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- Amazon.co.jp ・本 (608ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101211855
作品紹介・あらすじ
家康の孫娘、和子【まさこ】は「徳川の血を引く天皇の誕生」という悲願のため、後水尾天皇のもとに入内した。二度と、江戸の土は踏めぬ――。一触即発の朝幕関係、待望した皇子の夭折【ようせつ】、夫帝の突然の譲位。次次と襲いかかる荒波を持ち前の天真爛漫【てんしんらんまん】さと芯の強さで乗り越え、彼女は両家の対立を超えた存在となってゆく。歴史上唯一、皇后となった徳川の姫の、稀有【けう】な生涯を描いた大河長編。『華の譜』改題。
感想・レビュー・書評
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徳川秀忠とお江与の末娘、和子は、徳川の血をひく天皇の誕生という幕府の悲願のため、14歳で後水尾天皇のもとへ入内する。
父帝や幕府への鬱屈を抱え、和子に対しても冷ややかな目を向けていた後水尾天皇だったが、和子のまっすぐな気性に触れ、次第に警戒を解いていく。
信頼を得たと思っていた矢先の後水尾天皇の突然の攘夷、子たちの夭折、そしてまた知らされなかった院の出家。国母として存在感を増すごとに大きくなる和子の苦悩を丁寧に描く。
実の子だけではなく、その生涯で多くの養子、養女格の人々を庇護し縁を広げた和子がこの時代に生きた意義を思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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