に構成されていて、無駄が完全に排除されているのも驚く。長尺で伏線を組み立てて行くより、簡素ながら緊張感を切らさないことの方が難しいだろう。素直に「すげぇ面白い」と感じられる一篇だった。

  • 文春文庫版との比較対象として借りたが、解説の後半締め括りに唖然とした。本作と全く関係無いやんか。こちらが、締め括るで。

  • 面白かった。

  • 「清張」と書いて「せいちょう」と読ませるから難解な本だと勝手に偏見を持っていた。ごめんなさい。
    分かりやすい伏線、図説もしてくれる 要点を何度も整理してくれて、一緒に推理しながら読み進められる。今と時代が異なるから「そこ見落とす!?」みたいなのはあったが。

  • 読了

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著者プロフィール

1909年、福岡県生まれ。92年没。印刷工を経て朝日新聞九州支社広告部に入社。52年、「或る『小倉日記』伝」で芥川賞を受賞。以降、社会派推理、昭和史、古代史など様々な分野で旺盛な作家活動を続ける。代表作に「砂の器」「昭和史発掘」など多数。

「2023年 『内海の輪 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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