王妃マリーアントワネット(上) (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (496ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101123219

感想・レビュー・書評

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  • 以前も読んだことのあった遠藤先生のマリー・アントワネット。
    先日、ミュージカルを観劇に行って「読み直そう!」と思い、二度目の観劇までには読むはずだったのですが、なかなか最後まで辿り着かずに年を越してしまいました。
    下巻のラスト少しを読みきってやっと完結。
    やっぱり遠藤先生のストーリーの骨組みや、言葉の一つ一つがとても素敵です。
    マリー・アントワネットという実在の人物を、マルグリッド・アルノーというフランスの庶民を絡ませながらのストーリー展開は魅力があります。
    そして遠藤先生らしい「神」についての思想が存在していて、人間の持つ美しさ、醜さ、卑劣さ、逞しさが「神」というフィルターを通して伝わってくるような思いがしました。
    人間の心の奥深くを、二人の女性を通じて考えさせられる作品だと思います。
    何度も読みたい一冊です。
    遠藤先生の作品はその時々で感じ方が異なるので、定期的に読み返してみるといいのかもしれません。

  • 今映画化でとても話題になってますよね☆歴史上の人物もやはりこうやって読むと普通の女の子だったんだな、って思います。

  • マリーアントワネットが普通の女の子に感じる話

  • この人物はあまりいい印象がないように見えますが、読んでみるとかなり悲劇的です。

  • 下巻含め感想。ミヒャエル・クンツェ、シルベスター・リーヴァイの新作ミュージカルの原案となったのが日本の作家、遠藤周作のこの一冊。「エリザベート」に不滅の忠誠を誓うわたしが読まずにはいられない。ミュージカルではあくまで仏王妃マリー・アントワネットと一般庶民のマルグリット・アルノー二人の物語であるが、こちらでは題名通り「王妃マリー・アントワネット」が徹頭徹尾主役である。マルグリットは王妃の波乱に満ちた一生を引き立てる立役者の一人に過ぎないという印象を持ち、血気盛んで憎しみに顔を歪ませるミュージカル版マルグリット程の迫力は人物描写には感じなかった。様々なキャラクターを登場させ、仏革命を王家・貴族・市民の視線から描きつつ、物語はマリー・アントワネットの処刑に至り遠藤周作自身のテーマである「神の沈黙」まで辿り着くのであるが、当時の教会の在り方の描写にしても、人間の生来の不平等さについても、キリスト教の思想と切り離せない。

  • アントワネットの史実を知っていても、おもしろく読めました。さすが、遠藤周作だなぁー。

  • ちょうど世界史で習ったときに読んだのですごい面白かった。映画のような臨場感。あと遠藤周作らしい心理描写の巧さに泣きそうになる。

  • 面白い!
    登場人物がみんな個性的で
    ワクワクしながら読めました。

  • 遠藤周作の優しい語り方はやっぱり涙を誘う。分かっていながらも、アントワネットの運命の行方にハラハラした。

  • これ読んだら朝まで寝れなくなっちゃう。

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著者プロフィール

1923年東京に生まれる。母・郁は音楽家。12歳でカトリックの洗礼を受ける。慶應義塾大学仏文科卒。50~53年戦後最初のフランスへの留学生となる。55年「白い人」で芥川賞を、58年『海と毒薬』で毎日出版文化賞を、66年『沈黙』で谷崎潤一郎賞受賞。『沈黙』は、海外翻訳も多数。79年『キリストの誕生』で読売文学賞を、80年『侍』で野間文芸賞を受賞。著書多数。


「2016年 『『沈黙』をめぐる短篇集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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