その時、殺しの手が動く―引き寄せた災、必然の9事件 (新潮文庫)

  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (317ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101239156

作品紹介・あらすじ

「まさか、自分が被害者になろうとは」女は、男は、そして子は、何故に殺められたのか。その「手」は次に、誰の背後に下りるのか…。焼殺、絞殺、刺殺に射殺。刹那見る血塗られた結末は、定められた運命なのか。それとも「私」が呼んだのか。今し方までの笑みがぷつりと途絶えた時、市井の人が奈落に落ちる-。誰をも襲う惨劇、現代の狂気を描くノンフィクション集。好評シリーズ第三弾。

感想・レビュー・書評

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  • 巻末の中村うさぎさんの書いた解説が良かった。
    氏の本を読んだことはないが、読んでみてもいいかなと思った。
    本編はウィキペディアで見られるようなものなので普通。

  • 昔と比べて短絡的な殺人が増えた。この本には9つの殺人事件の真実が書かれている。不倫関係の縺れからの放火、若い女性を暴行した後、自分が捕まるのが怖いがために無抵抗の被害者に火をつけて殺した男。いろんな残酷な事件がある。やりきれないと思ったのは加害者自身が親から酷い扱いを受けてきたケースもままあるということ。親から愛されて育ってきたら、悲惨な事件は起こらなかったのかと考えてしまう。

  • おなじみ新潮45シリーズ。平成13~14年の事件。知らないものばかりだった。特に未解決のAV女優とその彼氏というか、男友達というかが殺された事件。ネットでも調べてしまった。AV嬢というのは何かと事件に巻き込まれるそうだ。まぁ暴力団とか裏社会とつながってそうだもんな。でもたいてい女の人側は騙されてんだろうなぁ。かわいそうに。しかし、心中とも思われてちゃんと捜査されたんだろうか。隣人トラブルも怖い。やっぱ家なんか買っちゃだめだよな。

  • 宇都宮「散弾銃」の犯人の気持ちは良く分かる。
    「虐待日記」は読むの辛かったなぁ…子供は好きじゃないけど虐待する親は大嫌い!!最低な人間や!!

  • 以前に読んだ『凶悪』のような事件ドキュメントの短編版。小ぶり感は否めない。一番読み応えがあったのは、中村うさぎによる解説。さすがである。

  • さすがに4冊目になるとマヒしてくるな…

    AV女優「桃井望」変死事件は
    直撃世代の思春期ボーイたちなら
    記憶に新しい事件のはず。

    面白かった順(エグかった順)に並べると

    第四作

    第一作

    第二作

    第三作

    かな。

    背筋も凍るノンフィクション事件、
    夏の夜長にぜひどうぞ。

  • 『殺人者はそこにいる』『殺ったのはおまえだ』に続く、
    「現代の狂気を描く」ノンフィクション集シリーズ第三弾。
    うぁぁ、また読んじゃった。
    律儀に三冊目。
    記憶に新しい事件ばかりで、ああ、あれかぁ、と思いながら。
    でも、
    一番ハッとさせられたのは“浪費女王”中村うさぎサンによる
    巻末の解説中の《家の汚さは内面の混沌と荒廃を表す》という
    一言だった。
    成程、それは頷ける気がするなぁ。
    私自身、
    過去に二度ほど精神的に相当追い詰められたヤバイ時期というのを
    経験しているが、振り返ってみると、
    いずれの期間も部屋の中はきちんと整頓され、すっきりしていた。
    開けなきゃ分からない戸棚の中、なんていうのを除いて、
    ですが(^_^;)。
    思い返すと結構アブナイ思考状況だった筈なんだけど、
    ちっとも散らかってなくて、
    いつ他人が訪ねて来ても「どうぞ上がってそこ座って」
    と言える状態をキープしていた。
    と、いうことは、まだまだ余裕綽綽、
    全然ガケップチなんぞじゃなかったという訳か。
    ははぁん(笑)。
    しかし、お蔭で現在も別の場所にて、
    まったり安穏と暮らしているし、
    室内はやっぱり一定のレベルを保って
    真っ当な片付き加減ですばい。

  • 殺人事件を色々と書いている。でも、なんだか的を射ていない感じだった。

  • 「新潮45」編集部による殺人事件のオムニバス。

    前作「殺ったのはおまえだ」ほど有名な事件を集めていない。
    しかし、事件には考えさせられるところが多い。

  • 「事実は小説より奇なり」シリーズ第三弾。女の事件簿。マスコミ報道の裏にある事件の真実に迫る。どれも痛ましくやるせない。このような犯罪に犯人たちを駆り立てるまでに、何かしらの救いが無かったことが悔やまれ、嘆かわしい•••。

  • 4101239150  317p 2003・6・1 ?

  • かつて新聞、テレビ、見聞した事件を文庫で振り返る。当時、気にはなっいたが、事件のその後に全く関心を払っていなかった事件を興味深く読んだ。

  • 重大事件のドキュメンタリー。一連のシリーズの3冊目となる。

    サブタイトルに「引き寄せた災、必然の9事件」とあるように、動機やきっかけがはっきりしている事件が多く扱われており、自分が読んだ2冊ほどの不気味さは感じなかった。

    シリーズ中初めて児童の虐待事件が取り上げられている。育児放棄と虐待の連鎖は悲しい。

  • 「事実は小説より奇なり」なんて陳腐なことを言う気はないけど、現実まじこわい。理不尽すなあ

  • 03.8.13

  • PART3です。

    9つの事件について、多角的に分析。
    本当によく書かれていると思う。

    そして、未解決事件については、読んでいるだけでも辛くなる。

    有名な事件も含まれていたりして、ああ、あの事件か…と記憶に新しいものもある。

    どちらにせよ、人は狂ってしまうとこうなってしまうのか…と肩を落とさずにはいられなかった。

  • 色んな事件のいきさつが書いてあるだけだけど、そういう事に興味のあるあたしには面白かった。
    家庭環境って大事だねえ。

  • 生まれながらにして背負ったなにものかが、殺人という形に結実するか、普通の一生として過ぎていくか。他人事じゃない。

  • 読み物としてはおもしろいが、やや脚色が過ぎる。
    深く突っ込んだワイドショーのような印象。

  • 「殺戮者は二度わらう」に続き、こちらも「新潮45」の事件ルポ集。
    取り扱った事件の数も同じで9つ。
    小説とは違う、ノンフィクションに特有の生々しさが記事の中に散見し、何気ない語句の中にゾッとするほどの恐怖を呼び起こされる箇所がある。特に犯人の吐き出す言葉は、これといって飾っていない箇所ほど異様な心理状態が垣間見えてぞくりとする。

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