酔って記憶をなくします (新潮文庫)

制作 : 石原たきび 
  • 新潮社
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感想 : 106
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  • Amazon.co.jp ・本 (247ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101336916

感想・レビュー・書評

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  • 笑い死んだ。
    物干し竿にぶら下がってセミの真似をする者。
    三点倒立の練習をする者。
    救急車から逃げてカード類を手裏剣投げする者。
    色んな局面で、大事なものを失った者もいれば、
    ほんわかするものに出会った者も。
    日本の愛すべき酔っ払いたちの伝説が記されている。

  • あぁ駄目! 笑ってしまいます。うっかり郵便局で待ち時間に読んでしまったら、顏のにやけた怪しい人になってしまいました(笑)
    それにしても、なんとすごい! お酒の失敗談には事欠かない私ですが、負けました。そして励まされました、私、まだまだ大丈夫じゃないの、と(笑)。皆さん、けっこうやらかしているのですね。第2弾もあるようなので、是非読みたいと思います。

  • まいったな。それが、最初に出たひとことだ。


    若かりし頃、酒を飲んだ。
    飲んで、飲んで、そして飲まれた。

    正直、それなりに誇らしげに語っていた武勇伝もある。
    それは武勇伝だって重なっていくものだ。
    サークルの飲み会、合コン、会社の飲み会、接待、親戚づきあい。
    いつだって酒は、私たちの手元に、身近にあるのだから。
    だからこそ、中には旦那に言えないような、
    赤っ恥失敗談だってもちろんある。

    そんな数々の失敗談を思い出させてもらった。この本に。

    読みながら、「わかるわかる」と何度もうなずいたり、
    中には声を出して笑ってしまうものもあった。
    いや、むしろ声を出して笑ってしまったものがほとんどだ。

    きっと私の武勇伝がここに載っていたら、
    たくさんの人がそれを読んで、こんなふうに大笑いしてくれるんだろう。


    自分の中で痛い痛いと思い続けていたいやな記憶が、
    この中に出てくるエピソードと一緒に、笑い飛ばせたような。
    少し風化させられたような。

    気のせいかもしれないが、私の若気の至りを
    一緒に笑い飛ばしてくれた気がするのだ。

  • 酒の失敗談を集めた本。身に覚えがあるような失敗が載ってる。二十代の頃は酒をいくら飲んでも酔わなかったが、三十代でたまに記憶を失くす事があった。今は、二日酔いになる事も、記憶を失くす事も無い程度に酒を嗜んでいる。感情の起伏が激しい時に飲む酒が危険だ。原理さえ解れば、酒での失敗は回避出来る…
    ……それにしても、それが解るまで何十年掛かったんだろう(#^.^#)

  • ミクシィの同名コミュニティに寄せられた、酒の上の失敗談を集めた本。全173エピソードが、「乗り過ごし編」「恋愛編」「身に覚えのない行動編」などタイプ別に収録されている。当然ながら、シリアスな失敗談は注意深く避けられ、笑えるエピソードばかりが選ばれているので、楽しく読める。

    書名のとおり、その失敗を本人がまったく記憶していない(周囲に教えられて知る)ケースばかりを集めているのが特徴だ。

    私も人並み程度には酒の上の失敗を重ねてきたが、幸か不幸か(この言い方がまさにピッタリ)、酔って記憶をなくしたことがない。酔いが醒めると、泥酔時にやらかしたことをすべて鮮明に覚えていて、「うわ~っ! やっちまった」と頭を抱えてしまうタイプなのである。

    そんな私から見ると、本書に登場する「酔って記憶をなくす」タイプの人々は、うらやまし……くはないな、べつに。

    本書は文庫オリジナル。「単行本で出すほどの本でもないな」との編集サイドの判断であろう。そんなに売れるとも思えないし、一度サラッと読めば十分だし。でもまあ、けっこう笑えるし、値段分は楽しめる一冊である。

    私が気に入ったエピソードを、見出しでピックアップしてみる。

    ・「吐いたら負けかなと思ってる」と連呼
    ・上司のハゲ頭に向かって柏手を打って拝む
    ・「エビス」を「エロス」と読み間違えて大はしゃぎ
    ・親友に電話して「かに雑炊のおいしさ」を1時間以上語る
    ・扇風機に延々と話しかけているところを、おかんが目撃
    ・風呂に週刊誌を持ち込んで「耳なし芳一」に
    ・駐車場の車を掛け布団と間違えて、その下で寝る
    ・家族旅行で酩酊、娘に「お母さん、酒癖わるい」
    ・朝、起きたら口の中に食べかけのおにぎり

    うーん、他人事ではない。それぞれ、似たような思い出は私にもある(最近は泥酔するほど飲まないが)。
    ついでに、言い回しが面白くてツボにはまった例を、二、三引く。

    《「トライアングル」という焼酎を指で三角形を作って注文することに楽しみを見出し、注文したいがために全員で飲みまくり、吐きまくり》

    《翌朝、テーブルの上は宴の後状態でした。(中略)またまたやってしまった自宅での1人2次会》

    《友人によると、飲み狂う私を心配してうすーい梅酒を作って持ってきた店員さんに「こんな志の低い酒が飲めるか!!」と枝豆を投げつけたらしいです》

    「リバース」という言い方を初めて知った。「最後の店でお会計をするとき、みんなの前でリバース。その後、駆け込んだトイレの中でもリバース」というふうに使う(笑)。
    ともあれ、カバーの惹句に言うように、「酔っ払い、それは奇跡を起こす生き物」なのである。

    有名作家のエッセイなどから泥酔ネタばかり集めたアンソロジーとか、作れそうな気がする。

    ちなみに、私が好きな酔っぱらいネタの本といえば、二ノ宮知子のコミック・エッセイ『平成よっぱらい研究所』である。『のだめカンタービレ』でメジャー・ブレイクする前の二ノ宮の、ワイルドな笑い満載の傑作だ。

  • 酔っぱらって記憶をなくした特集。

    気持ちが大きくなってやってしまう人や
    意味不明の行動や衝動。
    風呂場で飲み食いも謎ですが、冷蔵庫へ
    うっかりしまうものも謎。

    読んでいる分には面白いですが、やってしまう人としては
    教訓な本になるやも、です。
    それでも飲む、という素晴らしい人もいましたがw
    コンタクトレンズ、の人は眼球大丈夫だったのでしょうか?

  • mixiの「酔って記憶をなくします」コミュニティに投稿されたお酒の失敗談を集めた作品。酒飲みはこれを読むと「あ、まだ自分は大丈夫だな」と思えるはず。

    一番意味が分からなかったのは「駐車してある車を掛け布団と間違えて車の下で寝ていた」というやつ。
    でも子供に迷惑かけてる系はアル中直前じゃないかな・・・。
    あと近所中のつつじの蜜をすいまくって問題になってるやつも面白かった。

  • これはもう他人事じゃない!(笑)『あるある〜』って思いながら、思わず何回も読んじゃいました。電車で笑いを堪えるのに一苦労(笑)

  • どの話も面白すぎる。
    以外と女性のほうがやらかしている話が多い気がします。
    落ち込んでいるとき、失敗しちゃった時読みたい本。

  • 身につまされる~
    楽しく面白く読み終えた
    恩田陸が我らの仲間
    酔っぱらいダメ人間だと知って嬉しい!

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