- Amazon.co.jp ・本 (239ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101315133
感想・レビュー・書評
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あの春、おばさんと、テツと、猫たちと、私。それだけが、世界のすべてだった。
春というと楽しいだけでなく、新しい環境での生活が始まり心が不安定になる時期でもある。誰だって悶々として怪物が夢に出てくるかもしれない。
そんな時怪物に飲み込まれないように誰かがそばにいてくれるといいな。トモミにとってのおばさんやテツや猫たちやおじいちゃん、そして私にとっての母のような誰かが。人生どうしようもない事もたくさんあるけど勇気をもって乗り越えていこうと思えた作品。-
ちょうど、どうしようもないことを乗り越えるしかないところにいるので、この本、読んでみます。読む本のヒントをありがとうございます。ちょうど、どうしようもないことを乗り越えるしかないところにいるので、この本、読んでみます。読む本のヒントをありがとうございます。2018/03/17
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nohohonさん♪
コメントありがとうございます。
ちょうど春なので読むのにいい季節ですね。
私の感想が少しでもお役に立てたのな...nohohonさん♪
コメントありがとうございます。
ちょうど春なので読むのにいい季節ですね。
私の感想が少しでもお役に立てたのなら嬉しいです♪
どうしようもないことを乗り越えられますように。2018/03/18
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小学校を卒業した少女
春休みのできごとのお話でした
解説は角田光代で解説を読んでなるほどと思いました
子供から大人へっていうところと死について
いずれの出来事もなにげないことでしたが
それぞれに著者のメッセージがあるんだなと -
思春期。子どもから大人に変わる途中の不安定な感じがよく出ている。
喧嘩ばかりしている両親、ガラクタ修理にとりつかれている祖父、隣家の不愉快なじいさん。隣家のじいさんに嫌がらせするため、トモミと弟のテツは猫の死骸を探し回るうち、野良猫たちの溜まり場でエサやりをしているおばさんに出会う。
お話がこんがらがると言うか、あれ?これは夢?現実?と境目がよく分からなくなる感じが独特。
浅野いにおさんの「おやすみプンプン」を読んだ感覚と似ているなぁ。梨木香歩さんの「エンジェルエンジェル」も連想した。
「死」とか「正しさ」について子ども目線から描いた作品。トモミの祖父の話がズシンときた。 -
小学校を卒業した春休み、私は弟のテツと川原に放置されたバスで眠った──。大人たちのトラブル、自分もまた子供から大人に変わってゆくことへの戸惑いの中で、トモミは少しずつまだ見ぬ世界に足を踏み出してゆく。ガラクタ、野良猫たち、雷の音……ばらばらだったすべてが、いつかひとつでも欠けてはならないものになっていた。少女の揺れ動く季節を瑞々しく描いた珠玉の物語。
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小学校卒業した女の子が主人公。周囲の出来事を機に揺れ動く心情を描いた作品。子供から大人へと変化している彼女の心情描写は、子供が感じたものというよりも大人が想像して書いた感が強い。彼女の記憶や五感で感じたもののみを描写しており、嘗て子供だった読み手は彼女にシンクロしてしまう。 また作中では生死も1つのテーマとなっている。序盤では近親者の死を引きずり猫の死体を探している。物語が進むにつれ、彼女は周囲の出来事や自分自身の中の「どうしようもないこと」を受け止め、折り合いをつけ、そして生きていく。
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少女の揺れ動く季節を瑞々しく描いた物語。
もう小学生ではないけど、まだ中学生でもない。何者でもない宙ぶらりん状態のトモミ。
大人になりたくない、想像もできない、この年代ならではのナイーブさが際立っています
私にもこんな時代があったのだろうか。早く大人になりたかった事しか思い出せないな~。 -
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小学校を卒業した春休み、私は弟のエツと川原に放置されたバスで眠ったーー。大人たちのトラブル、自分もまた子供から大人に変わってゆくことへの戸惑いの中で、トモミは少しずつまだ見ぬ世界に足を踏み出してゆく。ガラクタ、野良猫たち、雷の音……ばらばらだったすべてが、いくつか一つでも欠けてはならないものになっていた。少女の揺れ動く季節を瑞々しく描いた珠玉の物語。 -
小学校の春休みから中学生になる主人公と、
その家族のちょっとした気持ちのひずみからスタートする物語。
怪獣になる夢を見る、学校になじめない、新しい環境でやっていけるかな?という不安定な心の成長の物語。
何がというきっかけがちょっとあいまいで、ちょっと物語としてはわかりにくいかも。 -
児童書にしては心の深い部分を書いた作品。お、いいなと思って読み進めたのだけど…少し惜しい。
ひとつひとつのエピソードをもう少し掘り下げてほしかった。
エピソード自体はいいのに浅いところで終わってしまって、読み終わった後に、はてどこが一番大事なところだったのだろう、と。ぼんやりしたものしか残らない。