三たびの海峡 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 75
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  • Amazon.co.jp ・本 (465ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101288048

感想・レビュー・書評

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  • 01.1.18

  • 舞台は植民地時代の朝鮮と日本から始まる。仕事がないため日本に渡った朝鮮人が、炭鉱で働く中での様々な葛藤がえがかれています。終戦後、韓国に帰った主人公は、何十年も日本を訪れていなかったのだが、ついに訪れる機会が来て…

    最後まで読み終えて、なるほどなぁって感じの内容でした。

  • 人生の間に三たび海峡を渡る男性の話

    一度目は日本への強制徴集

    二度目は故郷への帰還

    二度と渡るまいと決めていた日本への海峡を渡った男性の真意は・・・?


    現在と過去が行ったり来たりする形式の中で
    鮮やかに見えてくる景色・心情
    時には目を背けたくなる光景も浮かび胸が熱くなりました

    私たちの祖先が行ってきた戦争の悲劇
    二度と繰り返してはいけないことなのに 忘れてしまいがちなこと

    それは 日本が発展していく中で無かったことにしてしまいたいことなのかもしれない

    私にわかることなんてほんの一握りだと思う
    それだって真実ではないかもしれない

    教科書には載らない方向から戦争を見ることで
    敗戦国であった日本の姿を垣間見た気がした作品でした

  • 09/05/02

  • 戦中戦後。韓国と日本。

  • 厳しい内容。でも落ち込まずに読めたのは、朝鮮部落や、飯場で供される朝鮮家庭料理の表現が豊かで美味しそうで・・・。不謹慎かもしれませんが白い炊きたてご飯が欲しくなりました。読んで、知っておいて良かったと思える一冊でした。

  • 色んな過去があるんだなぁ。
    個人にも、日本という国にも。

  • 太平洋戦争中の日本と韓国(朝鮮半島)の間に起きた、いや起こした悲惨な歴史と、それに関った一人の韓国人がとった歴史との決着について語られている。抑揚を抑えた記述が余計身にしみる。
    どの時代も戦争は石炭や石油などのエネルギーを巡って起こるんだと感じた。

  • なぜ彼は3度海峡を渡ったのか。

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著者プロフィール

1947年、福岡県小郡市生まれ。東京大学文学部仏文科卒業後、TBSに勤務。退職後、九州大学医学部に学び、精神科医に。’93年に『三たびの海峡』(新潮社)で第14回吉川英治文学新人賞、’95年『閉鎖病棟』(新潮社)で第8回山本周五郎賞、’97年『逃亡』(新潮社)で第10回柴田錬三郎賞、’10年『水神』(新潮社)で第29回新田次郎文学賞、’11年『ソルハ』(あかね書房)で第60回小学館児童出版文化賞、12年『蠅の帝国』『蛍の航跡』(ともに新潮社)で第1回日本医療小説大賞、13年『日御子』(講談社)で第2回歴史時代作家クラブ賞作品賞、2018年『守教』(新潮社)で第52回吉川英治文学賞および第24回中山義秀文学賞を受賞。近著に『天に星 地に花』(集英社)、『悲素』(新潮社)、『受難』(KADOKAWA)など。

「2020年 『襲来 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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