源氏物語 4 (新潮文庫 え 2-19)

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  • Amazon.co.jp ・本 (535ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101127194

感想・レビュー・書評

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  • 《目次》
    ・「若菜 上」
    ・「若菜 下」
    ・「柏木」
    ・「横笛」
    ・「鈴虫」
    ・「夕霧」
    ・「御法」
    ・「幻」
    ・「雲隠」

    ・ 紫式部と気脈を通じる「作家」の訳  大塚ひかり

  • 円地文子 訳 「 源氏物語 」平成13年刷 4/5 柏木〜総角

    無常観を感じさせる内容
    *光源氏の晩年の苦悩(後妻の不倫、夕霧の愛執)
    *光源氏の最期「雲隠」〜雲は時間、年齢を暗喩?
    *光の世界から 薫の世界への遷り変わり

    物語の作り方がうまい。宇治十帖は 光源氏の設定を 少しずらして 現代風な恋愛小説になっている

    光源氏の最期と薫の登場
    *雲隠〜雲で光が隠れ(光源氏の最期)
    *雲は何かを暗喩したものなのか〜時間、年齢
    *匂宮〜光の世界から 薫の世界へ
    *光=眩しくて近づけないイメージ=光源氏
    *薫=惹き寄せられるイメージ

    身分(源氏生前)
    *朱雀院〜雲隠で死
    *源氏〜雲隠で出家、死
    *紫の上〜御法で死

    身分(源氏死後)
    *薫=柏木と女三宮の不倫の子〜中将→椎本で中納言
    *匂宮=明石中宮と今上の子=源氏の孫
    *玉鬘の子=大君は冷泉院と、中の君は今上と

    宇治十帖 人間関係
    *八の宮(聖の宮。源氏の弟)
    *大君=八の宮の娘→総角で亡くなる
    *中の君=八の宮の娘→匂宮と
    *浮舟=八の宮の娘

    総角(あげまき)=離れていたけど、いつしか寄り合う

  • 夕霧が親友の未亡人である女二の宮を口説くのだけれど、彼の手管は、「どんなに女に拒まれても、帰らない」という迷惑なもの。
    いかにも二人が懇ろであるかのように朝帰りして浮名を立て、もう立ってしまった浮名を元には戻せないと女にあきらめさせる。なんとも姑息なやり方。

    しかしこんな無体な、女の名誉を犠牲にしたやり方でいっしょになったのに、いつの間にかむつまじい夫婦になってしまうんですね、これが。この、語られない「いつの間にか」が源氏物語の特徴です。
    そして夕霧は、幼なじみの雲居の雁と女二の宮(落葉の宮)とに月に15日づつ通って、義理固さを表します。
    夕霧って、夕霧って、なんかとってもちっちゃい男よ・・・・。

  • 全6巻

    出版社/著者からの内容紹介
    国語学者の中でも、特に言語感覚が鋭敏だった訳者による『源氏物語』第二巻。十七歳になった光源氏は、「心あてにそれかとぞ見る白露の光添へたる夕顔の花」の女主人の、その名の象徴するような死に遇い、そこはかとなき人の世の無常を感じ、心労のあまり熱病にかかったが、その加持のために北山に出向き、「手に摘みていつしかも見む紫の根に通ひける野辺の若草」の少女に最愛の女藤壺の面影を見た源氏は、本邸に迎え取って養育する。

    著者紹介
    1900年愛知県生まれ。1923年國學院大学文学部卒業。國學院大学名誉教授。文学博士。主著『国語発達史大要』『国語史概説』『現代語の性格』『日葡辞書の研究』『徒然草-附現代語訳』『源氏物語-本文編-』(共編)外多数。1976年没。

    円地文子訳『源氏物語』(レビュー前)

  • 若菜がこんなに長大だったとは……光源氏が女三の宮を迎えてから亡くなるまでの、なんというか、下降の一途をたどる巻でした。かなりの部分を夕霧など他の人の描写に費やしてもいたり。とりあえずここで一区切り。

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著者プロフィール

平安時代の作家、歌人。一条天皇の中宮、彰子に仕えながら、1007~1008年頃に『源氏物語』を完成されたとされる。他の作品として『紫式部日記』『紫式部集』などが残っている。

「2018年 『源氏物語 姫君、若紫の語るお話』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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