- Amazon.co.jp ・本 (299ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101334714
感想・レビュー・書評
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市川拓司さんが書いた本なので読みたい
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個人的には、表題作「世界中が雨だったら」が好き。
最後の「循環不安」に関しては、飛ばし読みしてしまった。どうも苦手、こういう作品は。
「世界中が雨だったら」は、暗い中にも一筋の光が見えるような気がした。
『多くを望まなければ、生きていくことは、そんな難しいことじゃないのに』
この言葉はとても印象的だったけれど、果たしてそうだろうか。
多くを望まなくたって、生きていくことは簡単なことではないと思う。
でも「簡単ではない」=「難しい」でもないのかもしれない、そう思った。 -
すごく切ない話。
このタイトル、すごいと思う。読んではじめて納得。
雨がきらいだったら、雨じゃない場所に逃げればいい。
けど世界中が雨だったら、どこにも逃げ場はないんだよね。
どこに行っても、逃げられないと思ったら・・・?
でも、本当はきっと逃げ場はどっかにある。
思ってるより、すぐ近くに。
(2005.11) -
終わり方が
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悪い意味ではなくタイトルに騙されました(笑)
「市川さんってこういう作品も書くんだ」
と驚かされた一冊。でも、私はやっぱり市川作品は純愛派^^ -
タイトルと表紙に騙される!
「純愛」ではない短編作品集。 -
市川拓司という、名前にダマされた♪
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確かに『暗い』。
(amazonの書評でも賛否はあるけど…)
たぶん朝電車の中で読んだら、学校行って実験andデータ整理ができないと思う。
でも、目を背けたくなるような内容だけど人間の醜悪な部分や本質を描いた作品だと思う。
市川拓司氏はこういう一面(もしかしたらこっちがホントかも…)も持ち合わせた作家なのかと驚かされた作品だった。 -
080524 深夜のTSUTAYAにて購入
ちょっとキモチワルイ設定ばかりだけれども、「一般的にすばらしいとされる能力は低く、卑下されることを知っていて、哀しいがそのとおりだなと思ってしまう自分」を描かせたら、この人はやっぱり秀逸だと思う。
「恋愛写真」とか「いま会いに行きます」とかを想像して買うと失敗した気持ちになるだろうけど、世界中が雨だったら・・・(読めばわかる)と思ってしまうときに読むと、浄化をもたらす気が。
私は、こんなちっぽけな自分だけど、そんな自分をいたわるための、自分のための涙を出すことができて、良かった。 -
表紙に惹かれて、ジャケ買いw
市川拓司は「いま会い」のせいか純愛ファンタジーのイメージが強いけど、
ほんとうはもっと残酷で現実をつきつけるような文章を書くひとだと思う。
まぁこれもファンタジーといえばファンタジー?な恋愛短編集なのですが
最初に収録された話なんて「世にも奇妙」に出てきそうなインパクトw
琥珀といい匂いといい、情景が浮かぶようで奇妙な恐さがあります。
でもやっぱり表題作が一番おすすめかもです。
タイトルの意味がわかったとき、ちょっとぞくっとしました。
答えは、「世界の外に逃げればいい」
価値観の外に逃げ出して
自分を肯定するのはとてつもなく難しいけれど
でもやってみたら。
もしかしたら。何かに気付けるかもしれない。
今ここに生きているのがいやになって
全て捨てて逃げ出したくなった気分のときに読んでみてほしい本です。
ってそんなときなかなかないかもだけど・・・w