旅のラゴス (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101171319

感想・レビュー・書評

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  • 「筒井康隆」のSF連作長篇『旅のラゴス』を読みました。

    「筒井康隆」の作品は2年半前に読んだ『ジャズ小説』以来なので久しぶりですね。

    -----story-------------
    旅をすることがおれの人生にあたえられた役目なんだ。
    集団転移、壁抜けなど不思議な体験を繰り返し、二度も奴隷の身に落とされながら、生涯をかけて旅を続ける男「ラゴス」の目的は何か?

    北から南へ、そして南から北へ。
    突然高度な文明を失った代償として、人びとが超能力を獲得しだした「この世界」で、ひたすら旅を続ける男「ラゴス」。
    集団転移、壁抜けなどの体験を繰り返し、二度も奴隷の身に落とされながら、生涯をかけて旅をする「ラゴス」の目的は何か? 
    異空間と異時間がクロスする不思議な物語世界に人間の一生と文明の消長をかっちりと構築した爽快な連作長編。
    -----------------------

    「徳間書店」が発行するSF雑誌『SFアドベンチャー』の1984年(昭和59年)4月号から1986年(昭和61年)6月号にかけて連作形式で不定期連載された作品… 2014年(平成26年)頃、スタジオジブリが「筒井康隆」にアニメ化を持ち掛けたが断られたというデマを発端に増刷10万冊を超えるヒットになったという珍しいエピソードを持つ作品です。

     ■集団転移
     ■解放された男
     ■顔
     ■壁抜け芸人
     ■たまご道
     ■銀鉱
     ■着地点
     ■王国への道
     ■赤い蝶
     ■顎
     ■奴隷商人
     ■氷の女王
     ■解説 村上陽一郎

    高度な文明を持っていた黄色い星を脱出した1,000人の移住者が「この世界」に着いた… 人々は機械を直す術を持たず、文明はわずか数年で原始に逆戻りしたが、その代償として超自然的能力を獲得した、、、

    それから2,200年余り経った時代、「ラゴス」は一生をかけて「この世界」を旅する……。


    「ラゴス」の旅と人生が、12のエピソードで綴られていました… 読者も、説明なく、いきなり「この世界」へ放り込まれて、「ラゴス」と旅を始めることになるので、なかなか物語の世界観に入り込めなかったですねー 

    『壁抜け芸人』に登場する、壁を抜けることのできる芸人「ウンバロ」… 『たまご道』のムラサキコウの卵が石畳に埋め込まれている石造りの町… この二つのエピソードが印象的でした。

  • 筒井康隆という名のラゴスという男があちこちで女を作る話としか思えなかったです
    面白そうな要素もちらほらあったけど、それを汲み取ろうとするだけの元気が出なかった

  • 僕には、まだ早かった気がした(笑)
    この小説の伝えたいこと3割は理解できればいいなと思いつつ感想を書きます。
    率直な感想としては、色んな超能力を持った人との触れ合いや考え方、文化の違いを新鮮に感じ取り、楽しく読ませてもらった。それと同時に、今の現状に満足せず旅を続けるラゴスという人物に憧れと敬意を抱きました。
    今あるしがらみを振りほどき、旅をしたいです

  • 主人公がどうにも好きになれなかった。読み進めるのを億劫に感じながらも、旅の目的だけが気になって最後まで頑張ったが、ラストで「え?これだけ?」と拍子抜け。
    三人の女性と夫婦になり、うち二人とは子供まで作り、兄嫁とも恋仲(?)になりながら、かつて出会った少女のことをいつまでも忘れない。奴隷にされ奴隷商人と打ち解けたかと思えば、その奴隷商人が死刑になっても何の感慨もない。女に出会うと感想は「色気があるかないか」で、だいたい惚れられる。男たちからは何かにつけ一目おかれ出世する。しばらくするとそこを去ってまた別の土地へ。
    やたらと常識人ぶって謙虚なことを言うわりに地位も女も手にしては飽きたら捨てる。なぜこの男がこんなにもてるのかさっぱりわけがわからないし、何を考えているのかもわからない。何かにつけて「自分は何でも知ってます、無知な皆さんに教えてあげましょう」といわんばかりの態度で偉そうだし、こんなやつ絶対嫌われるだろ、と思うんだけど他の登場人物からは好かれているのはラゴスの口数が少ないからなんだろうか。
    ハーレム設定のラノベを読んだような気分。男の人は好きだろうな、と思った。

  • しばしば色々なところで紹介されている本である。このタイトルを目にする機会が多く、手に取って読み始めてから2週間程経った。
    初めはライトノベル作品であるキノの旅と似た雰囲気を持つ小説かと思ったが最後まで読んでみて、どこか違うなと感じた。私はキノの旅の方が好きです。
    主人公のラゴスモテすぎ!っていう風に感じちゃいました。ほかの方も言ってますが、男性的ファンタジー。

    ページ数は250ページと少なめで、あっさり読めそうな厚みではある。が私自身の好みには合わなかったようで、読み切れる気がしなかった…。面白みを全く感じられず、ラストも尻切れトンボな感じ。読み終わっても余韻も感動もなく。小説にはエンターテイメント性を求めてしまう。
    また歳を重ねて改めて読み返せば味が出るのかも。
    主人公が本を読み耽り学を重ねていく章は好きでした。私もずっと本読み続けられたらなぁってラゴスがちょっと羨ましかったかも。

  • 正直何がいいのかよくわからなかった

  • よくわからなかったです。色んなサイトで「読むべき本!」と紹介されていますし、期待は大きかったのですがね。個人的に合わないのかもしれません。表紙を見て旅欲はすすられました。またいつかリベンジしたいです。

  • なんだこりゃ。どこを楽しみに読み進めればよいのでしょうか。なんでこんな評価高いの?自分の感性に自信なくしちゃいました。。

  • う~ん....
    私には面白さがまったく分からなかった。残念。

  • 主人公が行く先々で大して何もしないうちに美女に好かれまくるってのがどうにも受け入れられず…。きちんと読めば色々深かったのかもしれないが全体的にただただモテて頭いい俺スゲー!な小説だった。

著者プロフィール

小説家

「2017年 『現代作家アーカイヴ2』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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