警官の血 下 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 2013
感想 : 170
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  • Amazon.co.jp ・本 (467ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101223230

感想・レビュー・書評

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  • 凄まじく緊迫感のある長編。サスペンス。戦後の上野から始まる親子孫と三代の警官の生きざまと時代を超えて謎が解明される過程。警察小説としてこれ以上面白いものってめったにないでしょう。

  • 面白かった。推理小説というより、親子孫と3代にわたる人間ドラマとして。「笑う警官」がイマイチだったので、この人の作品しばらく読んでいなかったけど、コレはイイ!

  • 常々思うのは、大当たりは期待してない時に引く。
    ずっと読みたいと思ってた本や、人に勧められた本なんかは「どんな面白い話だ?これが伏線か?これは叙述か?」と気合が入りすぎて良くない。
    例えば、5冊読みたい本を買って、4~5番目に読む本。その程度の期待で読む時に当たりが多いように思う。
    今作もそうだった。

    全編に横たわる謎の含み具合が甘美で、中盤も非常に丁寧で読み手を惑わせず、ネタバレは飛ばして、今まで味わったことが無い人間ドラマでした。

  • テレビドラマを先に見ていたのですが俳優のイメージと違和感なく読めました。警察小説と言うより人間(親子)ドラマ。民雄編が特に濃い。

  • 下巻は安藤民雄の谷中駐在所での活躍と遭難、息子和也の警察署内での密命と顛末を描く。年代は昭和60年から平成12年ごろまでの15年間。昭和23年の男娼の殺人事件、昭和32年の国鉄職員の殺人事件の謎と祖父清二の死に関する謎を和也も追い始める。謎解きについては、ある程度展開が読めてしまうが、警察の正義という問題も絡まり、読み応え度は損なわれていない。
    捜査第4課の加賀谷警部は魅力的。テレビドラマでは佐藤浩一が演じたらしいが、適役だと思う。
    下巻も一気読みした。海外小説の名作「警察署長」も面白かったが、やはり国内小説であるこちらのほう取っ付きやすい。

  • 面白かったので一気読み。

  • 素晴らしい! 上下巻一気に読み終えてしまった。

  • 和也の章からがすごかった。たたみかけるようにエンディングにもっていく。祖父や父とは違うタイプの警官になったが、二人の血が濃く受け継がれた結果がこうなったのもまた面白いものだ。

  • [BOOKデータベースより]
    安城民雄は、駐在として谷中へと還ってきた。心の傷は未だ癒えてはいない。だが清二が愛した町で力を尽くした。ある日、立てこもり事件が発生し、民雄はたったひとりで現場に乗り込んだのだが―。そして、安城和也もまた、祖父、父と同じ道を選んだ。警視庁捜査四課の一員として組織暴力と対峙する彼は、密命を帯びていた。ミステリ史にその名を刻む警察小説、堂々たる完結篇。

  • 学生運動ネタがよい。

著者プロフィール

1950年北海道生まれ。79年「鉄騎兵、跳んだ」でオール讀物新人賞を受賞しデビュー。90年『エトロフ発緊急電』で山本周五郎賞、日本推理作家協会賞を、2002年『武揚伝』で新田次郎文学賞、10年『廃墟に乞う』で直木賞、16年に日本ミステリー文学大賞を受賞。他に『抵抗都市』『帝国の弔砲』など著書多数。

「2022年 『闇の聖域』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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