朝日のようにさわやかに (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
3.24
  • (69)
  • (209)
  • (364)
  • (111)
  • (23)
本棚登録 : 3319
感想 : 262
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (366ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101234205

作品紹介・あらすじ

葬式帰りの中年男女四人が、居酒屋で何やら話し込んでいる。彼らは高校時代、文芸部のメンバーだった。同じ文芸部員が亡くなり、四人宛てに彼の小説原稿が遺されたからだ。しかしなぜ…(「楽園を追われて」)。ある共通イメージが連鎖して、意識の底に眠る謎めいた記憶を呼び覚ます奇妙な味わいの表題作など全14編。ジャンルを超越した色とりどりの物語世界を堪能できる秀逸な短編集。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 「水晶の夜、翡翠の朝」
    ヨハンの後日談?スピンオフ?を読み返しにきました。そしてまた『麦の海に沈む果実』読もっかなって。
    「ご案内」高圧的注文の多い~
    「あなたと夜と音楽と」ラジオパーソナリティ
    「冷凍みかん」グロい蜜柑、スーパーボールみたいなものを想像します
    「赤い毬」これは…暗示されているものは…月経や妊娠??
    「深夜の食欲」疑心暗鬼のホテルのボーイ、深夜のルームサービス
    「いいわけ」
    「一千一秒殺人事件」
    さらっと“鈍色(にびいろ)”が登場して、このあと読むつもりの新作が思い浮かぶ。ずっと大好きな作者ですが、こういう言葉の選び方がとても好きです。
    箱庭を眺める擬人化された星、、、最近アンデッドアンラックで似たような概念を感じた

    「おはなしのつづき」
    この物語はどこに向かっているのか、、、とぞくぞくする
    ⇒これ国語の時間に読んで状況を想像して書くっていう授業してみようかな

    「邂逅について」この少女は作者自身?そして『麦の海に沈む果実』の構想を練っているように感じてドキドキしました

    「淋しいお城」みどりおとこ、、、このあと本編を読みます

    「楽園を追われて」
    「卒業」スプラッタ!!『錆びた太陽』(2017刊なのでかなり後の作品ですが)を思い出す
    「朝日のようにさわやかに」
    デジャブの突き止める、自分の中にだけある連想ゲームのように浮かんでくる記憶を列挙する、とりとめもない心の内を明かしていく内容、好きです

  • スプラッタ物は個人的に NG でしたけど、全体的にえもいわれぬ不思議な感覚にとらわれてしまう。

  • どれも面白かった。「冷凍みかん」、「深夜の食欲」、「淋しいお城」が特に好き。
    「淋しいお城」が『七月に流れる花』の予告編とのことなので、本編も読む。
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    葬式帰りの中年男女四人が、居酒屋で何やら話し込んでいる。彼らは高校時代、文芸部のメンバーだった。同じ文芸部員が亡くなり、四人宛てに彼の小説原稿が遺されたからだ。しかしなぜ……(「楽園を追われて」)。ある共通イメージが連鎖して、意識の底に眠る謎めいた記憶を呼び覚ます奇妙な味わいの表題作など全14編。ジャンルを超越した色とりどりの物語世界を堪能できる秀逸な短編集。

  • 2023/11/11-11/15

  • ホラーも、ミステリーも、リアリティのあるものも、SFっぽいものも、全部楽しめる一冊でした。
    特に、館•お屋敷が舞台の話が、どれも得体の知れない奇妙さがあって気に入りました。

  • もう少し先が読みたい短編集。
    あとがきを読んでまた読みたくなった。

  • 姫路大学附属図書館の蔵書を確認する→https://library.koutoku.ac.jp/opac/opac_link/bibid/SS00009494
    (所蔵は文庫本ではなく、単行本です。)

  • 水野理瀬のパートナーである「ヨハン」が登場する「水晶の夜、翡翠の朝」が良かった。ヨハン君は非情なのだ。

    「淋しいお城」には「みどりおとこ」が登場。驚いたのは、彼の存在する意味や受け継がれている様子も明かされていたことだ。

  • 一番面白かった話は「あなたと夜と音楽と」。「冷凍みかん」は発想が面白くて好き。「淋しいお城」も面白いなと思ったら続編があるそうなので読んでみたくなった。他の作家は分からないが、恩田陸の短編集は高確率で長編の番外編が収録されている気がする。

  • ファンタジーからホラーまで色々なジャンルの物語が詰まった短篇集。
    本当にジャンルが様々なので物語が始まって数ページ読んで雰囲気を掴むまでの時間が楽しかった。
    ただそういう感じで終わるのか〜という作品も多く、ちょっと不完全燃焼な部分も。
    最後まで苦手な物語だったという事もあったりでそこでマイナスポイントしちゃいました。
    ただどの短篇も世界観が作り込まれていて物語にしっかり引き込んでくれるのが恩田作品らしいなと思いました。
    どのお話も短いので軽く読み切れるのも良いポイント。

全262件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1964年宮城県生まれ。92年『六番目の小夜子』で、「日本ファンタジーノベル大賞」の最終候補作となり、デビュー。2005年『夜のピクニック』で「吉川英治文学新人賞」および「本屋大賞」、06年『ユージニア』で「日本推理作家協会賞」、07年『中庭の出来事』で「山本周五郎賞」、17年『蜜蜂と遠雷』で「直木賞」「本屋大賞」を受賞する。その他著書に、『ブラック・ベルベット』『なんとかしなくちゃ。青雲編』『鈍色幻視行』等がある。

恩田陸の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×