- Amazon.co.jp ・本 (623ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101284217
感想・レビュー・書評
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まず、見るべきはタイトルでも粗筋紹介でもなく、著者の略歴だったと言うべきだろうか。
タイトルと粗筋を読んでは、私のように間違った印象を受ける可能性があるからだ。
略歴を先に見れば私のような間違った判断をする可能性はだいぶ減るのではなかろうか。
先に言っておくがこれは推理小説ではない。
これだけで気付かれた方も多いと思うが、あえて言っておくと私はこれを推理小説だと思って読んだのだ。
この勘違いは、多くの作品をつまらなくする思い込みである。
後日、書評を書くこともあると思うが岡嶋二人のクリスマス・イヴという作品でも私は同じ様なミスを犯した。
なので言っておく。これはSFに分類されるのではないだろうか?
この小説のタイトルにも出ている『吾輩は猫である』は夏目漱石の著作である。
今回紹介したこの本は、この小説を下敷きとした二次創作である。
日本に置いて、日本の中等教育高等教育を受けたものならば誰もが知っているであろう。私はこの原作である漱石の著作に特別の思い入れは無い。
私には推理小説として読んでしまった期待感からか、拍子抜けした感もあり、残念に思うところが多々ある。気の抜けた感じだ。
原作を愛する人が読んだならばどのような反応をするのか大変興味深い。
しかし、後書きによって知ったこの二つの著作については興味を持ったので後日機会があれば是非読んでみたい。
贋作吾輩は猫である 内田 百聞
続吾輩は猫である(旧題・それからの漱石の猫) 三四郎
推理小説ではないというのは充分に解っているのでそのような期待はもちろんしていないので安心なされると良いだろう。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
どっこい生きてた猫の『吾輩』がなぜか上海に渡り、中国猫の寅君やらドイツ猫の将軍、フランス猫の伯爵、ロシア猫のマダム、イギリス猫のホームズとワトソンらと共に謎を追え!てな感じ。猫たちの掛け合いがムチャクチャ面白い。文体も漱石をちゃんと模倣。ニヤニヤしちゃいます。…がSFファンタジーならそう言ってくれ。なんかなあ。前半は面白かったのに。