神様がくれた指 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (647ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101237336

感想・レビュー・書評

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  • 電車内ですりをする辻は出所した日に、少年少女のスリ集団に遭遇し利き手にけがをする。ケガをした辻を助けてくれた昼間という占い師の青年。辻と昼間と、犯人たちとというお話。中盤から話が長すぎて中だるみした後に、一気に結末で畳んだという印象。もう少し短ければ不用意に引き延ばした感じも受けなかったし、結末ご都合主義には感じなかったと思う。

  • 不安定な繋がりを持った人たちが、不安定な生き方を自分なりの意地で生きようとする少し危うい物語。
    こういう危うい人たちの暴力を伴う場面はどうしても好きになれません。

  • タイトルは
    「神様がくれた指」。

    キレイに響く言葉だけど、
    その指は
    「スリ」
    に使うための指だった。。。

    なんて、物語の最初っから「スリ」やら、
    ギャンブルにハマって借金をしてしまう占い師やら、
    大丈夫かな、と思える面々が物語を飾る。

    でも、スリとしてのプライドや、
    大事な人への愛情、
    占い師としての人への接し方、、、
    などなど、心が見えれば見えるほど
    「危ない」
    と思っても引き込まれていく。

    結局最後に心に残るのは
    「大事な人を助けたい」
    という想い。

    ハラハラドキドキも多いから、
    暑い夏、怖い話の代わりに
    読むのがオススメです。

  • ぬるっと終わった。
    クライマックスはドキドキしたけど、着地がぬるっとしていて不完全燃焼。

  • スリと占い師が主役の物語。

    出所してきたばかりの主人公スリのマッキーは、いきなり電車で少年スリ団に身内が被害にあう。
    そのスリ団の一人を追いかけ問い詰めようとするところから物語は進んでいく。

    そのスリにマッキーはのされ、そこをもう一人の主人公の占い師 昼間に助けられ おかしな同居生活が始まる。

    被害にあったスリ仲間の為に必要に少年スリ団を探していき、ついに対決となるが最後まで不利に不利に。

    最後は警察に助けられるような感じで、なんかしっくり来ないのでこの評価。

    新刊として出た当時にこのミスでランクインし 読みたいと思っていて少し前にこの文庫を手に入れたんだが、この題名と女性作家さんということもありなんか文学ぽく勝手に思っていて、なかなか読む気にならずにいた。
    読んでみるとサクサク読みやすく、文学とは反対のコミカルな語り口でスイスイ読んでしまった。

  • ギャンブル好きの金なし占い師、才能のあるスリ、この出会いから物語は始まる/ 想像していた内容とだいぶん違った/ 逆転を賭けてコンビを組んで仕事をするような話かと思った/ 後半のいざこざが少し荒唐無稽でもったいない/ 話も落ちたんだか落ちていないんだか微妙/ 前半は読ませる/ 咲との関係性ももっと盛り込んだ方がバランスがよい/ ちょっと設定がもったいないかな/ 

  • 2019.5.30
    終盤からの盛り上がりがよかった!
    主人公の人柄が周りの人からの印象で徐々に分かってきて、すごく好きになってしまった。
    不思議でした。

  • 人と人の繋がりには場所や相手は選ばない。
    スリと占い師。
    接点がまるで無い異色のコンビの間に、友情のような絆が出来る。共通点がなさそうで、お互いに共感できる何かがあって、きっとそんなところに惹かれあったのだろう。

  • ちょっと分からなかった。何をいいたいのか。

  • スリの男と占い師の男。偶然の出会いからお互いを理解して友情が育まれていく。どちらも魅力的だ。 
    スリは衝撃的な事件からある若者達を探しはじめ、占い師は客として来た女子高生の事が気になってしまう。そして繋がっていく人間模様。
    味わい深い作品。

著者プロフィール

1962年東京都生まれ。1989年、「サマータイムで」月刊MOE童話大賞を受賞しデビュー。『イグアナくんのおじゃまな毎日』で98年、産経児童出版文化賞、日本児童文学者協会賞、99年に路傍の石文学賞を受賞。ほかの著書に『しゃべれども しゃべれども』『神様がくれた指』『黄色い目の魚』日本代表リレーチームを描くノンフィクション『夏から夏へ』などがある。http://www009.upp.sonet.ne.jp/umigarasuto/

「2009年 『一瞬の風になれ 第三部 -ドン-』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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