老師と少年 (新潮文庫)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (120ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101304816

感想・レビュー・書評

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  • 悩みを抱えた少年が、老師の元を訪れて話をするお話です。 全編を通して、禅問答を読んでいるような感じでした。老師が答えを出さない(=出せない)のはいいとして、内容的にもう一歩踏み込みが足りないような気がしました。

  • 禅僧の南直哉氏の書いた本。老師と少年の対話を通して禅の考え方を伝える。
    個人的には寓話で語る本書よりも「生きづらさはどこから来るのか」のようなノンフィクションの方が密度が濃くて良かった。

  • 表紙裏
    ぼくはいつか死ぬ。たったひとりで。なのに、大人は平気で生きろと言う。理由なき世界に生み落とされた少年は、「ただ死んでいく」のではなく、自ら「生きていく」ことを選びたいと願った。そして、月に照らされた森を抜け、老師の庵へとたどりついた――九夜にわたる問答を通して語られる、命の苦しみ、尊さ。気鋭の禅僧の精錬された文章とその行間が、魂へ深く突き刺さる現代人必読の物語。

  • 題名の通り、少年と師がえらく象徴的な言葉で人の実存を問答方式で語っています。

    抽象的で象徴的なだけに、深い物語のようです。

    一回読んだだけでは理解できませんでした。

  • 「生きることが尊いのではない。生きることを引き受けることが尊いのだ」

    「生きる意味より死なない工夫」

    みたいな。

  • ヨンダくんのバンダナが欲しくて、むむーっと迷って購入。
    解説が土屋アンナで、文章までうるさくて好きじゃなかったから。

    凄く短いのだけど、哲学的な気分でもなく時間がかかった。
    お坊さんが書いた説教(教えを説く)本。
    少年が老師に生きていく苦しさを訴え、老師は少年に苦しみは苦しみのまま、答えのない事柄がただあることを説く。
    結局は答えなどないというちょいと難しい感じ。
    でも、人間とはそういうものなんですよ〜というのは、
    なんだか救われるのかな。

    あと、直接的な書き方はあんまり好きじゃないかも。
    『論語』みたいに答えがあるわけじゃないし、
    諭す系なら『山月記』とかが好きかな。


    なんか…今は遠くに見える。
    考えたくないのかも。
    また読みたいときがくるかな。

    小さいときは哲学書が好きだったのにね。

著者プロフィール

1958年生まれ。早稲田大学第一文学部卒業後、大手百貨店に勤務。1984年、曹洞宗で出家得度、同年、大本山永平寺に入山。以後、約20年の修行生活を送る。2003年に下山。現在、福井県霊泉寺住職、青森県恐山菩提寺院代。著書に、『語る禅僧』(ちくま文庫)、『日常生活のなかの禅』(講談社選書メチエ)、『「問い」から始まる仏教――私を探る自己との対話』(佼成出版社)、『老師と少年』(新潮文庫)、『『正法眼蔵』を読む――存在するとはどういうことか』(講談社選書メチエ)、『出家の覚悟――日本を救う仏教からのアプローチ』(スマラサーラ氏との共著、サンガ選書)、『人は死ぬから生きられる――脳科学者と禅僧の問答』(茂木健一郎氏との共著、新潮新書)など多数。

「2023年 『賭ける仏教 出家の本懐を問う6つの対話』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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