- Amazon.co.jp ・本 (370ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101255279
感想・レビュー・書評
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素敵な本だ。
やはり阿刀田高らしくぞくっとする話が多く、好奇心が強くそそられるのだが、この本の表題にもなっている最後の『花あらし』で今までさんざん高くなった心拍数を 切なくも美しく鎮めてくれる。終わりのキレの良さに物足りなさを感じつつも少しずつ少しずつ人を思う気持ちが桜のきれいな薄ピンクとともに心に浮かび、何とも表現しがたい哀愁が漂う。素晴らしい短編集。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「白い蟹」は何ともいえない恐怖を感じました。
阿刀田さんは本当な幅広い引き出しを持っておられる。
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美しい文章から紡がれる少しゾッとする短編。やっぱり表題作「花あらし」が最高の美しさ。ざぁっと花あらしが吹き荒れ涙が止まりませんでした。
さすがの阿刀田高。 -
短編集だった。ブラックユーモアとか、純粋ものとか…歴史ものとか、短いからちょっとずつ読むのがいいかも。
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これも面白い
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淡々とした作品が多い
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短編集。ブラックジョークとちょっぴり怖い要素が満載。全12話。
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新規購入ではなく、積読状態のもの。
2010/7/17〜7/20
阿刀田氏の短編集。「迷路」、「白い蟹」、「選抜テスト」、「暗い金魚鉢」、「予言の研究」、「第二の性」、「すきま風」、「明日の新聞」、「杳として」、「大心力」、「鰐皮とサングラス」、「花あらし」の計12編の氏特有のブラックかつエスプリに富んだ作品が並ぶ。個人的なお気に入りはロマノフ王朝の最後を題材にとった「白い蟹」、愛人ができ妻の死を願う主人公の悲哀をえがく「大心力」、死別した夫に想いをはせる「花あらし」の3編か。解説の黒井千次氏も「白い蟹」、「花あらし」をベスト1,2に挙げていた。だからどうってことは無いが、私の読み方もそう外れていないのだろう。 -
日常生活の中によくある憂鬱な出来事に遭遇しても、うまくやり過ごせると思っていたのに、ある日すぽんと落とし穴に嵌まってしまった。そんな感覚です。
小さな因果、皮肉、因縁、違和感が大きく人の道を変えるんですね。 -
本のタイトルにもなっている「花あらし」という短編が綺麗で好き。