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- Amazon.co.jp ・本 (462ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101113128
感想・レビュー・書評
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桂子さんの物語の3作目かな。シリーズではなく物語のほうは『交歓』しか読んでいないんですが、これは書かれたのは『交歓』より先だけど、物語の中の時間では後の話。書かれた当時(1985年)から見ると少し未来の話なので、ちょうど今くらいの時代になるのかも。第三次世界大戦が起こりそうで起こらない緊迫した時勢の中でも、海辺の別荘で優雅に夏休みをエンジョイする知的セレブのみなさんのお話。
主役は桂子さんではなく、桂子さんの孫の聡子さんと、桂子さんの元カレにして確か異母兄疑惑のあった耕一さんの息子の明さんのカップル。桂子さんシリーズを何作か読んでいると大体どこかで聞いたような人物が何人も登場しますが、全部覚えていられないので、できれば相関図というか家系図みたいなものが欲しい(笑)。
それにしても桂子さんの一族のみなさんは相変わらずインテリでいらっしゃる。今回全体的にそこはかとない終末感が漂っていたこともあって、まるで彼女たちは、滅亡しようとしている地球をどこか安全な高みから見下ろしている神々、もしくは他の惑星から来た高度な知的生命体か何かのようでした。知性に満ち溢れた会話、優雅な音楽の趣味、才能、恋愛は楽しむけれどドロドロはせず、おろかな庶民どもが虫けらのように戦争や地震であわてふためくのを眺めている。あまりにも彼らが「選ばれた人々」過ぎて、嫉妬はおろかもはや憧憬すら抱けなかったです。 -
あまり覚えてない…。