- Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101263816
感想・レビュー・書評
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「近代秀歌」「現代秀歌」のつながりで読む.
歌人,細胞生物学者の永田和宏さんが妻で歌人の河野裕子さんを看取った記録.
私自身,あまり元気でないので,闘病記などはあまり読まないようにしているのだが,この本は読んでよかった.闘病中は本人はもちろん家族みんなが大変だったようだが,本の記述は理性的で節度があり,自身が尊敬する歌人へのオマージュになっている.
いくつもの短歌が載っているが,あまり短歌の世界を知らない私でも読みやすく,そして心にしみる.
夫婦というものを改めて考えさせる本でもあった.詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
久しぶりに歌集を手にとった。言葉の持つ深さに驚く。わずかな言葉でも、こんなにも想いは届くもんなんですね。
永田さん河野さん夫婦の愛情の深さに心温まりました。
#読書 #読書倶楽部 #読書記録
#歌に私は泣くだらう
#永田和宏
#歌集
#2016年65冊目 -
河野裕子と永田和宏。
歌人というのはすごい。短い言葉で日々の気持ちや出来事を切り取って保存していく。
死が近づいて来る日々を、これまでの営みを、夫婦それぞれの目線で振り返る。
当たり前の日常がありがたく感じられ、涙ぐみながら読んだ。 -
良書。筆者の、過去を振り返る冷静な描写と、闘病中、折々に詠まれた歌の躍動感が絶妙に織り交ぜられていて、過度に悲観的にもならず、楽天的にもならず、読みやすい。でも泣ける。歌人としても科学者としても一流の筆者ならではの一冊。