剣客商売 一 剣客商売 (新潮文庫)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101157313

感想・レビュー・書評

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  • 初の池波小説だったが文のテンポ感が相性合わず、あまり入り込めなかった。藤沢周平の用心棒日月沙の方が好きだなあ。

  • スルスル読んでしまった。仄々とした中に鋭さがあり。剣のシーンも楽しめた。息子のことで悶々とする小兵衛がいい。

  • 登場人物やプロットはたしかにおもしろいが、さすがに番外編も含めて18巻も読もうという気にはなれない。

  • 「池波正太郎」の連作短篇時代小説『剣客商売(一) 剣客商売』を読みました。

    『新装版・梅安針供養 仕掛人・藤枝梅安(四)』に続き、「池波正太郎」作品です。

    -----story-------------
    老剣客「秋山小兵衛」とその息子「大治郎」が悪に挑む!
    累計2400万部突破の大人気シリーズ。

    勝ち残り生き残るたびに、人の恨みを背負わねばならぬ。
    それが剣客の宿命なのだ――剣術ひとすじに生きる白髪頭の粋な小男「秋山小兵衛」と浅黒く巌のように逞しい息子「大治郎」の名コンビが、剣に命を賭けて、江戸の悪事を叩き斬る――「田沼意次」の権勢はなやかなりし江戸中期を舞台に剣客父子の縦横の活躍を描く、「吉川英治」文学賞受賞の好評シリーズ第一作。
    全7編収録。
    -----------------------

    1972年(昭和47年)から1989年(平成元年)まで『小説新潮』で断続的に連載された『剣客商売(けんかくしょうばい)』シリーズ… 『鬼平犯科帳』や『仕掛人・藤枝梅安』と並ぶ「池波正太郎」作品を代表するシリーズです、、、

    無外流の老剣客「秋山小兵衛(あきやま こへえ)」を主人公とし、「小兵衛」と後添いの「おはる」、息子の「大治郎」、女剣客の「佐々木三冬」らが、江戸を舞台に様々な事件に遭遇し活躍する展開… 初めて読んだのですが、次の作品をどんどん読みたくなる感じで、とても愉しめました。

     ■女武芸者
     ■剣の誓約
     ■芸者変転
     ■井関道場・四天王
     ■雨の鈴鹿川
     ■まゆ墨の金ちゃん
     ■御老中毒殺
     ■解説 常盤新平


    老中「田沼意次」の隠し子「佐々木三冬」との出会いを、「三冬」の縁談を絡めて描いた『女武芸者』、

    「大治郎」の恩師「嶋岡礼蔵」が因縁の相手「柿本源七郎」との三度目(最後)の対決のために江戸を訪れるが、対決は実現せず、思わぬ展開となる『剣の誓約』、

    「石川甲斐守」を強請ろうとしていた「山田勘助」という不良御家人を懲らしめる『芸者変転』、

    師である「井関忠八郎」が亡くなった後、「後藤九兵衛」、「渋谷寅三郎」、「小沢主計」、「佐々木三冬」の四天王で運営してきた井関道場の跡継ぎ問題を見事に解決する『井関道場・四天王』、

    非業の死をとげた「嶋岡礼蔵」の遺髪をもって、「礼蔵」の実兄を訪ねている旅の中で「大治郎」が敵討ち騒動に巻き込まれ、さらに江戸に戻った「大治郎」を「小兵衛」と「おはる」の結婚が待ち受けている『雨の鈴鹿川』、

    「大治郎」の命が狙われている(『剣の誓約』で腕を切り落とされた復讐ですね… )という話を「牛堀九万之助」から聞いた「小兵衛」が、いつになく心を乱して落ち着きを失う『まゆ墨の金ちゃん』、

    「田沼意次」の御膳番「飯田平助」が懐のものを掏摸に取られたところを偶然目撃した「三冬」がある陰謀に気付く『御老中毒殺』、

    どの物語も面白かったですね… 一篇一篇の読み切りになっていますが、物語としては継続しているので、大長篇とも言えるかな。

    『まゆ墨の金ちゃん』で、「大治郎」の命が狙われていることを知った「小兵衛」の行動は、同じ子を持つ親として共感しながら読みました… イチバン印象に残ったかな。

    「小兵衛」の剣客としての活躍も心躍るほど愉しめるのですが、、、

    「小兵衛」と「おはる」の関係もイイですよねぇ… 60歳と20歳で結婚ですからね、可笑しさも感じるくらい微笑ましいですね。

    江戸の風物や季節感の描写も印象的ですが… 中心人物の「小兵衛」と「おはる」、「大治郎」、「三冬」の4人の人物造形がとても良くて、魅力的なので、どんどん物語の中に引き込まれていく感じです、、、

    次も本シリーズを読もうと思います。

  • <目次>


    <内容>
    池波正太郎の『剣客商売』は、藤田まことのTV版をよく見ていたので、それを思い出しながら読んでみた。人物の造詣がちょっと違うね。特に不二楼のおもと(ドラマは梶芽衣子)は、設定からして違う。大治郎は、渡部篤郎より山口馬木也の方が、原作っぽいかな?

  • 江戸の風情が楽しめる。
    秋山お父さんカッコいい^ ^

  • 藤田まこと版テレビシリーズが好きでよく見ていた。泰平の世でありながらも剣客としての道を選び、その宿命を負って生きる秋山父子と2人を取り巻く活き活きとした登場人物たち。堅苦しくない軽妙な文体もあり、まさに娯楽の王道といったところ。腕は立つがまだまだ若い大治郎と、小粋に飄々と人生を乗りこなしながらも息子が心配でならない小兵衛の親子関係がたまらない。

  • スーパーおじいちゃん!颯爽と登場。
    かっこよさでは、アメコミのヒーローたちと引けを取らない位のかっこよさだと私は、思います。

  • 「年をとるとな、若いときのように手足はきかぬ。なれどそのかわり、世の中を見る眼がぴたりと定まり、若いころのように思い迷うことがなくなる。これが年の功というやつで、若いころにはおもってもみなかった気楽さがあるものよ」

    年取るの楽しみ~
    小兵衛みたいなおじいさん目指そう

  • 久しぶりに最初から読んでみようと思い立ちまして…
    小兵衛さんは良いですね。
    飄々としていながらも芯がしっかりしていて、背筋が伸びる思いです。

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著者プロフィール

大正十二(一九二三)年一月二十五日、東京市浅草区聖天町生まれ。昭和十(一九三五)年、下谷区西町小学校卒業、株式仲買店勤務。昭和十四年より三年ほど証券取引所にあった剣道場へ通い、初段を得る。旋盤機械工を経て昭和十九年、横須賀海兵団入団。敗戦の翌年、東京都職員として下谷区役所の衛生課に勤務。昭和二十三年、長谷川伸門下に入る。昭和二十五年、片岡豊子と結婚。昭和二十六年、戯曲「鈍牛」を発表し上演。新国劇の脚本と演出を担当する一方、小説も執筆。昭和三十年、転勤先の目黒税務事務所で都庁職員を辞し、作家業に専念。昭和三十五年、『錯乱』で直木三十五賞受賞。『鬼平犯科帳』『剣客商売』『仕掛人・藤枝梅安』の三大シリーズや『真田太平記』等、数々の小説で人気を博す一方、食や映画、旅に関する著作物も多く上梓した。受賞歴はほか吉川英治文学賞、大谷竹次郎賞、菊池寛賞等。平成二(一九九〇)年五月三日、入院していた東京都千代田区神田和泉町の三井記念病院で死去。小社では同じく単行本未収録のエッセイ集『一升桝の度量』(二〇一一)と初期戯曲集『銀座並木通り』(二〇一三)を刊行している。

「2022年 『人生の滋味 池波正太郎かく語りき』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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